早稲田大学と内外切抜通信社、感情音声合成に関する共同研究結果を「言語処理学会第26回年次大会」にて発表
英文:Sentiment Analysis for Emotional Speech Synthesis in News Dialogue System
■早稲田大学:高津弘明次席研究員、松山洋一主任研究員、小林哲則教授
■内外切抜通信社:クロスメディア戦略部 安藤涼太
早稲田大学 グリーン・コンピューティング・システム研究機構、知覚情報システム研究所では、高津研究員を中心にニュースを伝える音声対話システムの開発が進められております。本研究では、この音声対話システムにおいて、ニュース内容に応じた音声合成システムの感情パラメータの制御を可能とすべく、当社研究員がクリッピング業務で培った知識を生かして、ニュース記事の各文に対して感情ラベルのアノテーションを行い機械学習のためのデータセットを構築しました。このデータセットを用いてモデルの検討を行い、ニュース記事の文脈を考慮して各文の感情ラベルを推定するモデルを提案し、その有効性を評価しました。さらに、モデルの推定結果の確信度が低いニュース記事に対して優先的にアノテーションすることで、モデルの性能を効率的に改善できることを示しました。
円滑な情報提供を実現する対話システム NDS
【言語処理学会】
言語処理学会(The Association for Natural Language Processing)は、わが国の言語処理の研究成果発表の場として、また国際的な研究交流の場として、1994年4月1日に設立されました。原則年4回の会誌「自然言語処理」の発行、年1回の言語処学会年次大会の開催を通じて、この分野の学問の発展、応用技術の発展と普及、国際的なレベルでの研究者・技術者・ユーザ相互間のコミュニケーションと人材の育成をはかる機関とすべく活動しています。
(NLP 言語処理学会 The Association for Natural Language Processing より引用)
【早稲田大学 高津弘明 次席研究員の本研究に関するコメント】
我々の研究グループでは、ニュース記事に代表されるまとまった量の情報を効果的に伝える音声対話システムの研究・開発を進めております。その中で音声合成についての検討も進めており、これまでに談話構造上の発話の役割に基づいて重要な情報を強調するようなメリハリのある話し方を可能とする音声合成システムを開発しました。これにより、従来の一文単位の合成音声に比べて、頭に入りやすい話し方を実現できました。一方、感情という面では、ニュース内容によらず話し方が一定であるという課題を抱えておりました。そこで、ニュース内容に応じて感情的にもメリハリのある話し方を可能とする音声合成システムを開発したいと考え、本研究に取り組みました。
【会社概要】
名称 : 株式会社内外切抜通信社
所在地: 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-4 毎日新聞社早稲田別館
代表者: 代表取締役社長 近藤義昭
資本金: 1,000 万円
URL : http://www.naigaipc.co.jp
1939年創業のクリッピング会社。6,000以上の媒体を調査員が目視により抽出し、報告、分析をおこなっています。