日本初の下肢静脈専用ステント「VENOVO™ 静脈ステントシステム」販売施設拡大 深部静脈血栓症(DVT)・血栓後症候群(PTS)に、新たな治療の選択肢

日本ベクトン・ディッキンソン株式会社

日本初の下肢静脈専用ステント
「VENOVO™
静脈ステントシステム」販売施設拡大
深部静脈血栓症(DVT)・血栓後症候群(PTS)に、新たな治療の選択肢

2月6日より Japan Endovascular Treatment Conference(JET2026)にて展示


BDのグループ会社である株式会社メディコン(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:長瀬信弥)は、下肢静脈用ステント「VENOVO™ 静脈ステントシステム(読み:ベノボ)」を2026年1月6日に、日本での製造販売後調査における目標症例数の登録を達成し、販売施設の拡大を開始しました。 

VENOVO™ 静脈ステントシステムは、狭窄または閉塞した下肢静脈の血流を改善するための新しい治療オプションです。血管内に留置し圧迫部位を直接拡張することで、血流を改善する、従来の治療法では改善が困難であった患者さんに、新たな選択肢を提供する日本初(※1)の静脈専用ステントとして期待されています。

同製品は、2月6日よりベルサール羽田空港(東京)において開催される、Japan Endovascular Treatment Conference(JET2026)にて展示およびランチョンセミナーでご紹介いたします。

※1:2026年1月6日現在、日本国内にて薬事承認および保険償還を取得している唯一の腸骨大腿静脈用ステントシステム 

■ 下肢静脈疾患の治療と課題
血液は動脈と静脈を通って全身を循環します。動脈は心臓から酸素や栄養を運び、静脈は使われた血液と老廃物を回収して心臓へ戻します。特に骨盤内や足の付け根付近にある「深部静脈」には多くの血液が流れており、その流れが滞ると足の痛みや腫れなどの症状を引き起こすことがあります。 

そして特に、深部静脈に何らかの原因によって血の塊(血栓)ができ、血液の流れを妨げてしまう「深部静脈血栓症(Deep Vein Thrombosis :DVT)」(※2)やDVTの後遺症である 「血栓後症候群(Post-Thrombotic Syndrome :PTS)」(※3)では、治療後の血栓再発や頻繁な再治療、さらには病態の慢性化によりQOL(Quality of Life)が著しく低下してしまう症例が一部存在することが課題です。

VENOVO™ 静脈ステントシステムは日本初の下肢静脈専用ステントとして、圧迫された静脈部位の拡張を物理的におこなうことで、従来の治療法だけでは十分な効果が得られなかった症例に対し、症状改善を目指す新しい追加治療アプローチとして期待されています。

※2:深部静脈血栓症(Deep Vein Thrombosis :DVT)
抗凝固療法や圧迫療法、血栓溶解療法・血栓吸引療法や破砕・摘除術などの治療が行われています。しかし、圧迫された病変の治療はできないことや、薬剤の供給の問題で血栓溶解療法の実施が困難な状況が続いていることなどから、一部の症例では血流低下による血栓の再発​、頻繁な再治療が見られ、患者さんへの負担や医療費の増加​が懸念されています。

※3:血栓後症候群(Post-Thrombotic Syndrome :PTS)
生活指導などの保存療法や圧迫療法などが行われていますが、病態が改善せず、さらに進行することがあります。慢性的な足の痛みや腫れ、皮膚の変色・発疹・潰瘍など、日常生活に影響を及ぼす症状に悩む患者さんもみられます。


 
■静脈専用に開発された 「VENOVO™ 静脈ステントシステム」
 
「動脈」と「静脈」は血管の構造が異なるため、それぞれで使用されるステントに求められる設計要件が異なります。本製品は、屈曲のある静脈領域への使用に耐える柔軟性と、圧迫に耐える拡張力の両方を担保するように静脈専用に設計された製品です。

 
左:VEVOVO™ 静脈ステントシステム。オープンセルのステントデザインにより、
拡張力を維持しながらも蛇行した血管に追従する柔軟性を担保 
右:独自のフレアエンドのステント形状で血管内の移動を抑制

■製品の特徴
●拡張力と柔軟性のバランスを実現
  • 静脈専用に開発したニチノール製(形状記憶を特徴とするニッケルとチタンの合金)自己拡張型ステントにより拡張力と柔軟性のバランスを実現しています。
●血管壁への密着性と移動の抑制
  • 独自のフレアエンド(3 mm)のステント形状により血管壁への密着性を確保し、血管内での移動を抑制しています。
●有効性と安全性
  • 米国、欧州およびオーストラリアで実施した臨床試験(VERNACULAR試験)で有効性と安全性が評価されています。(*1)
  • 疼痛評価およびQOLの評価の結果では、本製品の使用によって、疼痛スコア(VCSSスコア)、QOLの評価指標(CIVIQ-20スコア)、いずれも改善が有意に示されました。(*1)

■医療従事者の声: 
横浜南共済病院 心臓血管外科 孟 真先生
「深部静脈血栓症や静脈血栓後症候群は、患者さんの日常生活の質を著しく損なうだけでなく、ときに生命・肢を脅かす深刻な疾患です。今回のVEVOVO™ 静脈ステントシステムの登場は、これまで治療選択肢が限られていた領域に新たな可能性を切り拓くものと期待しています。科学的根拠に基づいた適正使用と、医療現場での確かな技術普及により、より多くの患者さんに恩恵が届けられることを願っています。」

慶應義塾大学病院 一般・消化器外科 血管班 尾原 秀明先生
「血管外科医は長きにわたり静脈疾患診療の中心的な役割を担ってまいりましたが、静脈うっ滞性病変に対しては、圧迫療法や抗凝固療法以外の選択肢に乏しいのが実情でした。昨今の血栓溶解薬の供給停止も重なり、臨床現場はまさに苦境に立たされていたと言えます。そのような中でVEVOVO™ 静脈ステントシステムが使用可能となった意義は非常に大きく、新たな選択肢が加わったことを心強く感じております。今後も適正使用指針をしっかりと遵守し、安全に治療成績を向上させることで、一人でも多くの患者様に貢献できることが期待されます。」

大阪けいさつ病院 循環器内科 藤原 昌彦先生
「静脈ステントの登場は、日本の血管内治療における歴史的な転換点です。海外に後塵を拝してきた領域ですが、血管内治療をリードしてきた我々の技術を十分に転用することで、人種差や病変の違いを超えた最適な治療が可能となります。静脈専用に設計されたVENOVO™ 静脈ステントシステムがもたらす低侵襲な治療は、患者さんの人生に大きなメリットをもたらすと確信しています。」

■深部静脈の疾患について
日本での深部静脈血栓症(DVT)の患者数は、2006年のアンケート調査より年間14,674人と推計(発症率:年間100万人あたり120人)されています。(*2)毎年116,000~250,000人(*3)(年間100万人あたり480人(*4))とされている米国に比べると発症率は低いですが、本邦でも増加傾向にあると考えられています。(*5)
危険因子としては、長時間動かない状態(旅行、災害)、入院・寝たきり、肥満、妊娠、加齢、経口避妊薬やホルモン剤の服用、悪性腫瘍など、血流が滞ったり、血液が固まりやすくなったりする状態が挙げられますが、原因不明のこともあります。(*5) 深部静脈血栓症(DVT)後の合併症として、軽症も含めると20~80%に血栓後症候群(PTS)が発症するとされており(*6‐9)、日本では3年以内の発症率は、13%と言われています。(*10)

深部静脈疾患の治療は、直接作用型経口抗凝固薬の登場などにより、近年飛躍的な進歩を遂げています。
BDは、従来の治療で使用されるPTA(Percutaneous Transluminal Angioplasty)バルーン、下大静脈フィルター に加え、静脈専用のステントを提供することで、深部静脈疾患治療のさらなる進歩に貢献し、今後も患者さんと医療従事者のニーズに寄り添い、「明日の医療を、あらゆる人々に™」 の実現を目指します。


【製品概要】
販売名 :VENOVO 静脈ステントシステム
承認番号    :30500BZX00065000 
製造販売元   :株式会社メディコン

詳細は以下のサイトよりご覧いただけます。
https://www.bd.com/ja-jp/products-and-solutions/products/product-families/venovo-venous-stent-system


[Reference]
*1.Dake MD, O’Sullivan G, Shammas NW, et al. Three-year results from the Venovo venous stent study for the treatment of iliac and femoral vein obstruction. Cardiovascular and Interventional Radiology. 2021;44(12):1918-1929.
*2.  Sakuma M, Nakamura M, Yamada N, et al. Venous thromboembolism: deep vein thrombosis with pulmonary embolism, deep vein thrombosis alone, and pulmonary embolism alone. Circ J 2009; 73: 305-309.
*3. Coon WW, Willis PW 3rd, Keller JB. Venous thromboembolism and other venous disease in the Tecumseh community health study. Circulation 1973; 48: 839-846.
*4.Anderson FA Jr, Wheeler HB, Goldberg RJ, et al. A population-based perspective of the hospital incidence and case-fatality rates of deep vein thrombosis and pulmonary embolism. The Worcester DVT Study. Arch Intern Med 1991; 151: 933-938.
*5.  2025肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン 日本循環器学会/日本肺高血圧・肺循環学会合同ガイドライン
*6.  Kahn SR, Shrier I, Julian JA, et al. Determinants and time course of the postthrombotic syndrome after acute deep venous thrombosis. Ann Intern Med 2008; 149: 698-707.
*7. Cheung YW, Middeldorp S, Prins MH, et al. Einstein PTS Investigators Group. Post-thrombotic syndrome in patients treated with rivaroxaban or enoxaparin/vitamin K antagonists for acute deep-vein thrombosis. A post-hoc analysis. Thromb Haemost. 2016 Sep 27;116(4):733-8.
*8.  Ziegler S, Schillinger M, Maca TH, et al. Post-thrombotic syndrome after primary event of deep venous thrombosis 10 to 20 years ago. Thromb Res 2001; 101: 23-33.
*9. Rafael de Athayde Soares R, Matielo MF, Brochado Neto FC, et al. Comparison of the recanalization rate and postthrombotic syndrome in patients with deep venous thrombosis treated with rivaroxaban or warfarin. Surgery 2019; 166: 1076-1083.
*10.  Nishimoto Y, Yamashita Y, Morimoto T, et al. COMMAND VTE Registry Investigators. Risk factors for post-thrombotic syndrome in patients with deep vein thrombosis: from the COMMAND VTE registry. Heart Vessels 2019; 34: 669-677.


▼プレスリリースのPDFはこちらよりダウンロードいただけます。
https://prap.gigapod.jp/fed73276a254b16adba91490a428881598c8a3fc0
※ダウンロード期日:2026-4-5

株式会社メディコンについて 
株式会社メディコン(〒530-0002 大阪市北区曽根崎新地 1-13-22 WeWork 御堂筋フロンティア 15F)は、1972年にC.R.Bard社の手術用、検査用、泌尿器科用ディスポーザブル製品を輸入販売する「日本メディコ」として設立。小林製薬との出資比率が同等となる「株式会社メディコン」を経て、2015年よりC.R.Bard社の100%子会社として、血管、泌尿器および外科領域における治療用医療機器の販売で事業を拡大してきました。2017年12月、BDのC.R.Bard社買収に伴い、株式会社メディコンはBDグループの一員となりました。 
主要製品:排尿ケア関連製品、エンドウロロジー関連製品、クリティカルケア関連製品、カテーテル固定関連製品、放射線治療関連製品、IVR関連製品、生検関連製品、ヘルニア手術関連製品、外科関連製品、静脈栄養・化学療法関連製品、透析関連製品   
詳細は、https://www.bd.com/jp/ をご覧ください。

BD
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患者さんや一般の方向けに、顧客誘引や医学的アドバイスを目的としたものではありません。

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