マレーシア初 煮沸以上の不純物除去性能をマレーシア全土の水道水にて実証


パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社(以下、パナソニック)は、マレーシア国民大学(Universitiy Kebangsaan Malaysia/UKM)のミンハズ博士、元教授マズリン博士との共同研究において、高性能浄水カートリッジ(以下、浄水カートリッジ)を搭載したアルカリイオン整水器(TK-AS700,TK-AS500)および浄水器(TK-CJ300)を用いてマレーシアの水道水に対する浄水性能を検証し、不純物4種に関し煮沸以上の除去性能があることを明らかにしました※1。当社の浄水カートリッジは家庭用浄水器JIS規格等で性能および品質を保証していますが、マレーシアの水道水を用いた検証は、今回が初めてです。

マレーシアの水道水は、浄化施設で浄化した直後の水質をマレーシア保健省(MOH)が定める飲用水の品質基準に基づいて保証しているものの、各家庭に届けられる水質に関する公言はありません。マレーシア国内では、より安心して飲用するために、水道水を煮沸するのが一般的です。しかし、水道水に混入している水道配管から溶出される重金属などの物質は、煮沸では除去できないという課題がありました。

今回、マレーシア全土の6地域で、水道水に含まれる、遊離残留塩素、発がん性の可能性があるクロロホルム、水道配管から溶出される鉄、マンガンの4種を対象に、5分間煮沸した水道水と、浄水カートリッジでろ過した水道水を対象に、浄水性能および水質の比較検証を実施しました。その結果、マレーシア全土6カ所において、煮沸よりも浄水カートリッジでろ過する方が、不純物の除去性能は高いことが立証されました。その結果、パナソニック製の浄水カートリッジを使用することで、マレーシア国内において、より安心かつ容易に水道水を飲用できるようになると期待できます。

パナソニックは、100年育んできたくらしに寄りそう力で、人と地球の未来に続く、感動の商品とサービスを創造することを目指しています。今後も、マレーシアをはじめ世界各地において、より安心して水道水を飲用できるよう、貢献していきます。

■本実証のポイント
マレーシアの水道水において、パナソニック製浄水カートリッジが下記4種の不純物を煮沸以上に除去できることを確認した。

⑴遊離残留塩素:水を消毒するために使用されるが、風味を損なうほか、大量摂取は好ましくない物質
⑵クロロホルム:水道水中の有機物と遊離残留塩素が反応して生成される発がん性の可能性がある物質
⑶鉄:鉱山由来や水道配管から溶出される重金属類
⑷マンガン:鉱山由来や水道配管から溶出される重金属類

■実証データ
【検証方法】
⑴マレーシア全土より48カ所の水質調査実施
・検証対象:水道水
・検証機関:Chemsain Konsultant Sdn Bhd

⑵各エリアから以下3つの条件で6カ所選定
・比較的、水質汚染の程度が高い
・大都市1都市以上
・マレーシア国土全体を網羅可能

⑶上記で選定した6カ所の水道水において、水道水、煮沸水、浄水カートリッジでろ過した水の水質を比較
・検証に使用した機器:TK-AS700、TK-AS500、TK-CJ300
・検証機関:Chemsain Konsultant Sdn Bhd


【検証結果】
本検証において特に水質汚染が高かった2エリアについて、水道水、煮沸水、各機器(TK-AS700, TK-AS500, TK-CJ300)のろ過水における、不純物4種の濃度比較結果を示す。

⑴Kelantanエリア
煮沸水はクロロホルムにおいて除去性能を示したが、他の3種では除去できなかった。また、マンガンにおいては水道水より濃度が高くなった。
TK-AS700、TK-AS500、TK-CJ300は、4種全てにおいて高い除去性能を示した。

⑵Perlisエリア
煮沸水はクロロホルムにおいて除去性能を示したが、他の3種では除去できなかった。
TK-AS700、TK-AS500、TK-CJ300は、4種全てにおいて高い除去性能を示した。

【結論】
マレーシア全土の6地域の水道水において、煮沸よりも当社製浄水カートリッジでろ過した方が、上記4種の不純物の除去性能が高いことが検証できた。また、浄水カートリッジの場合は、煮沸時の蒸発により重金属の濃度が高くなることも防ぐことができる。

【ミンハズ博士コメント※2】
マレーシアの6つの州で行われた検証結果によると、パナソニック製の浄水カートリッジ(TK-AS500、TK-AS700、TK-CJ300)でろ過した水道水は、煮沸した水道水よりも、水に含まれる遊離残留塩素、鉄、マンガン、クロロホルムの除去性能が優れていることが示されました。TK-AS700が最も優れた性能を有し、次いでTK-AS500、TK-CJ300が続きます。
遊離残留塩素、鉄、マンガン、クロロホルムは、自然的および人為的、双方の理由で水中に存在する物質です。マレーシアの13の州と3つの連邦直轄地で初めて水道水のサンプリングを行った際、一部のサンプルから高濃度で検出されたため、パナソニックとの議論を通じて、浄水性能を検証する分析対象に選定しましたが、サンプルの水道水に含まれるパラメータの濃度は、いずれも、マレーシア保健省(MOH)が定めた飲用水の品質基準内です。
今回の検証は、マレーシアが国家として推進している水質改善を図るWST2040(Malaysian Water Sector Transformation 2040)に沿ったものであり、マレーシアの一般家庭への安全な飲用水供給に貢献するものです。マレーシアの飲用水の品質保全に対するパナソニックの変わらぬお役立ちを期待しています。

【ミンハズ博士プロフィール】
ミンハズ・ファリド・アーメド博士は、マレーシア国民大学(UKM) 環境と開発研究所(LESTARI)で研究フェローを務めています。国連が支援するいくつかの研究プロジェクト、AP-FAST、マレーシアユネスコ協力プログラム、経済企画ユニット(EPU)およびマレーシア科学アカデミー(ASM)によるマレーシア国立水セクター変革研究プログラム(WST2040)などに関与しており、政府関係者向けの特別モジュール開発の責任者として活動しています。


【マズリン博士プロフィール】
サンウェイ大学 国連SDSNアジアの研究副学長を務めるマズリン・モクタール博士は、37年間にわたりマレーシア国民大学(UKM)で活躍し、LESTARIのディレクターおよび研究副学長などの要職を務めてきました。また、マレーシア科学アカデミーの環境委員会議長、環境品質法の控訴委員会、マレーシア環境品質評議会議長など様々な要職を歴任。2018年ランカウィ環境賞、2010年FRGSプロジェクト化学物質管理部門ベストプロジェクト賞、2022年にはUKM名誉教授賞を受賞しています。




※1 本プレスリリースには、特定のテーマや環境に関する調査情報や結果が含まれています。調査結果は特定の評価に関連しており、未検証の事柄について、推測的な表現は行われていません。
※2 弊社からミンハズ博士に依頼し、頂いたコメントを編集して掲載しています。
※3 JIS S 3201およびJWPAS B.200に準じた19種類の有害物質
遊離残留塩素、濁り、クロロホルム、総トリハロメタン、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、CAT(農薬)、2-MIB(カビ臭)、溶解性鉛、1,2-DCE、ベンゼン、ジェオスミン(カビ臭)、フェノール類、PFOSおよびPFOA、鉄(微粒子状)、アルミニウム(中性)

本件に関するお問合わせ先
las-pr@gg.jp.panasonic.com

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この企業の情報

組織名
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ホームページ
https://www.panasonic.com/jp/about/corporate-profile/organization/las.html
代表者
堂埜 茂
資本金
25,930,000 万円
上場
非上場
所在地
〒141-8487 東京都品川区西五反田3丁目5−20パナソニック 目黒ビル
連絡先
06-6908-1121

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