【オリックス・レンテック】物質を原子レベルで解析する最先端の顕微鏡「クライオ電子顕微鏡」を東北大学へレンタル提供
大学や企業の予算計画に柔軟に対応し、研究開発をサポート
オリックス・レンテック株式会社(本社:東京都品川区、社長:細川 展久)は、このたび、国立大学法人東北大学(所在地:宮城県仙台市)にタンパク質などの3次元構造を原子レベルで解析するクライオ電子顕微鏡※1をLレンタルで提供しますのでお知らせします。クライオ電子顕微鏡は、タンパク質などを瞬間的に凍結させることで構造を保ったまま観察できる装置です。研究第一を理念に掲げる東北大学は、2024年に運用開始を目指す次世代放射光施設※2との相補利用により、ナノからミクロまでのあらゆる物質を可視化できる環境を整えます。主な観察対象とするタンパク質だけではなく、有機材料、有機・無機ハイブリッド材料※3など幅広い分野での研究が可能になることから、ライフサイエンス分野での疾患発症のメカニズム解明や創薬研究などの他、グリーンイノベーション分野での省エネルギーにつながる新素材の開発などへの活用が期待されます。また、当該システムを他大学および企業と共用することで、幅広い分野での革新的な研究開発に貢献します。
オリックス・レンテックは、1976年に日本初の電子計測器レンタル会社として創業して以来、ハイテク機器のレンタルを中心に事業を展開しています。「Lレンタル」は、お客さまご指定の製品を原則12カ月から60カ月まで、1カ月単位でレンタルできるため、単年度契約が一般的な大学や官公庁で幅広くご利用いただいています。内閣府の競争的研究費制度※4の活用も可能で、最先端の研究開発を行う大学や企業の予算計画に柔軟に対応できます。
近年、科学技術の国際競争が激化するなか、日本では大学の国際競争力の低下や財政基盤の脆弱化への対処が喫緊の課題となっています。2022年5月、世界レベルの研究成果が期待される大学を10兆円規模の大学ファンド※5を活用して支援する法律が国会で成立しました。また、2021年3月に閣議決定された第6期科学技術・イノベーション基本計画※6では、大学における設備の共用を推進し、産学官連携による新たな価値共創の推進が求められています。
オリックス・レンテックは、長年レンタルで培ってきたノウハウを生かし、研究開発のための設備共用の取り組みを推進※7しています。今後も、日本の科学技術力、産業競争力の向上に貢献してまいります。
※1 タンパク質などの生体分子を水溶液中の生理的な環境に近い状態で、電子顕微鏡で観察するために開発された手法。試料を凍結させて電子顕微鏡で観察する。「クライオ(cryo-)」は「低温の」を意味する。
※2 光速近くまで加速した電子の進行方向を曲げたときに発生する極めて明るい光である「放射光」を用いて、物質の原子・分子レベルの構造や機能を解析可能な高性能の研究施設。2024年運用開始予定。
※3 界面活性剤・コロイド・ゲル・油脂・結晶性プラスチックなどの材料
※4 競争的研究費制度(内閣府)
(https://www8.cao.go.jp/cstp/compefund/)
※5 大学の研究力強化に向けて - 科学技術・学術に関する基本的政策(文部科学省)
(https://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/daigakukenkyuryoku/index.html)
※6 第6期科学技術・イノベーション基本計画 - 科学技術政策 - 内閣府(cao.go.jp)
(https://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/index6.html)
※7 2020年6月12日付プレスリリース:官民連携による、JAXA筑波宇宙センターの「環境試験設備等の運営・利用拡大事業」の開始について
(https://www.orix.co.jp/grp/company/newsroom/newsrelease/200612_ORIXG.html)
■Lレンタルの仕組み
「Lレンタル」は、レンタル契約満了時の機器の市場価値を査定し、残存価値の算出を行います。算出した残存価格を物件価格から差し引いてレンタル料を算出するため、レンタル利用者は最新装置をリーズナブルな料金でご利用いただけます。また、当社が保有する在庫機器から選ぶ一般レンタルとは異なり、お客さまのご希望の製品をメーカー・代理店から購入してご提供します。
・Lレンタル 料金イメージ
会社名:オリックス・レンテック株式会社
本社:東京都品川区北品川5丁目5番15号 大崎ブライトコア
代表者:細川 展久
設立:1976年9月
事業内容:レンタル事業、ロボット事業、3Dプリンター事業、ドローン事業、計測関連サービス、ICT関連サービス、販売/買取サービス
ウェブサイト:https://www.orixrentec.jp/
日本初の測定器レンタル会社であるオリックス・レンテックは、1976年にオリックスグループの一員として誕生しました。以来、ハイテク機器のレンタルを軸にサービスを展開し、研究開発をはじめとする多種多様なニーズにお応えしてきました。ハイテク機器のレンタルサービスで培ったテクニカルスキルを生かした「計測関連サービス」、「ICT関連サービス」、ものづくりの現場のニーズにお応えする3Dプリンターを活用した「造形受託サービス」、次世代ロボットレンタルサービス「RoboRen」などを展開し、製造現場やIT環境などの課題を解決するソリューションカンパニーとして前進を続けています。