デロイト トーマツ、独自開発した内部監査・J-SOX AIエージェントの効果を検証~業務工数50%以上の削減を可能に
- 「内部監査・J-SOX評価アプリケーション」のAIエージェント機能を適用した 20件を検証
- AIが証憑から過去の判断を評価し、判断の一貫性向上と根拠の明文化に寄与
- 内部監査の高度化と価値創出への時間の再配分も支援
近年、規制や業務の複雑化、人材の不足、定年退職に伴うノウハウの継承課題により、内部監査・J-SOX評価・情報セキュリティ等の評価業務の現場では、効率性と品質の両立が大きな課題となっています。デロイト トーマツは本AIエージェントにより、内部監査や審査のプロセスにおける作業の効率化とノウハウ継承による品質確保を目指し、それにより削減された時間を識別された問題点の深掘りや業務改善へのアドバイスに活用されるよう、企業への支援、実務への適用を進めてきました。
成果の概要
- 内部監査、内部統制報告制度(J-SOX)の各統制(全社統制、業務処理統制、IT全般統制、IT業務処理統制)の評価にAIエージェントを適用。AIエージェントを適用した評価手続について、証憑の評価実施・調書作成の業務工数を50%以上削減。
- AIエージェントと自動化ツールを組み合わせることで、業務工数の削減に加え、サンプル抽出・証憑の評価実施・調書作成に係るリードタイムを5営業日から3営業日に短縮できたケースも確認。
- 過去に人間が判断した結果について、証憑をもとにAIエージェントが客観的に評価し、過去の判断根拠が不明確であったケースも確認。判断の一貫性向上と根拠の明文化に寄与。
AIエージェント導入に伴い、削減された工数を以下のような企業の内部監査の高度化、価値創出および業務改善に活用することが期待されます。
- 環境変化に伴う既存事業のリスク変化への対応及び新規事業分野への進出に伴う固有リスクや規制要件への対応といった、経営陣の内部監査部への期待の高い分野への監査のリソースの重点配分。
- 不備の真因分析と不備の改善策の検討に割ける時間の確保、被監査部門との建設的なコミュニケーションの深化、現場の業務改善の加速。
- 将来的な人員構成の変化を見据えた、AI活用による業務の平準化・効率化を通じたJ-SOX対応の継続性の確保。
- 内部監査の効率化に伴う、全社的なリソース配分の柔軟性向上と、事業ニーズに即した適切な人員配置。
デロイト トーマツの「内部監査・J-SOX評価アプリケーション」は、企業の社内規程や監査手続書、過去の監査調書、証憑等のデータを取り込み、Retrieval Augmented Generation(RAG)を活用したAIエージェントが以下を支援します。
- 証憑を読み取り、複数の監査手続を一括でバッチ処理。企業ごとに異なる調書書式に合わせて調書を自動作成する。特に、運用評価における複数サンプルの評価や、多言語を含む規程文書の内容確認等の時間を削減し、ヒューマンエラーのリスクも低減。
- 監査手続書の記載が明確でない場合、監査知見を組み込んだAIエージェントが監査手続を自動的に補完し、実施。これにより導入工数削減と精度向上に貢献。
- 内部監査経験者が過去に作成した調書等を取り込むことで、AIエージェントが監査の勘所や知見を活用した手続を実施。
- 監査手続を実施するAIエージェントとは別に、精度評価用のAIエージェントが手続実施結果の精度を評価。証憑の確認箇所と手続結果が整合していない場合、判断根拠の提示とともに人間によるレビューを依頼する機能により、確認時間の削減に貢献。
