【調査リリース】ECモールにおける俳優・タレント画像悪用・非公式グッズの流通実態調査

アディッシュ株式会社

検索上位の約36%が非公式商品。俳優・タレントのブランド価値を脅かす3つのリスクと対策

デジタルエコノミー特化のカスタマーサクセス・プロバイダーであるアディッシュ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役 江戸 浩樹、証券コード:7093、以下アディッシュ)は、ECモールにおける俳優・タレント画像の無断悪用や非公式グッズの流通実態について調査し、その実態と企業が直面するブランドリスクを考察・分析しました。

 
 



調査概要

調査対象サイト:国内大手のECモール(代表的なひとつのモールを対象)
調査対象者  :クリーンなイメージを持つ女性俳優・タレント計3名(以下、Aさん、Bさん、Cさん)
調査日    :2026年7月某日
検索キーワード:各俳優・タレントの氏名(フルネーム)
調査方法   :検索結果の初期表示である「おすすめ」順において、各俳優・タレントの上位120商品(計360商品)の商品特性(正規品・海賊版・画像特性など)および内訳を調査



検索結果「おすすめ」上位の約36%が非公式商品。女性俳優・タレント特有の性的消費やアイコラ被害が明らかに


【調査結果サマリー】
  • 検索上位の約36%が非公式商品
    • 対象者全体の検索結果上位360商品のうち35.8%(129件)が海賊版・アイコラ(※1)などの非公式商品に侵食されている実態が判明
       
  • 女性俳優・タレント特有の「アイコラ」被害(露骨な性的加工)
    • バストラインの強調や露出面積の拡大など、性的な刺激を強める画像加工を共通して確認
       
  • 過去の公式写真が無断流用の標的に
    • 3名中2名は海賊版グッズの6割超で過去のグラビア・水着画像が無断流用され、継続的な性的消費のターゲットとして悪用が常態化
       
  • 男性俳優・タレントとの決定的な構造の差
    • 比較調査した男性俳優・タレントではアイコラは0件。女性俳優・タレントにおいてのみ「性的な目線での消費」を目的とした悪用が顕著に現れる独自構造が明らかに

(※1)本調査における用語解説
海賊版:公式写真集や掲載雑誌、TV・SNS上の露出画像などを、そのまま無断で流用・複製して作られた非公式グッズ全般
アイコラ(アイドル・コラージュの略): 有名人の顔写真と他人の身体の画像などを悪質に合成した写真のこと。現在は生成AIなどの悪用により、精巧かつ大量に作られるようになっている


1. 検索上位における非公式商品(海賊版・アイコラ)の侵食状況

女性俳優・タレント3名(各120商品/計360商品)における流通内訳の詳細は、以下の通りです。
  • 全体平均で約36%が非公式商品(全体傾向)
    • 全体の35.8%(129件)が「海賊版」や「アイコラ」などの非公式商品で占められていた
       
  • 侵食率に顕著な傾向差が存在(個人差)
    • 非公式商品の割合は全員一律ではなく(Aさん:40.8%、Bさん:43.3%、Cさん:23.3%)、対象者によって被害の発生状況に差が見られた
    •  


アイコラにおける悪質な加工特性が認められた
非公式商品のうち「アイコラ」に分類される商品群においては、本人の実際の容姿や衣装に対し、露出度の引き上げや身体的特徴の意図的な強調といった「見る人の性的関心を煽るような加工」が共通して見られました。具体的には、バストラインの過度な強調や、水着・衣装の著しい露出面積拡大など、露骨な性的文脈へ改変された画像が多数確認されています。 



2. 海賊版グッズの5割超でグラビアや水着画像が流用。過去の公式画像が標的に

アイコラを除く「本人の画像を使用した海賊版グッズ」について、使用画像の露出度や特性を分析した結果は以下の通りです。
 
  • 露出度の高い画像が6割超を占める傾向(Aさん・Bさん)
    • 海賊版グッズに使用されている画像の6割超(Aさん:64.3%、Bさん:64.9%)を「水着・下着姿」が占める
       
  • 露出なし画像が主体(Cさん)
    • Cさんにおいては「露出なし」の画像が約8割(79.2%)を占める
 


無断流用される画像属性の差と性的消費の実態
対象者ごとに無断流用される画像属性には顕著な差が見られました。
使用されている画像の多くは、過去に出版された公式写真集やグラビア雑誌などのデジタルコピーです。過去の公式コンテンツがネット上に滞留し、性的な目線で消費されるターゲットとして狙われ続ける実態が示されています。


3. 男性俳優・タレントとの対比で浮き彫りになる、女性俳優・タレントに対する「性的消費」の偏り

比較対照として、女性俳優・タレントと同条件(男性俳優・タレント3名/上位各120商品・計360商品)にて検索結果の確認を行ったところ、女性俳優・タレントとは明確に異なる流通特性が確認されました。
  • アイコラの不存在
    • 男性俳優・タレントの検索結果においては、アイコラと思われる商品は一切確認されなかった
       
  • 本人の画像を使用した海賊版グッズの露出傾向
    • 本人の画像を使用した海賊版グッズ自体は多数確認されたものの、露出度の高い画像を使った商品は見られず、「シャツがはだけている程度」の軽微な露出にとどまる
       

調査結果から見えた構造的差異
男性俳優・タレントにおけるグッズが単なるファン向けの「非公式タレントグッズ」として消費されている傾向が強いのに対し、女性俳優・タレントのケースでは、アイコラや海賊版を通じて「性的な目線で消費されるターゲット」として画像が意図的に選定・加工されているという、明確な実態の違いが示されています。



非公式グッズがタレントのブランドにもたらす3つのリスク

本調査結果をうけ、非公式グッズ(特に性的な消費を目的とした商品)の流通が、単なる著作権侵害の枠を超えてタレントのブランド価値やプロダクションの経営を揺るがす深刻なリスクについて、以下の3点に分類、分析しました。

1. CMやスポンサー契約への影響
悪質な加工写真や非公式グッズの放置は、企業が重視する「ブランドセーフティ(自社イメージの安全確保)」の懸念材料となります。事務所が意図しない露骨な性的イメージがつくことで、新規CMやスポンサー契約の機会損失に直結するリスクがあります。


2. マネジメント体制への不信感と本人への心理的負荷
被害の放置は、ファン層から「事務所がタレントを守っていない」という不信感を募らせる要因となります。また、タレント本人にとっても大きな心理的負担となり、健全な活動環境や事務所との信頼関係を揺るがしかねません。


3. 公式グッズの価値低下と販売機会の損失
粗悪な海賊版が市場に出回ることで、公式グッズの持つ希少性やブランド価値が低下します。本来なら事務所やタレントが得るべき正当な収益が非公式業者へ流出し、ビジネス上の大きな機会損失につながります。


対策:タレントのイメージを守る「能動的なブランド保護」の必要性
プラットフォーム側の自主的な取り締まりを待つだけでなく、事務所側からも能動的なアプローチを行い、実効性のある保護体制を構築することが求められています。

※本調査実施の背景や、タレントのブランド保護における課題の解説はこちら
「ECモールに潜む「非公式グッズ」の実態──タレントのブランド戦略を脅かす画像悪用のリスク」
https://monitor.adish.co.jp/blog/talent-brand-risk


■「模倣品・海賊版商品 パトロールサービス」概要
事前に調査した模倣品や海賊版商品が販売されている可能性が高いサイトから巡回するサイトを提案、作品ごとに選択し、予め定めた時間数の中で個々の新着商品を有人監視します。監視後は権利侵害の可能性がある商品を企業に報告します。
https://monitor.adish.co.jp/service/pirated-edition-patrol
 

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