バイエル薬品、全国の高等学校を対象とした女性の健康教育に関する講師派遣授業『かがやきスクール』を本年度より開始
産婦人科専門医による健康教育機会を提供
大阪、2015年6月10日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:カーステン・ブルン、以下バイエル薬品)は、女性の健康と活躍を支援する環境づくりに寄与することを目的として女性の健康教育に関する講師派遣授業 『かがやきスクール*』を2015年6月より開始しましたのでお知らせします。 本企画の実施に先立ち、昨年8月から10月にかけて関東地方の女子高校生 500名を対象に実施した女性の健康に関する意識調査結果では、約8割の女子高校生が月経(生理)トラブルを経験していたにもかかわらず、月経に関する知識や情報について「十分に持っている」と回答したのはわずか3.8%でした。 さらに現代女性に増えている子宮内膜症という病気について知っているかを尋ねたところ、その認知は9.4%にとどまり、女性特有の健康問題や疾患について十分な知識を持っていないことがわかりました。 また2015年初旬に試験的に行われた出張授業においても、高等学校の教職員の方からは産婦人科専門医による授業を強く望んでいるとの声が多くあがりました。 これらの結果を踏まえ、初年度の今年は本企画の趣旨に賛同いただいた産婦人科専門医の先生方を講師に迎え、全国約25カ所の高等学校で講師派遣授業を実施いたします。 1999年に男女共同参画社会基本法が施行され、今日では女性の活躍促進がますます期待されています。女性の一生においてキャリア形成期と結婚・出産・育児などのライフイベントが重なっており、女性自身が望む人生設計やキャリアプランを実現するためには、女性特有の病気やライフステージの変化について正しく理解することが大切です。また、女性自身がこれらの知見を得ることで、女性特有の健康問題を早期に発見することができ、婦人科医への相談など適切な対処に繋がります。 本年度から開始する女性の健康授業を通じて、次代を担う高校生の皆さんが女性の健康に関する正しい知識を身につける機会となることを願っています。バイエル薬品では、今後も女性の健康と活躍を支援する環境づくりに寄与するためのさまざまな取り組みを行ってまいります。 *ページ下部の「女性の健康教育に関する講師派遣授業 『かがやきスクール』の実施概要」参照 女性の健康に関する意識調査概要と主な調査結果は次のとおりです。 【女性の健康に関する意識調査 概要】 対象施設: 関東地方の高等学校 5校 対象: 上記に在学中であり、本調査の参加に同意した女子高校生(1年生~3年生) サンプル数: 500名 方法: 郵送法による無記名アンケート調査(選択式) 時期: 2014年8月28日–10月10日 【主な調査結果内容】 調査結果の詳細は http://byl.bayer.co.jp/html/press_release/2015/news2015-06-10.pdf よりご覧ください。 ■全体の8割以上の女子高校生が月経痛や月経不順、無月経、過多月経などの月経トラブルを経験。 月経に関する知識や情報について「十分に持っている」と回答したのはわずか3.8% 女子高校生全体の82.5%が月経痛や月経不順、無月経、過多月経のいずれかの症状を経験しており、さらにこれらの月経トラブルは病院で治療できることを知っているかどうか尋ねたところ、86.8%が「聞いたことがあるが詳しく知らない」「知らない」と回答しました。 また月経に関する知識や情報について「十分に持っている」と回答したのはわずか3.8%でした。 経血量や周期のみだれ、月経痛などから思わぬ病気がみつかることがあるにもかかわらず、多くの女子高校生が月経に関する十分な知識や情報を持っていないことがわかりました。 ■現代女性に増えている子宮内膜症、疾患の認知は約1割 子宮内膜症という疾患について、女子高校生全体の9.4%が「よく知っている」と回答しており、その認知は1割程度でした。 現代女性では妊娠・出産回数の減少傾向により、生涯に経験する月経回数は増加しているといわれ、子宮内膜症にかかる女性は年々増加しています。 月経痛が高頻度にみられる女性では、将来の子宮内膜症発症のリスクが2.6 倍高くなる1)ことが知られており、また未治療で放置しておくと子宮と卵巣、腹膜が癒着し、激しい月経痛、性交痛を起こし、不妊の原因となります。月経痛が重いと感じている場合には早めに婦人科を受診することが重要です。 ■日本人女性のがんの罹患率では第1位である乳がん、検診で早期発見できることの認知は約2割 乳がんは検診で早期発見できる可能性があることを知っているかどうかと尋ねたところ、女子高校生全体の78.2%が「聞いたことがあるが詳しく知らない」「知らない」と回答しました。 乳がんは、1990年後半には胃がんを抜き、女性のかかるがんの中では一番多いがんとなりました。40歳代に発症のピークがありますが、20歳代から85歳以上の方まで、どの年代でも起こる病気です。乳がんは他のがんと異なり、自分で早期発見できる数少ないがんです。 自己検診を習慣化させて乳がんの早期発見を心がけることが重要ですが、女子高校生において乳がんの検診に関する認知は約2割にとどまり、女性特有の疾患について十分な知識を持っていないことが懸念される結果となりました。 ■月経痛や生理不順などについて、全体の約3割が「悩みや疑問を持ったことがある」と回答。 悩みを相談したが「解決しなかった」と回答した女子高校生は約4割にも及ぶ 月経痛や生理不順などについて、女子高校生全体の約3割が「悩みや疑問を持ったことがある」と回答しました。 さらに誰かに相談したことがあるかどうか質問したところ、「悩みや疑問を持ったことがある」と回答した女子高校生(n=165)の81.8%が相談した経験があり、相談相手は主に「両親(69.7%)」、「友人・知人(28.5%)」など身近な家族、友人などがあがりました。 一方で医師に相談した女子高校生は10.3%にとどまりました。 さらに相談した結果(n=135)、月経に関する悩みや疑問は解決したかどうかを質問したところ、43.6%が「解決しなかった」と回答しました。 女性特有の悩みや疑問に関する相談相手は限られており、専門医への相談が十分に行われていないことがうかがえました。月経に関する悩みや疑問を持ったことがある女子高校生の約4割で、悩みや疑問が解決していない現状が浮き彫りにな りました。 ■全体の8割以上の女子高校生が自身の人生設計について、考えたり話し合う機会を持っている 結婚や出産、育児、キャリアなどのライフプランニングについて、「一人で考えたことがある(28.6%)」「友人と話し合ったことがある(24.7%)」、「家族と話し合ったことがある(20.9%)」、「学校の授業で話し合ったことがある(11.5%)」と回答しました。 2013年度から全面実施となっている新学習指導要領において、キャリア教育の拡充が図られており、全体の約86%の女子高校生がライフプランニングやキャリアについて考えたり話し合う機会を持っていることがわかりました。 【女性の健康教育に関する講師派遣授業 『かがやきスクール』の実施概要】 対象地域:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県、奈良県、広島県、福岡県など 対 象:全国約25カ所の高等学校 実施期間:2015年6月~2016年3月 ※2015年度の応募は終了しております。 テ ー マ :大人になるまでに知っておきたい女性のカラダと健康のこと 講 師:本企画に賛同いただいた産婦人科専門医 授業時間:45~100分(学校による) 授業内容:健康教育授業と事前・事後のアンケート調査による振り返りを行う。 1.産婦人科専門医からの女性の健康に関する出張授業の実施 ●女性のカラダと月経について、月経トラブルとその対処法 ●避妊・性感染症・子宮の病気、不妊症など女性特有の病気 ●女性のがん、更年期障害、骨粗しょう症 ●ライフプランニングに影響する女性の健康とライフイベント ●健康で活躍するために婦人科のパートナードクターを持つ 2.受講前、受講後、3カ月後に女性の健康に関するアンケート調査を実施 そ の 他 :女性特有の疾患にふれますが、男子生徒にも受講いただけます。 後 援:全国商業高等学校長協会、東京都公立高等学校長協会、 全国養護教諭連絡協議会 主 催:バイエル薬品株式会社バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーケア、ラジオロジー(画像診断関連製品)、動物用薬品(コンパニオンアニマルおよび畜産用薬品)の4事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、ウィメンズヘルスケア領域、眼科領域の4領域に注力しています。バイエル薬品は、Science For A Better Life (よりよい暮らしのためのサイエンス)の企業スローガンのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。
バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl