追手門学院大学の小野田慶一教授らが脳のMRI画像2,142例をAI(人工知能)で解析 -- 認知症へとつながるアルツハイマー病の発症時期が予測可能に

追手門学院大学

認知神経科学を専門とする追手門学院大学(大阪府茨木市、学長:真銅正宏)の小野田慶一教授と島根大学医学部(島根県出雲市)神経内科の長井篤教授および株式会社ERISA(島根県松江市)の共同研究チームは、脳のMRI構造画像から高齢者がいつどの程度の確率でアルツハイマー病を発症するのかについて予測が可能になったとの研究成果を、神経学の専門学術誌『Brain Communications』に発表。5月27日付で公表された。  小野田教授は2020年3月まで島根大学に所属し、本研究を行っていた。研究チームは、健康な人とアルツハイマー病患者の脳のMRI画像合わせて2,142例とその後の発症状況を追跡したデータについて、深層学習によって解析。経年での発症確率を予測することに成功した(詳細は別紙)。  「アルツハイマー病を発症しやすいタイプか、そうではないタイプか」に関する研究はこれまでにもあったが、今回のように個人の発症確率を経過年数ごとに予測する手法を確立したのは画期的であるといえる。発症推定の精度は83.5%に達した。  小野田教授らは今年1月、研究成果を神経学の専門学術誌『Brain Communications』(※)に投稿。5月27日付でインターネット上に公表された。 ・論文へのリンク https://academic.oup.com/braincomms/article/2/1/fcaa057/5836507  (※画像等のダウンロードもできます)  本研究は認知症の主な原因の一つであるアルツハイマー病の発症時期を予測するという基礎研究に位置付けられる。今回の成果について小野田教授は「個人レベルでアルツハイマー病の発症リスクを将来の経過年数ごとに評価できるようになった。今後は研究成果の医療等への応用も考えられる」と話す。 (※)『Brain Communications』 神経・精神疾患や脳の健康維持の分野における専門学術誌。 ▼本研究に関する問い合わせ先  追手門学院広報課  TEL: 072-641-9590 ▼社会応用や実装に関する問い合わせ先  株式会社 ERISA(エブリプラン統計解析研究所)  住所: 島根県松江市北陵町46-6 ソフトビジネスパークD地区  TEL: 0852-61-8400  担当者: 石田学 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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