「31VENTURES Global Innovation Fund 2号」を85億円で設立

三井不動産株式会社

スタートアップ投資事業は合計435億円
Real Estate as a Service、DX、スマートシティの実現と新たなビジネス発掘を目指す

 三井不動産株式会社(所在:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信)は、本業強化・事業領域拡大を目的とする総額85億円のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「31VENTURES Global Innovation Fund 2号(以下、CVC2号)」を独立系ベンチャーキャピタル最大手のグローバル・ブレイン株式会社(所在:東京都渋谷区、代表取締役社長 百合本安彦)と共同で設立いたしました。

本リリースのポイント
・2015年に設立したCVC1号の後継として、85億円規模のCVC2号を設立しました。
・Real Estate as a Service、デジタルトランスフォーメーション、スマートシティの強化に加え、既存の事業領域と異なるビジネス創出を目指します。
・CVC1号・2号とグロース事業の合計は435億円規模となり、事業会社のスタートアップ投資事業としては国内最大級の規模となります。


 三井不動産 ベンチャー共創事業部「31VENTURES(サンイチベンチャーズ)」では、当社の本業強化、および事業領域の拡大を目指し、2015年に設立した「31VENTURES Global Innovation Fund 1号(以下、CVC1号)」(総額50億円)を通して、アーリー期からレイタ―期の国内外のスタートアップ、約40社への投資をおこなってきました。この度、CVC1号の後継として運用額85億円に増額したCVC2号を設立しました。

 CVC2号の投資先は、Real Estate as a Service、デジタルトランスフォーメーション、スマートシティの領域を強化するスタートアップに加えて、当社の既存の事業領域と異なる新たなビジネスを生み出すスタートアップを中心に検討していきます。投資の重点領域は、当社の事業領域の拡大を見据え、モビリティ(MaaS、自動運転、フリートマネージメントなど)、宇宙、食品(フードテック)、農業(アグリテック)、エンターテインメントなどを新たに加えた15領域(次ページ参照)を対象としています。またファンド規模は85億円に増額していますが、既存投資先への追加出資なども検討し、これまで以上に1社毎の事業連携を強く進めていく予定です。

 CVC2号(85億円)の設立により、2015年設立のCVC1号(50億円)、および2018年設立のグロースステージのスタートアップを投資対象とするグロースI事業(300億円)を合わせて総額435億円規模と、事業会社のスタートアップ投資事業としては国内最大級の規模となります。31VENTURESでは今後も、スタートアップとの共創による新産業の創造にさらに力を入れて取り組んでいきます。

■ファンド概要
ファンド名 :31VENTURES Global Innovation Fund 2号
運 営 者 :グローバル・ブレイン株式会社
ファンド規模:85億円
運 用 期 間 :10年間
対象ステージ:アーリー期以降のスタートアップ
投資テーマ :
(1)Real Estate as a Serviceの要素となりうる商品やサービスを提供するスタートアップ
(2)業務効率化・デジタル化等、当社業務の改善・デジタルトランスフォーメーションに資するスタートアップ
(3)スマートシティの構成要素技術となるスタートアップ
(4)当社の事業領域と異なる新たなビジネスの発掘
対象産業セクター:全セクター
重 点 領 域 :
(1)不動産テック、(2)IoT、(3)サイバーセキュリティ、(4)シェアリングエコノミー、(5)Eコマース、(6)フィンテック、(7)環境およびエネルギー、(8)ロボティクス、(9)AIおよびビッグデータ、(10)ヘルスケア、(11)モビリティ(MaaS、自動運転、フリートマネージメント等)、(12)宇宙、(13)食品(フードテック)、(14)農業(アグリテック)、(15)エンターテインメント

■スタートアップとの共創を創り出す「31VENTURES」 【WEB】https://www.31ventures.jp/
当社は、2018年に発表した「VISION 2025」の中で「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」を掲げ、事業変革に取り組んでいます。31VENTURESは、ファンドやスタートアップ向けオフィスの運営などでスタートアップとの共創による新産業の創造を推進しております。ベンチャー共創事業部が設立した2015年以降、31VENUTRESが橋渡しとなり、各本部とスタートアップのマッチングを500件以上、実証実験や事業連携事例は約100件を生み出しています。

<主なスタートアップとの連携実績>
1)すべてのカギをクラウド化する「フォトシンス」
・「Akerun来訪管理システム」の実証実験を日本橋室町三井タワーで開始(2020年)
・「Akerun入退室管理システム」を「ワークスタイリング」にて正式導入(2018年)
参考リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2018/0405/index.html

2)産業向けサイバーセキュリティソリューション「SCADA fence」
・当社が保有する首都圏の複合施設においてビル管理システムの実証実験を実施(2019年)
参考リリース:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2018/1012_01/index.html

3)AIによる画像認識技術をもつ「Visenze」
・三井ショッピングパーク公式通販サイト「&mall」に画像認識技術を導入(2019年)



三井不動産株式会社 執行役員 ベンチャー共創事業部長 金谷 篤実 コメント
「2015年にベンチャー共創事業部が始動してから、5年間で国内外でのネットワークを拡大し、国内外数十社のスタートアップへの投資を実行してきました。また投資にとどまらず、実証実験、サービス導入などのスタートアップとの事業連携も着実に進んでいます。今後もスタートアップ投資を継続・加速させるため、ファンド規模および投資領域を拡大したCVC2号を設立しました。顧客の価値観・ニーズの多様化やコロナ禍による生活の変化によって、不動産業に求められる役割も変化していくことが予想されます。ベンチャー共創事業部はスタートアップと当社グループとの共創の橋渡しとなって、不動産業のイノベーションを加速していきます。」

グローバル・ブレイン株式会社 代表取締役社長 百合本 安彦氏 コメント

「CVC1号では、三井不動産の本業強化及び事業領域の拡大を目指し、アーリー期からレイタ―期の国内外のスタートアップ約40社への投資をおこなってきました。近年、CVCの設立件数やCVCからの投資額も増えるなど、スタートアップ投資におけるCVCのプレゼンスは飛躍的に上昇しており、その中で三井不動産のCVCは 先駆者の一人として流れを牽引しています。
また、世界的な投資状況としてはCOVID-19の環境下でもUS、EU、中国などにおいてもCVCのVCラウンドの参加率は上昇トレンドで推移しております。一方で、コロナ後は変化が加速し企業はより素早い対応を求められる時代になってきており、スピーディーな事業変革・新規事業立上げには、オープンイノベーションやCVCを通じたスタートアップとの連携がますます重要になってきています。
CVC2号はでは、これまで以上にスピード感をもって三井不動産の新事業を創出を加速していくとともに、スタートアップの事業ブーストも共に協業を強化させていきます。」

■三井不動産グループのSDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しております。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。

*本事業は、SDGs(持続可能な開発目標)における4つの目標に貢献しています。

目標8  働きがいも経済成長も
目標9  産業と技術革新の基盤をつくろう
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

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