MDRT、金融リテラシーに関する調査結果を発表

MDRT米国本部




63%が“金融に関する知識がない”、
“金融教育を義務教育に取り入れた方が良い”と大多数が回答



主な調査結果
  • 63%が金融に関する知識がないと回答
  • 29%が金融教育を小学校から開始させたほうが良いと回答
  • 72%が高校での金融教育の一環として、「少額の子ども向けNISA」のような制度が必要だと回答
  • 今後の生命保険加入時、49%が人間であるファイナンシャルアドバイザーに、25%がAIによるオンラインアドバイザーに相談したいと回答
 
金融サービスおよび保険の専門家による国際的な組織として業界を牽引するMillion Dollar Round Table(本部: 米国、以下MDRT)は、日本で実施した「有意義な人生設計のための金融知識と教育に関する調査」の結果を公表しました。本調査は、22歳から79歳までの2,000人からの回答に基づいています。

数年にわたるインフレ、経済不安、円安を経て、日本人の金融に対する意識はますます高まっています。現代の大人世代は、金融教育を受けてこなかったことによる困難に直面していることもあり、次世代には金融教育を推進して、資産形成とライフプランニングができるような取り組みを期待しています。日本における資産形成とライフプランニングに関する知見や傾向をより的確に理解するため、MDRTは日本で金融リテラシーに焦点を当てた調査を6回実施しました。この調査は、日本の消費者2,000人を対象にオンライン形式で行われました。その中で、金融の専門家に相談をした経験があるのは20%、金融の専門家と資産管理に取り組んだことがあるのは15%、AIによるオンラインアドバイザーを活用したことがあるのは7%でした。

金融知識の欠如
金融に関する理解度について質問したところ、63%はまったく理解していないと回答しました。さらに、就職する前に金融に関する教育を受けたことがないと回答したのは75%、現在、金融について学んでいないと回答したのは61%に上りました。

過去に金融について学んだことがある回答者のうち、テレビ、新聞、その他のメディアから知識を得たのは13%、一方でネット上の情報源から知識を得たのは8%でした。現在、金融について学んでいる人が最も活用しているのは、ネット上の情報源(19%)およびTVや新聞などのメディア(17%)です。

金融知識がある37%の回答者のうち、割合が最も高かったのは22歳から29歳までの年齢層でした(41%)。金融知識がある人たちの3分の2程度は、金融の専門家からアドバイスを受けたことがある(68%)、専門家と資産管理に取り組んだことがある(73%)、AIによるオンラインアドバイザーを活用したことがある(93%)と回答しました。金融知識がない人たちの場合の比率はそれぞれ32%、27%、7%でした。

金融教育は子どものうちにスタートさせたほうが良い
日本人のほとんどは、自らの金融リテラシーの低さを認識していると同時に、資産形成やライフプランニングの重要性と影響の大きさを理解しています。学生のうちに金融教育を始める必要があるという意見が非常に多くなっています。そのうち、金融教育を小学校でスタートさせたほうが良いという回答は29%、中学校は25%、高校は24%でした。つまり78%という大多数が、大学入学や就職までに金融知識を身につけておいた方が良いと考えているということになります。

小学校で金融教育を開始した方が良いとした回答者の年齢層を見てみると、最も多いのは50代で35%、最も少ないのは22歳から29歳で22%でした。これは、子どもの義務教育を終えた、または終えようとしている世代が特に、金融教育の早期開始の必要性を感じていることを示しています。

子どもたちは誰から金融教育を受けるのが良いかという質問に対しては、34%が外部講師から、31%がファイナンシャルプランナーから、29%が学校の先生からと回答しました。高校生の金融教育の内容に関する質問に対しては、お金の使い方(33%)という回答が最も多く、続いて金融トラブル(25%)、家計管理とライフプランニング(18%)となりました。

高校生、中学生、小学生への金融教育の一環として、「少額の子ども向けNISA」のような制度は必要だと思うかという問いに対しては、高校生から必要と回答したのは72%、中学生については56%、小学生については42%でした。これは、多くが早期からの実践的教育の必要性を感じていることを示していますが、回答者のほとんどは、投資による経験よりも知識を先に身につけたほうが良いと考えています。

金融についてのアドバイスを受けるなら人間かAIによるオンラインアドバイザーか
生命保険に加入する際、人間かAIによるオンラインアドバイザー、どちらに相談したいかという質問には、49%が人間のファイナンシャルアドバイザー、25%がAIによるオンラインアドバイザーと回答しました。年齢層を見ると、60代から70代の54%が人間のアドバイザーを選んだ一方で、AIによるオンラインアドバイザーを選んだ回答者は30代が30%と最も多く、次に22歳から29歳の29%でした。専門家と一緒に資産管理に取り組んだことがある回答者の場合、74%が人間のアドバイザーを選び、10%がAIによるオンラインアドバイザーを選びました。一方、AIによるオンラインアドバイザーを利用したことがある回答者のうち、もう一度利用したいと回答したのはわずか12%に留まり、人間のアドバイザーの方が良いという回答が69%に上りました。

人間のアドバイザーに相談するメリットを尋ねたところ、信頼関係を築き、親身なアドバイスが得られるという回答が一番多く(26%)、次にコミュニケーションがとりやすい(25%)、複雑な依頼を伝えやすく、確実に理解してもらえる(24%)という回答が続きました。AIによるオンラインアドバイザーに相談するメリットとして多かった回答は、自分の都合の良い時間に確認できる(28%)、不要なセールスがなく、友人の紹介を求められない(24%)、ヒューマンエラーのリスクを最小限に抑えられる(19%)というものでした。

人間の専門家への信頼がAIによるオンラインアドバイザーを大きく上回りましたが、金融情報の情報源としての信頼性について尋ねた質問では、家族または配偶者(27%)、新聞(24%)に次いでファイナンシャルアドバイザーが3位(20%)でした。一方、ファイナンシャルプランナーに対し信頼をおいている回答者を分析すると、金融の知識があるという回答者(50%)、金融の専門家と相談した経験のある回答者(50%)、AIによるオンラインアドバイザーを利用した経験がある回答者(63%)と金融リテラシーの高い属性でした。

生活の中で経済的な課題を解決し安定的な生活を送るには、金融についての十分な理解が必要です。本調査では、金融の専門家に相談したり、一緒に資産管理に取り組んだりしたことがある方、AIによるオンラインアドバイザーを利用した経験を持つ方は金融知識があることが明確に表れています。

MDRTのトップ・オブ・ザ・テーブル(TOT)会員である尾崎志津子氏は次のように述べています。「私たちは生命保険加入のお手伝いを通じて、お客様に資産運用と高水準のライフスタイルを実現していただけるよう力を注いでいます。お客様が私たちに管理を任せるのではなく、ご自身で金融の基本を理解し、建設的な方法で一緒に取り組むことができれば、より生産的です。それゆえ私たちは、お客様にアドバイスするだけでなく、お客様が学ばれることをミッションに掲げています。本調査の結果はこのミッションを裏付けるものであり、私たちは今後もお客様を支え、学びを提供していく所存です」

調査概要
日本在住の22歳から79歳までの2,000名(金融専門家への相談経験あり20%、金融の専門家と一緒に資産管理に取り組んだ経験あり15%を含む)を対象として、2024年11月1日から4日までの期間にインターネット調査として実施されました。MDRT米国本部からの委託により、調査は株式会社ネオマーケティングが担当しました。

MDRTについて
グローバルな独立組織として世界85の国と地域に展開しているMillion Dollar Round Table(本部: 米国、MDRT)には、700社以上で活躍する生命保険ならびに金融サービスの専門家が会員として所属しています。MDRT会員はその厳しい倫理基準に沿って、個々の卓越した専門知識のもと優れた顧客サービスを提供していることから、生命保険および金融サービス業界の最高水準として世界に認知されています。
詳細は米国本部の日本語ウェブサイト https://www.mdrt.org/ja をご確認ください。

MDRT PR事務局(プラップジャパン内)
マートライ
Email: MDRT@prap.co.jp
 

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