基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験を通年試験化
2022年4月25日
独立行政法人情報処理推進機構
独立行政法人情報処理推進機構
基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験を通年試験化
~試験時間の短縮、プログラミング的思考力の重視など出題形式・出題範囲も変更~
~試験時間の短縮、プログラミング的思考力の重視など出題形式・出題範囲も変更~
IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田達夫)は、国家試験である基本情報技術者試験(FE)、情報セキュリティマネジメント試験(SG)を2023年4月から通年試験化することを発表します。これに伴う変更内容をIPAのウェブサイトで公開しました。
URL: https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20220425.html
基本情報技術者試験(FE)は、ITに関する基本的な知識・技能を評価する国家試験です。これまでの応募者総数は約915万人、合格者総数は約115万人(*1)であり、情報処理技術者試験の中で累計応募者数が最も多い試験区分です。ITエンジニアの登竜門という位置付けの試験であり、応募者数の約7割が社会人、約3割が学生です。
情報セキュリティマネジメント試験(SG)は、組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的な知識・技能を評価する国家試験です。平成28年の創設から現在までの応募者総数は約20万人、合格者総数は約10万人(*1)です。部門における情報セキュリティリーダー向けの試験であり、応募者数の約9割が社会人、約1割が学生です。
これら2つの試験区分では、新型コロナウイルス感染症の拡大などを背景として、2020年12月からCBT(Computer Based Testing)方式による試験を実施してきました。このたびIPAでは、さらなる利便性の向上を目指し、通年試験化に向けて、試験の実施方式、出題範囲などの変更内容を本日公開しました。通年試験化によって、これまで年2回(上期・下期の一定期間)実施していた試験を、受験者が都合の良い時期・日時を選択して受験することができるようになり、また、年間の受験可能回数も増えることになります。併せて、試験時間を短縮することによって受験者の利便性が高まります。
変更後の試験は2023年4月から開始の予定です。主な変更内容は次のとおりです。
(1) 実施方式
2試験区分(FE、SG)を通年試験化して、随時受験できるように変更します。
※試験の申込方法、受験規約などの詳細については、後日改めてお知らせします。
(2) 出題形式
小問形式への変更による午後問題のコンパクト化、出題数・解答数の変更などによって、試験時間を30~40%短縮します。具体的には、FEの試験時間を300分から190分に、SGの試験時間を180分から120分に短縮します。また、FE、SGともに、午後問題をコンパクト化した小問のサンプル問題を公開します。
(3) 出題範囲
FEではこれまで、擬似言語(アルゴリズムを表現するための擬似的なプログラム言語)と併せて、個別プログラム言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)による出題を実施してきましたが、普遍的・本質的なプログラミング的思考力を問う擬似言語に統一します。
IPAは、今回の変更で多くの受験者が試験を受けやすくなることによるIT人材の裾野拡大を目指し、2023年4月からの通年試験化の実施に向けて準備を進めていきます。
変更内容の詳細、サンプル問題等については、以下のURLをご覧ください。
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20220425.html
脚注
(*1)統計資料(令和4年度)
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/_index_toukei.html
FEの応募者総数、合格者総数は、旧制度の第二種情報処理技術者試験を含む昭和44年(1969年)から令和3年(2021年)までの累計。