“パブリックトイレ”からインクルーシブな社会を考える 誰もが安心して快適に利用できるパブリックトイレを目指して、WEBサイト「LIXILパブリックトイレラボ」をオープン

株式会社 LIXIL

パブリックトイレへのアクセシビリティは、社会参加の「障壁」となりうる大きな社会的テーマであり、「排泄」という人間の尊厳にも関わる人権問題でもあります。
また、パブリックトイレの課題は、2030年までの達成を目指す世界共通の目標である持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)にもつながっています。

株式会社LIXIL(以下LIXIL)は、コーポレート・レスポンシビリティ(CR)戦略として、世界的な社会課題のうち、緊急性が高く、LIXILの専門性を生かし、事業活動を通じて貢献できる「グローバルな衛生課題の解決」「水の保全と環境保護」「多様性の尊重」を優先取り組み分野として定めており、CR活動を通じてSDGsに貢献しています。

その活動の1つとして、“誰もが安心して快適に利用できるパブリックトイレ”の普及を目指し、Webサイト「LIXILパブリックトイレラボ」をオープンしました。「LIXILパブリックトイレラボ」では、さまざまな人がいきいきと参加できる公正な社会の実現のために、外出先のトイレ環境のあるべき姿を考えます。
LIXILパブリックトイレラボ URL:https://www.lixil.co.jp/ud/publictoiletlab/

 

■「LIXILバブリックトイレラボ」コンセプト
「LIXILバブリックトイレラボ」では、パブリックトイレの計画に携わる方だけでなく、すべての方に向けて、“「トイレへのアクセス」は基本的人権のひとつです。” という強いメッセージを打ち出しています。さらにトップページには、「トイレへのアクセスと人権を考える」、「SDGsとトイレ」をテーマとしたページを設けました(人権・SDGsコンテンツ監修:青山学院大学法学部教授 谷口洋幸)。
これまであまり議論されることのなかった「トイレと人権」について考え、公正な社会の実現の一助となることを目指します。

・トイレへのアクセスと人権を考える
普段、外出先のトイレを当たり前に利用している人にとって、「トイレ」と「人権」を結びつけて考えることはほとんどないかもしれません。しかし、パブリックトイレの整備を考えるうえで、「人権」は重要なテーマのひとつです。身近な例や国際的な背景をヒントに考えます。

・SDGsとトイレ
パブリックトイレの課題は、Goal6「安全な水とトイレを世界中に」はもちろんのこと、一見無関係と思われる目標ともどこかでつながっています。
例えば世界では、安全で清潔なトイレがないことで、生存権が脅かされたり、学校に通えず教育の機会を奪われたりする人たちがいます。国内でも、トイレへのアクセスが保障されないことで外出をあきらめる人や、学校や職場で利用したいトイレが利用できず生きづらさを抱える人もいます。
SDGsを達成することは、これらの課題を解決することにもつながります。

 
 


■「LIXILパブリックトイレラボ」コンテンツ概要
「LIXILパブリックトイレラボ」では、さまざまな視点からパブリックトイレのあり方について、考え、そのヒントとなる「情報提供」を行っていきます。コンテンツは以下の通りです。

 
1. これからのパブリックトイレを考える
現在、バリアフリー法やガイドラインなどが整備され、さまざまな人が利用しやすいトイレ環境への改善が進められています。しかし、まだ十分とは言えません。社会の変化や利用実態を通してみえてきた課題から、年齢・性別・⾝体状況に関わらず、誰もが使いやすいパブリックトイレのあり方を考えます。
例)異性介助が必要な人や性別違和のある人など、男女に分かれたトイレを利用しづらいと感じている人々からニーズの高い「男女共用広めトイレ」のご提案。
 

利用者視点で考える
利用する人によって、困りごともさまざまです。車椅子ユーザーや高齢者をはじめ、多様な利用者の視点から、さまざまな困りごととその解決策や、求められる配慮を考えます。
例)日常的な買い物から仕事や学校、レジャーまで、車椅子ユーザーが安心して外出できるようになるために、必要なトイレの広さや設備、お勧めプランをご紹介。
 


2. 建築用途から考える
オフィスや学校、商業施設など、施設の用途に応じて、トイレに求められる配慮は変わってきます。それぞれの施設利用者のニーズに合わせたパブリックトイレづくりのポイントを考えます。
例)新型コロナウイルス禍をきっかけにテレワークが普及する一方で、依然としてニーズの高い「オフィス」。仕事の効率にも影響する、「トイレ」に求められる配慮とは?ユーザーニーズ調査からひも解きます。
 


3. コーナー別に考える
誰もが安心して快適に利用できるトイレ空間にするために、ユニバーサルデザインの視点から、大便器コーナーや手洗いコーナーなどに求められる配慮について考えます。
例)大便器コーナーのページでは、「利用者の8割近くが「洋式便器」を希望」、「手すりの設置で動作をサポート」、「プライバシーへの配慮」、「男性用トイレにもサニタリーボックスを」などの項目を掲載。

 
 
 

4. LIXILの取り組み&お役立ち情報
LIXILの考え方をお伝えするさまざまな取り組みをはじめ、おすすめの「建築・設計関連コラム」、「施工事例」や「カタログ情報」、「調査レポート」などのお役立ち情報をまとめてお届けします。


LIXILは、これからも多様性尊重の観点から、誰もが安心して快適に利用できる“インクルーシブ”なパブリックトイレ空間の普及に取り組んでまいります。

■人権およびSDGsコンテンツ 監修者プロフィール
谷口 洋幸(たにぐち ひろゆき)青山学院大学 法学部 ヒューマンライツ学科 教授。
中央大学大学院博士後期課程修了、博士(法学)。
専門領域:国際人権法、ジェンダー法。
役職等  :日本学術会議連携会員。ジェンダー法学会理事、国際人権法学会理事、GID(性同一性障害)学会理事。
主な業績:『性的マイノリティと国際人権法』(日本加除出版・近刊)、『LGBTをめぐる法と社会』(日本加除出版・2019、編著)、『セクシュアリティと法』(法律文化社・2017、編著)、「人権としての性別」『ジェンダー法研究』5号(2018)ほか。
 

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