日本国内初 日本橋室町地区において高精度音声ナビゲーション・システム「インクルーシブ・ナビ」を サービス実装
バリアフリー・ストレスフリーな街づくりに向けて
三井不動産株式会社(所在:東京都中央区 代表取締役社長:菰田正信 以下、三井不動産)、清水建設株式会社(所在:東京都中央区 代表取締役社長:井上和幸 以下、清水建設)、日本アイ・ビー・エム株式会社(所在:東京都中央区 代表取締役社長執行役員:山口明夫 以下、日本IBM)の3社は共同で、COREDO室町1・2・3を対象とした屋内測位環境を構築し、日本IBMのAI技術であるIBM Watson®の対話機能と連携したバリアフリーナビゲーション「インクルーシブ・ナビ」のサービスを本年10月より実装します。本サービスは、清水建設と日本IBMが共同開発した、ビーコンの発信電波強度に基づいた高精度な屋内測位を特徴とする屋内外音声ナビゲーション・システムとIBM Cloud上で提供するWatsonの対話機能を連携し、車いす利用者、ベビーカー利用者、視覚障がい者を含む来街者(日本語、英語)をそれぞれに適した誘導方法により目的地まで快適に案内するものです。今回のサービス導入は、外国人・障がい者の方を含めたあらゆる人びとの活動を支援できる都市環境の構築と、それらを活用した日本の「おもてなし」の進化、バリアフリー・ストレスフリー(※1)な街づくりの実現を目的としています。
このシステムは、2017年2月に実施した「高精度な屋内外ナビゲーション・システムの実証実験」で用いられたものを、日本初の実装サービスとして展開するもので、今後対象エリアの拡大や、日本国内最高水準の高精度屋内測位環境(※2)を活用した新たなサービスの創出などを目指す取り組みの第一歩となります。
三井不動産は、日本橋エリアにおいて官民地元と共同で都心型スマートシティのモデルプロジェクトを推進しており、街づくりにおけるICT技術の導入に向け、多様なパートナーと、実証実験だけでなく実装を前提とした協働を推進しています。
今後、2019年冬に日本橋三井タワーへの拡大を予定している他、日本橋エリア内の他施設におけるサービスの導入、また、システムを構成する高精度測位技術を用いた新たなサービス提供や管理効率化なども検討しており、都市のICTインフラを強化し、日本橋エリア全体での安心・安全の向上を目指します。
≪導入にあたっての3社の役割≫
本サービスの導入にあたっては、三井不動産が「COREDO室町1・2・3」の店舗の紹介やメニューなど各種情報や平面図情報を提供。それをもとに清水建設が導入対象エリアに161個のビーコンを設置し、来街者の所在位置を測位・検出するシステムと対象エリアのナビゲーション用地図を作成。さらに、日本IBMがWatsonを活用した対話による音声ナビゲーション機能など、システム全体の構築を支援しました。
≪導入対象エリア≫
三井不動産が運営する都心商業施設「COREDO室町1・2・3」に至る計約20,000m2がサービス実装の対象エリアです。
≪ナビゲーションの方法≫
アプリ 「コレド室町には1:店舗A、2:店舗B、3:店舗Cの3件があります。
何番のお店にご案内しますか?」
利用者 「どんなお店ですか?」
アプリ 「店舗Aの魅力は『「◎◎」の新業態店。本場四川の味でおもてなし』、
店舗Bの魅力は『メディアで人気の中国料理店。伝説のシェフ△△の新中華』、
店舗Cの魅力は『横浜中華街の老舗四川料理店の中華菓子と点心』です。
どちらのお店にご案内しますか?」
利用者 「最初のお店でお願い」
■インクルーシブ・ナビ アプリの入手方法
App StoreもしくはGoogle Playにて 「インクルーシブ・ナビ」と検索頂き、対象アプリをダウンロードください。
■サービス利用条件
iPhone (7以降を推奨)もしくはAndroid (Android 7.0以降のBluetooth対応端末で、加速度センサーを有する端末を推奨)の利用者で、別途定めるサービス利用規約に同意すること。
■用語・補足説明
※1 バリアフリー・ストレスフリー社会
国土交通省の提唱する概念で、訪日外国人や高齢者、障がいのある方々など、誰もが目的地へ円滑に移動できる社会を意味します。
※2 日本国内最高水準の高精度屋内測位環境
街などの大規模空間を対象とした屋内測位環境での精度調査による(2019年9月現在、3社調べ)