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CONCHセメント向けセメント粉砕用次世代CKミル1基を引き渡し

川崎重工業株式会社

セメント粉砕用次世代CKミル

川崎重工と中国CONCHグループ※1との合弁会社である安徽海螺川崎節能設備製造有限公司(以下、CKM)は、中国において同グループの水城海螺セメント向けに、セメント粉砕用の次世代CKミル初号機を引き渡しました。

CKミルは、セメント工場において使用される粉砕機(竪型ローラミル)で、主原料(石灰石)と副原料(粘土やけい石、鉄原料など)を一緒に乾燥・粉砕する原料粉砕や、原料を焼成してできるクリンカと副原料(石膏や石灰石など)を粉砕し、セメントを生産する仕上粉砕の工程で主に使用されます。

【本機の特長】
  • 竪型ローラミルによる全粉砕を行なう仕上粉砕機として、当社の実績最大生産量となる300t/hの大型機となります。
  • 従来のCKミルは粉砕部と分級※2部が一体構造になっており、粉砕物は空気搬送により上部へ持上げ分級していましたが、次世代CKミルでは粉砕部と分級部を分離し粉砕物をバケットエレベータで持上げる機械搬送を採用しています。これにより、CKミル内の通風ガス量や圧力損失を低減させ、誘引ファンの電力消費を節減することが可能で、さらに各ライン毎に通風ガス量の調整ができるため、ラインの最適化が容易になります。また、分級ラインに冷風を積極的に導入することができるため、従来のCKミルに比べてセメント最終製品の温度低減が可能となります。
  • 環境にやさしいセメント製造機へのニーズに対応するため、粉砕部のローラ形状や製品分級部の改善、加圧機構を支えるスタンド部の材質を鋼板からコンクリートに見直すなどの改良を重ねることで、振動を大幅に低減したほか、従来のチューブミルに比べて電力消費量を約35~50%削減する大幅な省エネルギー化を実現しました。※「Kawasakiエコロジカル・フロンティアズ登録製品」※3登録済

当社は、1985年にCKミルの初号機を納入して以来、日本のほか東アジア・東南アジア地域を中心に国内外で拡販を展開し、累計156基の受注実績を有していますが、生産量200t/hを超えるクラスの仕上粉砕用CKミルは、チューブミルからの置き換えなどの更新需要が期待されています。当社は今回の次世代機引き渡しを契機とし、今後もセメント製造設備に関する技術力と豊富な実績を活かして、積極的な製品の開発・販売を展開していきます。

※1   CONCHグループ:世界有数の中国大手セメントメーカーである海螺セメントを傘下に持ち、セメントや建材、環境事業、貿易等の事業を展開している企業集団。

※2    分級とは、固体粒子群を粒子の大きさによって分離分別することをいい、CKミルでは通風ガスによる慣性力を調整することにより、所望の大きさの粒子を得ることができます。

※3    Kawasakiエコロジカル・フロンティアズ登録製品:当社が独自に定めた環境基準を満たした製品に与えられる認定。製品自体の環境性能向上と生産工程での環境負荷低減の両面において、特に優れた製品が該当する。

□本機の仕様
  •  ミル型式            :   3G-CK490
  •  テーブル軌道径   :   4,900mm
  •  設備モータ         :   5,100kW
  •  実績粉砕能力      :   300t/h
  •  ローラ数            :   4個
  •  用途                  :   仕上粉砕(クリンカ・石膏・石灰石・フライアッシュ)

□安徽海螺川崎節能設備製造有限公司の概要
(英文名:ANHUI CONCH KAWASAKI ENERGY CONSERVATION EQUIPMENT MANUFACTURING CO., LTD.)
(1)本店所在地    :   中華人民共和国 安徽省蕪湖市
(2)設立年月日    :   2007年10月26日
(3)資本比率       :   川崎重工49%、海螺創業51%
(4)事業内容       :   セメント排熱発電設備用ボイラ、ローラミル、環境設備の製造・販売

以 上

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