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北翔大学(北海道江別市)生涯スポーツ学部スポーツ教育学科の山本敬三教授はこのたび、日本バイオメカニクス学会の「JSB学会賞」を受賞した。同賞は、2016-2017年の2年間で発表された学術論文および学術的著書を対象とし、審査の結果、最も評価の高かったものに与えられるもの。山本教授は「Effect of posture on the aerodynamic characteristics during take-off in ski jumping(スキージャンプ踏切中の姿勢変化が空力特性に及ぼす効果)」での受賞となった。
日本バイオメカニクス学会は、人間の身体運動に関する科学的研究ならびにその連絡共同を促進し、バイオメカニクス(※)の発展をはかることを目的として、学会大会や研究会、講演の開催をはじめ、機関誌『バイオメカニクス研究』の出版、研究の交流などの事業を行っている。
その事業の一環として、学会における研究活動をより推進し、優れた研究者の育成および学術水準の向上を図るため、JSB学会賞、バイオメカニクス研究最優秀論文賞、奨励賞、および特別賞を設置。優れた研究を顕彰している。
今年9月4~6日に日本体育大学で開催された「第25回日本バイオメカニクス学会」では、北翔大学生涯スポーツ学部スポーツ教育学科の山本敬三教授が「Effect of posture on the aerodynamic characteristics during take-off in ski jumping(スキージャンプ踏切中の姿勢変化が空力特性に及ぼす効果)」で「JSB学会賞」を受賞した。
この論文は国際学術誌『Journal of Biomechanics(ジャーナル・オブ・バイオメカニクス)』に2016年に掲載されたもので、論文の中で山本教授は、スキージャンプの踏切動作中の身体周辺の気流状態や空力特性を明らかにし、体幹や腕の姿勢が大きく影響を及ぼすことを示した。
山本教授は、スキージャンプ競技の競技力向上と選手育成を目指して、運動力学と流体力学の観点から科学研究を行い、科学的根拠に基づく選手支援を実践している。
目に見えない空気の流れや力を可視化し、パフォーマンスに影響を及ぼす力学的要素を可視化・数値化することは、実際の指導現場にも有益な情報であり、より効率の良い指導の材料になる。山本教授はこの論文で、スキージャンプの踏切動作中に起こる気流現象・空力特性を世界で初めて明らかにした。これは、学術的価値のみならず、選手や指導者にも価値のある情報である。
(※)バイオメカニクス
運動力学と訳され、数学や物理学、解剖学の知識を用いて動作分析する学問分野。ビデオを使った動作分析や発揮した力の計測、空気や水の力、筋活動などを分析する。
■山本敬三教授
【専 門】 バイオメカニクス
【担当科目】 スポーツ・バイオメカニクス、バイオメカニクス演習
【著書、論文等】
『なぜ飛べるのか?~スキージャンプを科学する~』(共著)、『スキージャンプの流体力学』(共著)、『スキージャンプ競技における科学的研究の応用』(単著) ほか
【教員紹介(北翔大学ホームページ)】
http://acoffice.jp/hsuhp/KgApp?kyoinId=ymdegiobggy
(参考)
・日本バイオメカニクス学会
http://biomechanics.jp/index.html
(関連記事)
・北翔大学スポーツ教育学科の山本敬三教授が「北海道科学技術奨励賞」を受賞 -- ジャンプ競技に対する多様な功績が評価(2017.04.21)
https://www.u-presscenter.jp/2017/04/post-37211.html
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