-日本発の研究やシーズをバイエルの研究開発と融合させ、
革新的治療薬の創出を目指す
-研究助成プログラム「Grants4Targets」を本格導入し、
簡単な応募プロセスと迅速な選考結果で研究費の獲得を支援
大阪、2014年9月18日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:カーステン・ブルン、以下バイエル薬品)は、「オープンイノベーションセンター(Open Innovation Center Japan、以下ICJ)」を6月1日付で開発本部内に新組織として発足させ、準備期間を経て、9月1日に本格稼働を開始しました。また本日、同センターのWebサイトがオープンしたことをお知らせします。
ICJの主な活動は、日本国内を対象とし、アンメット・メディカル・ニーズが高い病気の作用機序解明、および革新的な治療薬につながる有望な研究を特定すること、バイエルの製品ポートフォリオに結びつくシーズや創薬につながる技術を探索すること、そしてこれら日本発の研究やシーズをグローバルにビジネス展開するバイエルの研究開発と融合させ、革新的な治療薬の創出に貢献することです。ICJは、そのために大学等の研究機関やベンチャー企業とのネットワークの強化を図り、バイエルの注力領域において、共同研究などの連携機会の開拓を目指します。
<オープンイノベーションセンター(ICJ)概要>
●センター長
高橋 俊一(理学博士)
●構成
6名の科学者による専門性の高いチーム
●ミッション
社外に存在するイノベーションとの融合を図り、日本における研究開発活動の支援を通じて、
長期的に日本人の健康と健やかな生活に貢献する
●活動内容
-日本のヘルスケアの最優先事項である、現時点では治療困難な病気の病態・病因に対する革新的な治療の標的の特定
-バイエルの製品ポートフォリオに結びつく革新的な開発候補物質や技術を探索
-大学等の研究機関、ベンチャー企業とのネットワーク強化と連携機会の開拓
●Webサイト
https://openinnovation.bayer.co.jp/
さらにICJ発足に伴い、バイエル ヘルスケア社の研究助成プログラム「Grants4Targets」を日本においても本格導入します。「Grants4Targets」は、バイエルの注力領域である腫瘍領域、婦人科領域、循環器領域、血液領域、眼科領域における新規標的、バイオマーカーに対する研究を支援し、私たちの創薬に関する専門的知識や技術を提供するためのグローバルプロジェクトです。本プログラムの導入により、大学等の研究機関やベンチャー企業とのネットワークをさらに広げ、日本のイノベーションへの取り組みを支援していきます。
バイエル薬品 代表取締役社長カーステン・ブルンは「世界有数の基礎研究力を有する日本は、これまでも多くの素晴らしい研究成果を産み出してきました。その中心を担ってきたアカデミアをはじめ、日本の基礎研究には、革新的な治療薬が創出される大きな可能性が秘められていると考えています。バイエル薬品は、今後も患者さんのBetter Lifeに貢献するべく、ICJの活動を通じて連携機会を開拓しネットワークを強化していきます」と述べています。
また、ICJセンター長の高橋 俊一は「近年、製薬企業では革新的な医薬品を創出するために、自社の技術のみならず、社外の知識、技術を積極的に活用するなど、創薬シーズを導入する試みが世界的に進んでいます。いまだ有効な治療法のない病気も多く、創薬研究にさらに革新的なアイデアが求められていることが背景にあります。日本の研究者の皆様とともに、日本の医学・科学技術の発展に積極的に貢献していきたいと考えています」と述べています。
<研究助成プログラム「Grants4Targets」について>
Grants4Targetsプログラムは、バイエル ヘルスケア社が運営する研究助成プログラムです。バイエルの注力領域である腫瘍領域、婦人科領域、循環器領域、血液領域、眼科領域における新規標的、バイオマーカーに対する研究を支援し、我々の創薬に関する専門的知識や技術を提供するためのグローバルプロジェクトです。具体的には、探索標的に関するアイデアの応募機会を広く提供し、バイエル ヘルスケア社からの研究費獲得を支援します。
本プログラムにご応募いただくと、包括的な社内評価を経て、約8週間で選考結果をお知らせします。研究費は、探索のきわめて初期段階にある標的に対する「Support Grants」(5,000~10,000ユーロ)と、一段階発展したアイデアに対し、アイデアから創薬研究プロセスへ移行させる段階に対応する「Focus Grants」(10,000~125,000ユーロ)の2タイプがあります。研究費のタイプおよび金額は、応募内容に応じて、バイエル ヘルスケア社が決定します。
本プログラムは、探索標的に関するアイデアに対する研究費を簡単な応募プロセスと迅速な採択決定により獲得できることが特長です。採択後は、バイエルの研究者がプロジェクトパートナーとしてさまざまな情報提供を行う可能性や、最先端の創薬技術へアクセスできる可能性もあります。
2009年5月に開始した本プログラムには、これまでに1,100を超える応募が寄せられており、内訳は、ドイツ(約20%)、ドイツ以外のヨーロッパ諸国(約40%)、米国およびアジア(約40%)となっています。本プログラムに応募し採択された方々からは、研究費の迅速な支給やバイエルとの共同研究に進める可能性がある点、また探索と検証を実現するツールであることを評価する声が届いています。
<「Grants4Targets」の探索領域>
●腫瘍領域
増殖抑制、生存シグナル伝達、転写・クロマチン調節、細胞周期調節、腫瘍代謝、低酸素、免疫療法、抗体-薬物複合体
●婦人科領域
子宮内膜症および子宮筋腫
●循環器領域
急性冠症候群、虚血性脳卒中、肺高血圧、心房細動、心不全、末梢動脈閉鎖性疾患、急性肺損傷/急性呼吸促迫症候群、
心腎症候群、慢性腎疾患
●血液領域
血友病、異常ヘモグロビン症、骨髄細胞の末梢血への動員および再生
●眼科領域
非滲出型加齢黄斑変性/地図状萎縮、シュタルガルト病
Webサイト
(日本語)
https://openinnovation.bayer.co.jp/ja/home/grants4targets/index.php
応募の締め切り:毎年3月31日および8月31日の年2回
バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーケア、ラジオロジー&インターベンショナル(画像診断関連製品)、動物用薬品(コンパニオンアニマルおよび畜産用薬品)の4事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、ウィメンズヘルスケア領域、眼科領域の4領域に注力しています。バイエル薬品は、Science For A Better Life (よりよい暮らしのためのサイエンス)の企業スローガンのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。
バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl