シュローダー・グループのプライベート市場部門であるシュローダー・キャピタルは、AIプラットフォーム(Generative AI Investment Analyst、以下GAiiAといいます)の活用を発表しました。
このイノベーションは、大量のデータ分析を高速化し、プライベート・エクイティ投資のスペシャリストが戦略的な投資活動を通じて価値を提供することに集中し、顧客のニーズをさらにサポートできるようにするためのものです。
シュローダー・グループは、これまでも積極的に事業全体への生成 AI導入を進めており、この動きは、包括的な社内テストを経てグループ全体のテクノロジーの進化をさらに発展させたものです。
GAiiAはシュローダー・キャピタル独自の社内プラットフォームで、プライベート・エクイティ・チームの深い投資知識とともに、データサイエンス・スペシャリストの専門知識を活用しています。プライベート市場投資をけん引するシュローダー・キャピタルの知的財産の中核をなす要素と考えています。
プライベート・エクイティ・チームは、膨大なデータを自動的にスクリーニングし、デューデリジェンス・プロセスを加速し、投資概要のドラフトを大幅に短い時間で作成できるようになりました。このプラットフォームは投資プロセスの重要な部分を占める可能性があります。
常に人による継続的かつ広範な監視と制御下にあるGAiiAを活用してデータ分析という重労働を行うことで、シュローダー・キャピタルのインベストメント・プロフェッショナルは、さらに多くの投資案件を分析できるようになり、投資先との直接的な対話や戦略的な意思決定を通じて付加価値を高めることに、より多くの時間を配分することが可能となりました。
GAiiA は、シュローダー・キャピタルのプライベート・エクイティ・チームによって、直接/共同投資に使用されています。将来的にはプライベート・エクイティのプライマリーおよびセカンダリーに、また、他のプライベート資産にも使用範囲を拡大する計画で、GAiiA は継続的に最適化が図られています。
シュローダー・キャピタル CEO ニルス・ロードのコメント:
「この独自プラットフォームにより、私たちの投資分析は新たなレベルに引き上げられ、チームはより迅速かつ多くの情報に基づいた投資判断を下し、より価値の高い活動に集中できるようになります。GAiiA の導入は、投資家に優れた成果を提供するためイノベーションとテクノロジーの活用に取り組む、私たちのコミットメントを示すものです。」
シュローダーは、社内専用のAIアシスタント「Genie」を世界中の全従業員が利用できるようにしました。最新のGPTモデルを活用したGenieは、1,000人以上の従業員に毎日活用されています。また、翻訳、顧客の行動や投資パターンの理解を深める支援など、ビジネス全体で潜在的なAIの活用事例を数多く特定し、取り組んでいます。
シュローダー・キャピタル データ・インサイト部門責任者 グラハム・テイラーのコメント:
「シュローダーは、AI ツールが投資プロセスの不可欠な部分となる未来を思い描いており、GAiiA の導入は、このビジョンに向けた大きな一歩です。私たちは、イノベーションを推進し、テクノロジーを取り入れて、あらゆる資産クラスのお客様に卓越した投資成果を提供することに尽力しています。」
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シュローダー・キャピタル
シュローダー・キャピタルは、投資家の皆さまに、幅広いプライベート市場への投資機会、ポートフォリオの構成要素、カスタマイズされたプライベート市場戦略へのアクセスを提供します。プライベート市場におけるすべての資産クラスにおいて、直接投資とソリューションを組み合わせ、業界最高水準のリスク調整後リターンを提供することに注力しています。厳格なアプローチと、パフォーマンス、コラボレーション、規律の正しさを特徴とする文化に沿って、持続可能なリターンを達成することを目標としています。
937億ドル*を運用するシュローダー・キャピタルは、不動産、プライベート・エクイティ、セカンダリー、ベンチャー・キャピタル、インフラストラクチャー、証券化商品および資産担保証券、プライベートデット、保険リンク証券、インパクト投資(ブルーオーチャード)など、多様な投資戦略を提供しています。*2023年12月31日現在
シュローダー・グループ
シュローダーは、1804年創業、運用資産額で欧州最大級(約135兆円*)の独立系資産運用グループです。世界38拠点6,000名以上の従業員が連携して資産運用業を行っています。ロンドン証券取引所に上場する一方、引き続き創業家が中核株主として議決権付き株式の約半数を保有し、長期的視点で資産運用業に取り組んでいます。
*2023年12月末現在7,506億英ポンド、1英ポンド=179.72円換算。
日本とのかかわりは古く、1870年(明治3年)、日本初の鉄道敷設のために日本政府が初めて発行した国債の主幹事を、シュローダーが務めたことにさかのぼります。1974年には東京事務所を開設し、日本における事業の本格的な第一歩を踏み出しました。幅広い資産運用サービスを提供する現在も日本株式運用を事業の中核の一つに据え、約150年前と同様、日本の未来への投資を通じて歴史を紡いでいます。