アリババクラウド、2019「天猫ダブルイレブン」においてゼロダウンタイム、68秒間で10億米ドルの取引処理を実現

アリババグループ

クラウドインフラおよびAI搭載テクノロジーで、
GMV4兆円超のグローバルショッピングフェスティバルをサポート

アリババクラウドは、過去最高の流通総額(GMV)を記録した今年の24時間グローバルショッピングフェスティバル「天猫ダブルイレブン」ショッピングフェスティバル(以下、「天猫ダブルイレブン」)で使用されたコアテクノロジーの詳細を発表しました。アリババグループのデータインテリジェンスの基幹を担うアリババクラウドは、複数の革新的技術を応用し、クラウドインフラを始め、AIを搭載した主要機能を稼働させたことで、数百万社の企業が世界中の何億人もの消費者にリーチすることを可能にしました。

■強力なクラウドインフラが支える極限の拡張性と堅牢性
今年のショッピングイベントを全面的に支えたのが、9月の「Apsara Conference」の期間中に立ち上げた第3世代X-Dragonアーキテクチャ(※1)です。エラスティックなベアメタルサーバーによってコスト効率は20%改善されました。X-Dragonサーバーは単一のアーキテクチャで、アリババクラウドのElastic Compute Service (ECS)や仮想マシンを始めとするコンピューティングプラットフォームにシームレスに統合します。
※1:アリババクラウド 第3世代X-Dragonアーキテクチャ
https://www.alibabacloud.com/ja/press-room/alibaba-cloud-announces-3rd-generation-of-x-dragon-architecture?spm=a3c0i.8288105.651515.7.2a546a37oaGidM

アリババクラウドはこうした強力な基盤を活用して極限の拡張性に対処し、イベントの開始直後の68秒間で10億米ドル相当のGMVを処理しました。GMVは開始から30分以内に100億米ドルに達し、24時間で2,684億元(384億米ドル、約4兆1,602億円*)という新たな記録をゼロダウンタイムで打ち立てました。(*1中国人民元=15.5円で換算)

■最新鋭のデータ処理機能、アナリティクス機能とグリーンテクノロジーを一体化
970ペタバイトのデータ処理能力を持つアリババクラウドのApsara Operating Systemは、「天猫ダブルイレブン」において、最大54.4万件 / 秒の注文を処理して新たな記録を達成しました。

アリババクラウドが開発したデータベース「POLARDB」(※2)はピーク時に1秒あたり8,700万件のリクエストを処理して販売活動をサポートしました。POLARDBデータベースは、低コストで従来のエンタープライズ向けデータベースとの相互稼動性や可用性を一体化する高い性能を備えています。
※2:POLARDB
https://www.alibabacloud.com/products/apsaradb-for-polardb

また、液浸冷却や浸水空冷をはじめとする自社開発のグリーンテクノロジーにより、Eコマース取引1万件あたりの電力消費量を2kWhまで低減しました。これにより「天猫ダブルイレブン」のデータセンター全体の消費電力量を昨年から70%削減して20万kWh以上の省電力を実現しました。

■AIチャットボットで海外中小企業のカスタマーサービスを支援
アリババDAMOアカデミー(阿里巴巴達摩院)の機械学習技術を活用したAIチャットボット「阿里小蜜(アリシャオミー)」は天猫ダブルイレブンにおいて、アリババのEコマースプラットフォーム「タオバオ(Taobao)」および「天猫(Tmall)」におけるオンラインからの顧客の問い合わせの97%を処理しました。このバーチャルアシスタントによって、アリババのプラットフォームに出店する数十万社の小売事業者も、インテリジェントな顧客サービスを提供できるようになりました。例えば、ライブで動画配信されている時も阿里小蜜はユーザーからの質問に回答することができ、動画から回答を抜き出してチャット形式で対応ができました。阿里小蜜は11種類の言語で提供され、国境を越えた売り手と買い手の間のコミュニケーションをサポートします。

アリババDAMOアカデミーは、越境ECプラットフォーム「AliExpress」に高度な機械翻訳技術を提供しています。この技術によって、世界各国の中小の小売業者は店舗や商品ページをロシア語、スペイン語、トルコ語、フランス語、アラビア語を始め21カ国語に自動的に翻訳できるため、欧米やアジア、中東のバイヤーに対応することができます。

今年の天猫ダブルイレブンの開催中、機械翻訳サービスは約16億6,000万回使用され、2,000億語以上の単語が中国語から他言語に翻訳されました。

天猫旗艦店2.0へのアップグレードでユーザーに新たな買い物体験を提供
天猫(Tmall)に出店する数千社の小売事業者は天猫ダブルイレブンまでに、それぞれの店舗を「天猫旗艦店2.0」にアップグレードしました。最新バージョンである天猫旗艦店2.0には、ユーザーが洋服やアクセサリーをスマートフォンアプリ画面上で試着できるタオバオの3Dアバターを備えたユニークなユーザーインターフェースが搭載されており、インタラクティブな豊富なコンテンツとオムニチャネル体験を通じてブランドが顧客エンゲージメントをさらに高めることができます。今年の商品購入におけるコンバージョンレートは昨年に比べて20%向上し、1000店以上の主要ブランドの旗艦ストアの販売に貢献しました。

■ライブストリーミングと音声ショッピングで顧客体験を向上
今年のグローバルショッピングフェスティバルの期間中、タオバオライブ(淘宝直播:Taobao Live)での売上は200億元(28億米ドル:3,100億円)に達しました。化粧品、衣料品、食品、自動車、家電などを販売する天猫の出店事業者の半数以上がライブストリーミングを実施し、いずれも堅調に売り上げを伸ばし、室内インテリア商品については400%の伸びを達成しました。

タオバオは今年新たに、アリババクラウド上でリアルタイムのオーディオ・ビデオコミュニケーションフレームワークを開発しました。5~7秒あったネットワーク遅延を1.5秒まで低減したことで、放送元とユーザーの間でのリアルタイムな双方向性の体験が改善されました。また、ビデオAIがライブストリーミングの中で言及された商品を特定し、視聴者の画面には同時に商品のリンクを表示させることができました。

今年の天猫ダブルイレブンでは、アリババAIラボのスマートスピーカー「天猫精霊(Tmall Genie)」を介した音声コマンドで処理された注文数が100万件を超えました。この日1日で卵81万個、米140万トン、液体洗剤76トンが購入されるなど、中国ではあらゆる年代で音声ショッピングの人気が高まる兆しが見られました。


●アリババクラウドについて
アリババクラウド(www.alibabacloud.com)は、アリババグループのクラウドコンピューティング部門で、2009年に設立されました。Gartnerの調べでは世界のトップ3のIaaSプロバイダーの1つであり、IDCの調べでは中国最大のパブリッククラウドサービスプロバイダーです。アリババクラウドは、アリババグループのマーケットプレイスでビジネスを展開する事業者、スタートアップ企業、中小企業、政府関連機関をはじめとする世界中の事業者にクラウドコンピューティングサービスの包括的な製品群を提供しています。アリババクラウドは、国際オリンピック委員会のオフィシャルクラウドサービスパートナーです。

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