モレックス、2025年の高速コネクティビティ分野の安定的な成長がエレクトロニクス設計のイノベーションを促すと予測

Molex

  • データ集約型アプリケーション向け高速光トランシーバと超小型コネクターソリューションの取引が増加の見通し
  • 熱管理と電源管理技術の進歩に合わせ、次世代技術と新たな業界スタンダード対応のための投資やイノベーションが求められる
  • 業界横断的な協働と供給に関する対応力を備え、設計柔軟性と適応力に富む意思決定の円滑化を進める
アメリカ合衆国イリノイ州ライル - Media OutReach Newswire - 2024年12月23日 - エレクトロニクスで世界をリードしコネクティビティの分野で革新を続けるモレックス( https://www.molex.com/ja-jp/home )は、データセンター、オートモーティブ、コンシューマーエレクトロニクス、医療技術その他、あらゆる業界における生成AI (人工知能) や機械学習 (ML)ならびにクラウドソリューションの影響が高まるなか、信頼性と耐久性に優れた高速相互接続製品の今後12~18か月間の需要の上昇予測を発表いたしました。早急な対応が求められる数々の優先項目の中でも、特に熱管理と電源管理、材料科学、バッテリー技術の領域において過去になく強まるイノベーション推進の要求に応えるには、電子製品設計者とメーカーエンジニアそしてサプライチェーンスペシャリストとの間の協働の強化が必要となると考えられます。
 
 
モレックス Global Product Development VPのMike Deppe (マイク・デッピ) は、次のように述べています。「2025年はコネクティビティ関連ソリューションの需要が安定的に上昇すると予測しており、これがハイパースケールデータセンターおよびソフトウェア・ディファインド・ビークル (SDV) 分野の進化を促すと考えられ、また、コンシューマー向けおよびMedTech業界向けの小型かつパワフルな製品の実現に向けた障壁は低くなると見込んでいます。データや即時アクセス可能な情報に対する需要が増えることは、コネクティビティの領域における商機と課題の継続も意味します。弊社は顧客やサプライヤーの皆様ならびにテクノロジーパートナー様の立場に立ち、商機を活かしつつ様々な壁も乗り越えてゆくための準備を整えています」

2025年の予測、代表10項目

1. ハイパースケールデータセンター向け高速光トランシーバの使用が継続
生成AIの急速な浸透により、ハイパースケールデータセンターにおける大量データ処理および処理能力拡張に対する需要が上昇。ハイパースケールデータセンター事業者はこれに応じ、ポート密度の上昇やシグナルインテグリティの強化、および消費電力量の低減のため、ラック内およびラック相互間接続向けの高速光トランシーバの使用量を増やしています。

2. 224 Gbps PAM-4 相互接続の急拡大に伴い、熱対策の改善が求められる
224 Gbps( https://www.molex.com/ja-jp/industries-applications/servers-storage/224-gbps-pam4-high-speed-data-centertechnology )PAM-4 相互接続技術の実装が拡大し、さらに448 Gbps PAM-4の導入へと進むなかで、データセンターにおける空冷式の運用が限界に近づいてきていることは明確です。この現状が、ダイレクトチップ液浸冷却方式等の液冷ソリューションなど、新たな熱対策ソリューションの出現を後押ししています。モレックスは次世代の冷却手法およびスタンダードの開発を加速すべく、顧客や電力エコシステムパートナー、OCP等の団体との密接な協力を行っています。

3. 48Vシステムへの流れが自動車の機能の進化を促進
48V( https://www.molex.com/ja-jp/industries-applications/automotive/48v-automotive-system-architecture-connectors-report )テクノロジーはシステム電圧を4倍にし、電動ターボチャージャーや回生ブレーキ、インフォテインメントシステム、補機充電用のバッテリープレコンディショニング等の機能を大きく向上します。供給電流や電圧を上げることは、先進運転支援システム (ADAS) に必要なセンサーやアクチュエータ、コントロールユニットの電力効率向上のためにも重要です。

4. 電源システムは今後も、製品の設計開発における最大の課題の一つ 
電源容量、機能安全、効率、コスト、およびパフォーマンス監視の各機能の均等な実現への厳しい要求が、バッテリー技術および信号や電源への干渉の少ないソリューション設計への積極的投資とイノベーションを後押し。

5. 消費者の「キラーアプリ」出現待ち状態で、5G展開ペースはこの先も低速
MetaのOrionの到来でARグラスの未来は明るいものの、5Gの勢いが加速するには時間がかかると考えられます。「キラーアプリ」の出現で高速ワイヤレス接続への要求が高まると、モレックスも大手モバイル機器メーカー向けに数百万個を出荷している小型高密度コネクターのニーズも上昇し、5Gの展開は加速するであろうと予測します。

6. 堅牢性も兼ね備えた超小型コネクターで、複数業界をまたいだイノベーションに勢い
電気自動車やゾーナルアーキテクチャ向けは、ピッチ2.54 mm以下のコンパクトで耐久性に優れたコネクターが主となりますが、加えて、コンシューマーエレクトロニクスや医療機器、産業用オートメーション、スマート農業等の他の領域においても大きく勢いを増すと考えられます。小型化と堅牢化のメリットを融合させることで、スペース利用効率、シグナルインテグリティ、熱マネジメントの改善につなげます。

7. 材料科学分野の進歩で、強度、重量、持続可能性のバランスが実現
材料特性、加工技術の革新、選定、アプリケーションエンジニアリング、および試験の領域においては、デジタルツイン、AI、材料データベースが今後も継続してこれまで以上に大きな役割を担うであろうと考えられます。超小型コネクターの製造、特に強度、重量、導電率、耐薬品性、持続可能性、バイオベース材料の使用、その他の要素間バランスの取れた、材料工学の分野における飛躍的進化が期待されます。

8. 自動車のマスカスタマイゼーションとコンシューマライゼーションの方向性は市場ごとに異なる
車両アーキテクチャ開発は、国や地域により異なるドライビングに対する消費者の嗜好等に合わせて進めていくことになります。中国市場のように変化の激しい地域においては実験的な開発でイノベーションを後押し、対して欧州市場はドイツ系自動車メーカーを先頭に複数技術の組み合わせで開発。米系自動車メーカーでは、特に乗用車とSUV向けソフトウェア駆動型アーキテクチャの開発が進むと見られます。

9. 各業界の設計エンジニアが様々な経験を持ち寄り協働して、発展につなげる
ハイパースケールデータセンターにおける知見を活用してオートモーティブおよびコンシューマーエレクトロニクス業界における電源や熱の管理、センサーフュージョン、およびシグナルインテグリティの領域にある課題に対処するなど、業界を横断する形での設計エンジニアの協働の継続と広がりが加速することが期待される。

10. サプライチェーンの不確実な状態が継続し、在庫の再調整と供給オプショナリティの確保が必要
情報とデータを業務に組み入れることで、リアルタイムのインサイトへの即時アクセスを実現し、予測可能なシナリオベースのサプライチェーン( https://www.molex.com/ja-jp/trends-insights/supply-chain  )プランニングの実行および迅速かつ適応力に富む意思決定に基づいた、より正確な将来予測とリスクマネジメントが可能な組織へと移行していきます。

モレックスについて
モレックスは、未来の変革とより豊かな生活を実現させるテクノロジーを可能にすることでつながる世界を支えます。世界40ヵ国以上で事業を展開し、データ通信、医療、インダストリアル、自動車、家電などの様々な市場に広範な接続システム、サービスおよび電子ソリューションを提供しています。お客様や業界との信頼関係、エンジニアリングに関する卓越した経験と知見、そして製品の品質と信頼性をたずさえて、モレックスは無限の可能性を追求していきます。Creating Connections for Life ― ソリューション開発のその先に、つながる未来を見据えて。詳細に関しては、 http://www.japanese.molex.com をご覧ください。

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