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江戸川大学(千葉県流山市)社会学部人間心理学科の山本隆⼀郎准教授(専門分野:臨床心理学)らによる研究成果が、このたび日本健康心理学会の学術雑誌『Journal of Health Psychology Research』(2020年3月31日早期公開)に掲載された。山本准教授らは、「睡眠に関するメタ認知」の個人差を評価する方法として海外で開発された「Metacognitions Questionnaire-Insomnia」(MCQ-I)の日本語版ならびにその短縮版を開発。慢性不眠に悩む人の支援などに利用されることが期待される。
慢性不眠の人は、寝床で「眠れなかったらどうしよう」「眠れないと次の日の仕事に支障をきたす」といった睡眠に関連する内容を繰り返し考えてしまうことにより、不眠が維持されていると考えられる。
こうした人の特徴として近年、「睡眠に関するメタ認知」が注目されている。「睡眠に関するメタ認知」は、眠れないことや眠れない時に繰り返し考え事をしてしまうことについての考え方であるメタ認知的信念(例:「眠れないということは自分で自分を制御できないということだ!」「布団で考え込むことは眠れないサインだ!」)と、眠れないことや眠れない時に繰り返し考え事をしてしまうことについての対処についての考え方であるメタ認知的プラン(例:「眠りにつく前にあれこれ考えることはやめなければ!」「眠れない時には眠れるように努力をしなければ!」)に大別される。
こうした「睡眠に関するメタ認知」の個人差を評価する方法として、海外では「Metacognitions Questionnaire-Insomnia」(MCQ-I)という質問票が開発され、基礎研究に活用されている。
このたび山本准教授らは、このMCQ-Iの日本語版を作成。また、各項目の分析や信頼性、妥当性の検討を行った。
今後はこのMCQ-Iを活用して慢性不眠に悩む人の特徴を理解することや、新しい心理学的支援を検討することなどが期待される。
なお本研究成果は、日本健康心理学会の学術雑誌『Journal of Health Psychology Research』(2020年3月31日早期公開)に掲載された。
[発表者]
江戸川大学 社会学部 人間心理学科 准教授 山本隆一郎
[論文情報]
原 真太郎・田中 春仁・川嶋 宏行・山本 浩彰・野中 泉美・山本 隆一郎・Broomfield M Niall・野村 忍
「Metacognitions Questionnaire-Insomnia 短縮版の開発および信頼性と妥当性の検討」
・doi: 10.11560/jhpr.180328125
(J-Stage)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhpr/advpub/0/advpub_180328125/_article/-char/ja/
<参考リンク>
■教員紹介:山本隆一郎 准教授
https://www.edogawa-u.ac.jp/colleges/d_psychology/teachers/index14.html
■社会学部 人間心理学科
https://www.edogawa-u.ac.jp/colleges/d_psychology/
■江戸川大学睡眠研究所
https://www.edogawa-u.ac.jp/facility/sleep/
【訂正】本文中、「山本淳教授」とあったのは「山本准教授」の間違いです。お詫びして訂正いたします。(2020/05/14 15:45)
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【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/