AIによる生産計画最適化でピーク電力低減を実現
~NGKセラミックデバイス多治見工場で2025年10月から自動運用を開始~
日本ガイシ株式会社(社長:小林茂、本社:名古屋市)は、製造子会社NGKセラミックデバイス株式会社(以下、NCDK)の多治見工場で、AIを活用した生産計画最適化を実施し、ピーク電力の低減を実現しました。2025年10月から自動運用を開始し、生産性を維持しながら契約電力の抑制をしていきます。セラミック製品の製造において、焼成工程は必要不可欠なプロセスですが、大量のエネルギーを消費するという課題がありました。NCDK多治見工場では複数の電気焼成炉が、製品サイズや焼成温度、時間など異なる条件で稼働しており、焼成のタイミングが重なると電力ピーク(※1)が大きく高まっていました。また、従来は過去の電力使用量のピーク値をもとに契約電力を設定していたため、付帯設備容量や契約電力が過剰になる可能性がありました。
今回導入したAIは、製品ごとの焼成条件や電力カーブ(※2)、設備の劣化による電力変動などのデータを学習し、ピーク電力を最小化し、生産性を維持したまま、より効率的な生産計画を自動生成します。これにより、複数炉の同時立ち上げによる最大電力使用量を抑制し、それを前提に設計される付帯設備の省エネ化やコンパクト化にもつながります。
また、新製品を初めて製造する際には、電力カーブの予測が難しいという課題がありました。その課題を解決すべく、AIが過去の焼成条件をもとに、電力カーブを推定する仕組みを開発しました。これにより、新製品の製造も既存製品と同様に、生産管理が容易となりました。
今後はこれらの焼成炉の運用最適化だけでなく、NCDK多治見工場では再生可能エネルギーや蓄電池の活用を含めた工場全体のエネルギーマネジメントへと取り組みを拡大していきます。
NGKグループは、2050年の未来を見据えた中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」のもと、データとデジタル技術を活用した企業変革を推進しています。本取り組みは、当社が推進する工場DXおよびAI活用の具体的成果を示すものであり、生産性向上やエネルギー効率の最大化など、さまざまな領域でDXを推進しています。今後も現場起点のDXを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に取り組んでいきます。
関連情報
NGKグループデジタルビジョン:https://www.ngk.co.jp/dx/
社内育成によるDX人材が1,000名に到達:https://www.ngk.co.jp/news/20250528_1.html
NGKセラミックデバイス多治見工場が操業を開始:https://www.ngk.co.jp/news/20191025_10600.html
※1 電力使用量が一時的に最も大きくなる瞬間(最大値)のこと。
※2 設備が時間の経過とともに、どれだけ電力を使用しているかを示した電力使用量の推移のこと。
