GitHub SponsorsによるOrganization単位での資金調達 ベータ版フェーズを終了
オープンソースプロジェクトおよびビジネスユースを含む、ソフトウェアの開発プラットフォームを提供するGitHub, Inc.(本社:米国サンフランシスコ、以下ギットハブ)は、2019年11月にGitHub Sponsorsを通してOrganization単位で資金調達ができるプログラムの資金調達ができるプログラムのベータ版を発表していました。このたび、5月12日(米国現地時間)に本ベータ―版を終了したことを発表しました。このプログラムは現在32の国および地域( https://github.com/sponsors#countries ) を対象にしていますが、その対象地域をGitHubが事業を展開するすべての地域へと拡大できるよう取り組んでいます。
コミュニティ向けのサポートを拡大
今日の世界はオープンソースによって動いていると言えます。テクノロジーを進化させることに身を捧げる献身的なメンテナという存在がなければ、決してこのような世界が実現されることはありませんでした。GitHubは、多くの人が日常的に使用するオープンソースソフトウェアを開発しているエンジニアを資金面から支援することを目的として、GitHub Sponsorsを開始しました。このたび、オープンソースのメンテナ個人に加え、オープンソースプロジェクト全体として資金調達ができるようになりました。GitHubが資金の支払い手数料を負担(つまり手数料不要)することで、スポンサードされるプロジェクトが寄付された資金の100%を受け取れる仕組みにしています。
ユーザの皆さんと共に成長
500以上の組織がGitHub Sponsorsのベータ版に参加していただきました。この結果、32の国と地域( https://github.com/sponsors#countries ) においてベータ版フェーズを終了できたことから、今後参加する組織数は、さらなる勢いで増していくことが予測できます。ベータ版にご参加いただき、非常に有益なご意見を提供していただいたユーザの皆さんに対して、この場をお借りしてお礼を申し上げます。
「GitHub Sponsorsによって、資金を援助しているユーザと直接つながることができています。スポンサーからの寛大なサポートのお陰で、Homebrewのソフトウェア開発やテストに必要なハードウェアを購入することができました。資金調達の仕組みがGitHubに統合されたことは、メンテナが資金調達に取り組む時間が削減され、Homebrewの改善に費やすことができる時間が増えたことを意味しています。」
—@jonchang(@homebrew メンテナ)
「ESLintはGitHub Sponsorsを通じて、ユーザから寄付を募っています。GitHubは開発者コミュニティからの信頼を得ているので、ユーザは寄付金の全額が直接プロジェクトに届けられていることを理解しています。」
—@nzakas(@eslint 技術運営委員)
「GitHub Sponsorsによって、ユーザが求める修正や新機能を提供するために必要な資金を調達することができています。」
—@danrabbit(@elementary 創設者)
「GitHub Sponsorsのお陰で、開発者の間でブランド認知度が上がり、コストをほぼかけることなく、私たちが情熱を注ぐオープンソースのための資金を得ることができています。GitHubによって、ブランドに対する善意の寄付を集めやすくなりました。通常の方法では、どれほどのコストがかかるか分かりません。」
—@wbharding(@gitclear CEO)
GitHub Sponsorsに参加し、Organization単位で資金を調達する
Organization単位でオープンソースプロジェクトの資金調達を行う方法は、以下のステップを踏んでいただく必要があります。
- オープンソースプロジェクト用の法人銀行口座をすでに開設済みの場合は、github.com/sponsors から登録をお願いします。
- オープンソースプロジェクト用の法人銀行口座が未開設であっても、Open Collectiveのfiscal host ( https://docs.opencollective.com/help/fiscal-hosts/fiscal-hosts )に登録することで資金調達ができます。GitHubは、資金調達をサポートするためにOpen Collective( https://docs.opencollective.com/help/collectives/github-sponsored-organizations )と提携していますが、NumFOCUS( https://numfocus.org/ ) やSoftware Freedom Conservancy( https://sfconservancy.org/ )など、他の資金援助団体を使用することも可能です。
https://github.blog/2020-03-24-getting-started-with-github-sponsors/
GitHub Sponsorsの今後
今回のリリース内容は、まだGitHub Sponsorsの一部のみです。メンテナにとって簡単かつ手軽なプロセスを維持しながら、オープンソースプロジェクトが資金調達するためのツールを他にも導入していく予定です。
GitHub Sponsorsに参加する
https://github.com/sponsors
GitHub Blog
英語
https://github.blog/2020-05-12-github-sponsors-is-out-of-beta-for-sponsored-organizations/
日本語
https://github.blog/jp/2020-05-19-github-sponsors-is-out-of-beta-for-sponsored-organizations/
GitHubに関する情報は、こちらからもご覧いただけます。
Blog: (英語) https://github.blog/ (日本語) https://github.blog/jp/
Twitter: (英語) @github( https://twitter.com/github )
(日本語) @GitHubJapan( https://twitter.com/githubjapan )
【ギットハブについて】https://github.co.jp
GitHubは世界で5,000万人にのぼる開発者および290万の組織に利用される開発プラットフォームです。プログラミング環境にオープンな会話と協調を重んじるコミュニケーションによって、コラボレーションを促進する開発環境を提供しています。これらの開発を実現するワークフローで必要となるコードレビュー、プロジェクトおよびチームマネージメント、ソーシャルコーディング、ドキュメント管理などに、これまで以上の効率性と透明性をもたらし、より高速かつ品質の高いソフトウェア開発を支援しています。
GitHubは多様なユースケースに適した開発プラットフォームを用意しており、オープンソースジェクトから企業における機密性の高いソフトウェア開発までに対応できます。無料で利用できるパブリックリポジトリはオープンソースプロジェクトにて多く利用されていますが、プライベートリポジトリが利用できる有償サービス、GitHub EnterpriseやBusiness on GitHub.comなども提供しています。
2008年に米国サンフランシスコで創業したGitHub, Inc.は、初の海外支社として、2015年に日本支社を開設しました。