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東京医科大学(東京都新宿区/学長:林由起子)医学部医学科では、感染症の臨床推論や診断のアプローチ、感染症に対して安全に対応する能力を体系的に習得するため、感染症専門医がコース全体をオーガナイズしたシミュレーション教育コース「感染症実践コース」を設置しました。
新型コロナウイルス感染症の大流行を受け、医療現場では感染症に向き合う実践力が急速に求められるようになっています。従来の医学科臨床実習では、感染対策に関する簡潔なオリエンテーション実施後、各診療科にてベッドサイドでの指導が行われていたため、学生が選択する診療科によって習得すべきコンピテンシー(資質や能力)に差が生じ、感染症の診断から対処法まで一貫した実践的能力の習得に課題がありました。
そこで、東京医科大学では、感染症専門医がコース全体をオーガナイズし、全診療科の医師57名がチューターとして参画したシミュレーション教育コース「感染症実践コース」を設置しました。第6学年の4~7月に4つの診療科を選択して回る「診療参加型臨床実習」の中で、このコースは全員が必ず受講する必須科目となっています。
具体的なコース内容としては、全ての授業で1グループ6~7人の班に分かれ、全6回の授業で、まずは診断編として、模擬患者(発熱)に対する医療面接をした上で、学生間でディスカッションをして診断のポイントをまとめて発表することで、鑑別から検査選択の流れを学びます。さらに実際に手指衛生や防護具の着脱などを体験して学生が互いに正しい手順を確認し合ったり、COVID-19患者にも使用する鼻腔スワブを使用した鼻咽頭検体の採取や感染予防策に留意した診察を実施するシミュレーションなどを行い、学生同士がディスカッションを通じて確認すべき知識や留意点についてまとめたりして、対処法を学びます。各グループには臨床現場の医師がチューターとしてついて臨床のノウハウを伝えつつ、学生同士が考えを共有して主体的に取り組む実践的な学びにより、感染症に対応できる実践力が習得できるプログラムとなっています。
■東京医科大学「感染症実践コース」の特徴
1. 学生が考え相互に気づき与え合うことへの誘導
2. 既存の感染対策シミュレーションコース''Infection Control Training Course''を参考としたコース構築
3. 感染症指導医によるコースディレクション
4. 診療科から医師総勢57名がチューターとして参加
この「感染症実践コース」について、コースディレクターを務めた感染症専門医である大学病院感染症科の中村造准教授のインタビュー、学生のコメント、チューターとして参画した医師のコメントなどを大学ホームページに掲載しています。詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.tokyo-med.ac.jp/interview/med-course-introduction.html
▼本件に関する問い合わせ先
企画部 広報・社会連携推進室
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FAX:03-6302-0289
メール:d-koho@tokyo-med.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/