<20代~50代男女約800名に聞く、頭痛・生理痛に関する調査> 頭痛頻度は10年前より約16% 、コロナ禍以前より約25%も増加

第一三共ヘルスケア株式会社

「コロナ禍の不安」「スマホ・PC 長時間利用」など生活スタイルの様々な変化が要因に

解熱鎮痛薬「ロキソニンS」を販売する第一三共ヘルスケア(本社:東京都中央区)は、 20代から50代で過去1年間に頭痛や生理痛を経験したことがある男女824名を対象に、 頭痛・生理痛に関する意識及び実態調査を行いました。
今回の調査結果を、 2011年「ロキソニンS」がスイッチOTC医薬品*1として誕生した際に行った同様の調査と比較*2すると、 この10年で特に頭痛の悩みが増加傾向となっており、 また直近の1年では、 コロナ禍でライフスタイルが変化し、 ニューノーマル時代ならではの「自粛生活によるストレス」や「スマートフォンの長時間利用による肩こり」など、 頭痛の要因も多様化していることが分かりました。

*1 医師の診断・処方せんに基づき使用されていた医療用医薬品を、 薬局・薬店などで購入できるように転用(スイッチ)した医薬品のこと。
*2 本調査の10年前との比較は、 2011年12月「日本人の痛み実態調査」(20代~50代男女計800名対象)における今回と同様の設問の結果をもとに検証したものです。 全体調査設計は異なるため厳密な経年比較ではありません。


<調査結果サマリー>

■傾向① 10年間で「痛み」は増加傾向
 ・頭痛の頻度は「月1回以上」が10年前より16.1%増加、 30代女性は「週1回以上」が半数以上も。
 ・生理痛も「ほぼ毎月」が10年前より12.1%増加。

■傾向② 社会背景とともに、 頭痛の要因・対処法も多様化
・自粛生活のストレスやパソコンの長時間利用、 天気などが、 頭痛に影響。
・10年前より、 頭痛を我慢せずにさまざまな方法で対処する傾向に。  

■傾向③ コロナ禍前より、 頭痛は増加傾向
・生理痛より頭痛に影響、 特に20代を中心にコロナ禍前より頭痛が増加。
・精神的ストレスや、 テレビ・スマホによる肩こり・首こり、 マスクなどが要因に。

■傾向④ 女性特有の痛みは、 サポート制度が進む一方で利用率に課題
・女性活躍時代、 社会や企業の理解・サポートは進む傾向に。
・一方で、 休暇制度の利用率はわずか3.4%。  

■傾向⑤ 鎮痛薬に対する理解促進が課題
・頭痛・生理痛ともに、 適切なタイミングで鎮痛薬を服用している人は4割に満たない。
・鎮痛薬に対する不安や猜疑心などがあり、 正しい知識の浸透に課題。


傾向①10年間で「痛み」は増加傾向
頭痛の頻度は「月1回以上」が10年前より16.1%増加、 30代女性は「週1回以上」が半数以上も。 生理痛も「ほぼ毎月」が10年前より12.1%増加。


過去1年間に頭痛を経験した今回の調査対象者に、 頭痛の頻度を聞いたところ、 「週1回以上」が36.2%、 「月1回以上」は76.9%にのぼり、 10年前と比較すると特に「月1回以上」は16.1%も増加していました。 《グラフ1》
また、 特に20代~40代女性は頻度が高く、 中でも30代女性では半数以上が「週1回以上」頭痛を経験しています。 《グラフ2》
頭痛の程度も、 「とてもひどい」「ややひどい」人が10年前が31.1%に対し、 今回は半数以上という結果になりました。 《グラフ3》

 

今回の調査で、 自分が「頭痛持ち」であると思う割合は約2人に1人(53.3%)、 10年前の調査で約3人に1人(34.8%)だったのに対し、 大幅に増加しました。 《グラフ4》
また、 男女年代別に見ると男性より女性の方が多く、 中でも30代女性が最も「頭痛持ち」だと自覚していることが分かりました。 《グラフ5》
 


頭痛によって損失していると思う時間は、一日あたり平均183.8分(約3時間4分)。10年前は同様の質問で149.0分(2時間29分)で、頭痛頻度・程度の増加に伴って、損失時間は30分以上増加していました。《グラフ6》

過去1年間に生理痛を経験した今回の調査対象者に、生理痛について聞いたところ、「ほぼ毎月」の割合が約55%となり、10年前と比較すると12.1%増加。《グラフ7》
痛みの程度も「ひどいと思う」人が17.1%も増えていました。《グラフ8》


傾向②社会背景とともに、頭痛の要因・対処法も多様化
自粛生活のストレスやパソコンの長時間利用、天気などが、頭痛に影響。
10年前より、頭痛を我慢せずにさまざまな方法で対処する傾向に。 


過去1年間に頭痛を経験した今回の調査対象者に、どんな時に頭痛が起きるか聞いたところ、すべての項目において10年前よりも該当数が増えていました。「ストレスがたまっている時」53.5%や、「長時間PCを見ていた時」35.0%など、最近の自粛生活・テレワークも影響していることが推測されます。「天気の悪い時」や「季節の変わり目」等の項目も大幅に伸びており、これは近年、頭痛が気圧や天気の影響を受けることの認識が広がったため、数値が伸びたと考えられます。《グラフ9》

頭痛の頻度は増加し、程度もひどくなっている中で、頭痛の時の対処方法として最も多いのは、「鎮痛薬を服用する」68.3%。10年前に最も多かった「我慢する・過ぎ去るのを待つ」は今回42.7%となり、「横になる・寝る」の64.7%よりも低い順位となりました。頭痛はただ我慢するのではなく、鎮痛薬を服用するなどして、対処する人が増加しています。《グラフ10》
 

 
傾向③コロナ禍前より、頭痛は増加傾向
生理痛より頭痛に影響、特に20代を中心にコロナ禍前より頭痛が増加。
精神的ストレスや、テレビ・スマホによる肩こり・首こり、マスクなどが要因に。


新型コロナウイルス感染拡大前と比べて、頭痛は「増えた」人が24.8%、一方で生理痛が「増えた」人は9.2%で、同じ痛みながらも、生理痛より頭痛の方がコロナ禍の影響を受けていることがわかりました。《グラフ11》
また、男女年代別に頭痛の頻度を見ると、男女ともに若年の20代の方がコロナ禍後に最も増加しています。《グラフ12》

「頭痛が増えた」「やや増えた」と回答した人の理由でもっとも多かったのは、「テレビやスマホの利用時間が増え、肩こり・首こりが増えた」46.8%、次いで「マスク着用で頭部を締め付けられたため」40.0%、「運動不足によって、肩こり・首こりが増えた」38.5%と、新しい生活様式により、頭痛の要因も多様化しています。《グラフ13》
 


傾向④女性特有の痛みは、サポート制度が進む一方で利用率に課題
女性活躍時代、社会や企業の理解・サポートは進む傾向に。
一方で、職場にその制度があり利用したことがある人は、わずか3.4%。


今回の調査対象者の女性に、生理痛やそれに伴う頭痛など女性特有の痛みに対して、社会や企業のサポートが進んだと感じるかどうかを聞いたところ、「進んだと感じる」人は43.2%でした。20代女性は51.5%で最も高い結果となりました。《グラフ14》
女性特有の症状に対する職場の休暇制度を利用したことがある人は、全体でわずか3.4%。特に20代は1.9%と低く、女性活躍推進など社会全体がサポートする傾向が高まりつつも、実際には休暇制度はあまり利用されておらず、残念ながら女性はいまだに痛みを抱えながら、自身で対処を工夫しなければならない状況があるのかもしれません。《グラフ15》
 

傾向⑤鎮痛薬に対する理解促進が課題
頭痛・生理痛ともに、適切なタイミングで鎮痛薬を服用している人は4割に満たない。
鎮痛薬に対する不安や猜疑心などがあり、正しい知識の浸透に課題。


10年前と比べると、頭痛の対処法として鎮痛薬を服用する人は増えました(P4参照)。一方で「痛みを感じたら服用する」という適切なタイミングで服用できている人は、頭痛で35.4%、生理痛で38.1%にとどまることが分かりました。つまり、いずれも6割以上の人が適切なタイミングで鎮痛薬を服用していない実態があるといえます。《グラフ16》
また、鎮痛薬を服用することに抵抗がある理由で最も多かったのは「本当に痛いときに効かなくなる・なりそう」64.6%など、鎮痛薬の服用に対する不安や猜疑心に関連しそうな内容でした。《グラフ17》
さらに、半数以上が「鎮痛薬を理解していない」と回答。《グラフ18》
頭痛や生理痛の悩みを抱える人たちには、鎮痛薬の正しい服用方法や自分に適した付き合い方の情報が求められているようです。


頭痛専門医による解説

~現代社会において頭痛も多様化
 頭痛の起きにくい生活習慣と、痛みを我慢せず鎮痛薬を正しく活用することが大切~
 

現代社会において、頭痛に悩まされる人の数は年々増加傾向にあります。頭痛の大多数は、緊張型頭痛と片頭痛に代表される慢性頭痛ですが、特にこの10年で、働き方の多様化やSNSの普及、災害や気候変動など日本人の暮らしに影響をもたらす出来事も多く、ライフスタイルの変化から慢性頭痛に悩む人が増加していると考えられます。

新型コロナウイルスの流行によって、自粛生活やマスク着用を余儀なくされ、頭痛も多様化しました。特に増えているのは、マスク着用がもたらす片頭痛です。マスクを隙間がないよう正しく装着すればするほど、自分が吐いた二酸化炭素をすぐに吸うことになります。すると血中の二酸化炭素濃度が上昇し、脳血管が広がって頭痛を引き起こしてしまうのです。十分なソーシャルディスタンスを保てるところではマスクを外し、ゆっくり深呼吸して肺の下の方にたまった二酸化炭素を出してあげると頭痛が軽減します。

もう一つは、デジタル機器の長時間の使用からくる頭痛です。スマホやパソコンの画面から発せられるブルーライトを長時間凝視すると、脳が絶え間なく刺激を受け興奮状態になり、頭痛を誘発します。大人たちが仕事でパソコンを使うだけでなく、子どもたちのゲーム時間の増加やタブレット学習の普及など、慢性頭痛の若年化も現代における頭痛の多様化の一つです。

日本人は、頭痛のために仕事や学校を休むことに罪悪感を持ってしまいがちです。しかし、片頭痛の痛みを放置すると、痛みの水面下にある脳の興奮状態が進行し、頭痛が悪化するばかりか、頭痛のたびに、毎回、嘔気や嘔吐を伴うなど激烈化します。このように我慢するほど頭痛は悪化し、周囲との人間関係や生活に支障をきたすことは明らかです。まずは規則的な食事、睡眠など、頭痛の起きにくい生活習慣を心掛けましょう。

そして痛みを感じた時は、負の連鎖を起こさないためにも、我慢せずに早めに鎮痛薬を服用することも良いでしょう。用法・用量を正しく理解して服用し、OTC医薬品であれば薬剤師さんと相談しながら自分の症状にあった鎮痛薬や対処方法を知っておくことが大切です。市販の鎮痛薬で対処できなくなったときには、すぐに頭痛専門医を受診することお勧めします。将来ひき起こされる様々なリスクを回避するだけでなく、症状をきちんと説明できるようになり、周囲の理解も得られやすくなります。

清水 俊彦(しみず としひこ)先生 プロフィール
1958年京都府生まれ。日本医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学院博士課程修了。
同大学脳神経センター、獨協医科大学病院等で頭痛外来を開設。日本脳神経外科学会専
門医。日本頭痛学会専門医。日本頭痛学会監事や幹事を歴任後、現評議員。


■第一三共ヘルスケア「ロキソニンS」について
「ロキソニンSⓇ」は、その速効性とすぐれた効きめで、痛みの悩みとたたかう一人ひとりの不安や悩みをやわらげ、より良い活動がおくれることを目指して、解熱鎮痛成分「ロキソプロフェンナトリウム水和物」を配合し開発されています。 2011年にスイッチOTC医薬品*として誕生してから10年を迎えました。
その集大成として、2021年8月には新製品「ロキソニンSクイック」を発売。服用後に錠剤がすばやく崩壊する独自の技術「クイックブレイク製法」により、シリーズ最短の錠剤崩壊時間を実現しました。
「ロキソニンS」は、解熱鎮痛薬のリーディングブランドとして、痛みに悩む一人でも多くの生活者のQOL向上に、今後も貢献していきます。 

*医師の診断・処方せんに基づき使用されていた医療用医薬品を、薬局・薬店などで購入できるように転用(スイッチ)した医薬品のこと。

■調査概要
○実施時期 :2021年6月22日~6月24日
○調査方法 :インターネットリサーチ
○調査対象サンプル数 :過去1年間に頭痛を経験した20歳~59歳の男性:412名(各年代均等割付)
過去1年間に頭痛を経験し、 かつ生理痛を経験した20歳~59歳の女性:412名(各年代均等割付)計824名
※調査データは小数点以下第2位を四捨五入しているため必ずしも100%とはなっていません

 

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