MDRT、資産形成・運用に関する消費者調査結果を公表

MDRT米国本部

63%が景気後退を危惧し、81%が将来への資産の備えを必要と感じ、
64%が専門家への相談が有益と考える


 
 
 
主な調査結果
  • 63%が景気が後退していると考え、31%がコロナ禍による経済的影響が数年続くとみている。
  • 36%がコロナ禍前と比較し、年収が減少。
  • 53%が貯蓄状況に満足していない。
  • 81%が将来的に資産の形成・運用が必要になるが、77%は新たな取り組みを始めていない。
  • 64%が専門家への相談が有益だが、65%はアドバイスのための費用負担には消極的。

 
コロナ禍に起因する苛烈な変化が、国内に景気後退をもたらし、在宅勤務などの生活様式の変更も不可欠となりました。このような時期を経て、今日では多くの人々が将来の経済的安定を確保するためには、資産管理が重要であることをこれまで以上に理解するようなっています。Million Dollar Round Table(MDRT)米国本部は、調査会社ネオマーケティングの協力のもと、2,000名の成人を対象としたオンライン調査を実施しました。本調査の結果、81%が「将来に向けた資産の形成・運用が必要になると考えている」ことが判明しました。国内経済と社会が未曾有の困難に直面するなか、消費者の資産管理を支援するファイナンシャル・アドバイザー(以下 専門家)の重要性が高まっています。

経済状況と個人年収の現状
2020年4月をコロナ禍前と設定したうえで、63%が「現在の景気が後退局面にある」と回答したのに対し、「景気が前進している」という回答はわずか4%でした。また、31%は「コロナ禍が人生の資金計画に長期間(2年以上)の悪影響を及ぼす」と回答した一方、「1年未満」との回答は6%に留まりました。同様の質問に対 し米国での消費者調査結果では、2倍近い57%が「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックと現在進行中の景気後退は人生の重要目標に向けた貯蓄に長期的な悪影響を及ぼす」と回答しました。個人年収の変化としては 56%が「変化なし」、8%が「増加」、36%が「減少」と回答しました。米国の結果では35%が「減少」と回答していたため、年収については日米ほぼ同じとなりました。また、国内では「資産管理の専門家から助言を受けたことがある」と回答した14%が、2020年4月以降に「年収が増加」したと述べています。これに対して、専門家に相談したことがない人の「年収増加」は6%に留まっています。

国内調査結果から56%が「個人年収の減少を経験していない」反面、53%が「現在の貯蓄状況に満足していない、もしくはあまり満足していない」と回答しながらも、77%は「コロナ禍において自身の資産形成のために新しく始めたことはない」と回答しました。「家計の改善や資産の形成・運用が重要ではない」と考える人が40%いる一方で、39%が「緊急時に備え資金を準備しておくことが重要」と回答しています。また、「将来的に資産の形成・運用が必要になる」という回答は、81%にのぼりました。

資産設計のための支援と需要
専門家から資産設計のアドバイスを受けることについて、「有益性を実感している・有益だと思う・やや有益だと思う」を合計すると64%に達したにもかかわらず、専門家にお金を払って資産設計の相談やアドバイスを受ける(1時間あたり5,000~10,000円の料金を想定)ことを望むかという質問に対しては、「サポートを受けたいと思わない」もしくは「どちらかといえばサポートを受けたいと思わない」との回答が65%を占めていました。

大多数が専門家からアドバイスを受けることの有益性を理解するとともに、コロナ禍を経験したことから専門家に「相談したいという気持ちが増した・実際に相談した」という回答が47%だったのに対し、「気持ちの度合いは変わらない」という回答は49%でした。また、将来の資産設計について「特に何も行いたくない」という回答が44%、「自身で勉強したい」が40%、「専門家のサポートを受けたい」という回答は24%と全体のほぼ1/4を占めていました。

資産管理の専門家にとっての新たな機会
本調査結果から、コロナ禍における困難な経済状況が続くなか、消費者の自身の資産状況への意識が高まっていることが読み解けます。「新たに貯蓄を始めたり、資産設計を行いたいという気持ちはない」との回答が半数近い49%を占める一方、実に81%もの回答者が「将来的に資産の形成・運用が必要になる」と感じています。

MDRT米国本部会長のRandy L. Scritchfield(ランディ・L・スクリッチフィールド)は、次のように述べています。「コロナ禍は、米国や日本をはじめとする世界の経済に多大な影響を与えました。しかし同時に、MDRT会員が既存客との関係を強化し、新しい顧客ポートフォリオを構築するための新たな機会をもたらしてもいます。また、この1年半で、現在の補償範囲を知り、新しい補償を確保するため、さらに保険や資産の状況をすべて把握するためにファイナンシャル・アドバイザーを雇うことが、いかに重要かということについて人々の認識が高まってきています」

一般社団法人MDRT日本会会長の山﨑圭は次のように述べています。「多くの国々と同様、日本もまた、経済活動と日々の生活のいずれにおいても困難に直面しています。MDRTが実施した国内調査は、消費者の意識とニーズに関する深い洞察と理解を与えてくれるものであり、我々のような専門家がお客様とどのように向き合うべきかという指針に非常に役立つ結果を得ることができました。同時に、将来に向けた積極的な備えをお手伝いできる専門家集団として、当会が広く認識されるよう努めてまいります」

調査方法
日本の調査は、MDRT米国本部からの委託により、日本在住の22~79歳の成人2,000名(うち、これまでに資産管理の専門家に相談をしたことがあるという人は458名)を対象として、2021年8月27日から30日までの期間に実施されました。調査は、ネオマーケティングによるオンライン調査として実施されました。

米国での調査は、MDRT米国本部からの委託により、18歳以上の米国在住の成人2,034名(うち、投資家(金銭を投資に回している人)は1,382名)を対象として、2020年11月19日~23日までの期間に実施されました。調査は、調査会社であるThe Harris Pollが米国内においてオンライン調査として実施されました。

MDRTについて
グローバルな独立組織として世界70の国と地域に展開しているMillion Dollar Round Table(MDRT、本部: 米国)には、500社以上で活躍する生命保険ならびに金融サービスの専門家が会員として所属しています。MDRT会員はその厳しい倫理基準に沿って、個々の卓越した専門知識のもと優れた顧客サービスを提供していることから、生命保険および金融サービス業界の最高水準として世界に認知されています。詳細は米国本部ウェブサイト、https://www.mdrt.org/ja でご覧ください。https://twitter.com/mdrtweet のフォローもお願いいたします。

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