Autodesk、複数の建設業向けソリューションの新機能および機能拡張を発表

AI の進歩と新しいデータ モデル API を通じて AECO の未来を先導

米国 Autodesk 社(本社:米国カリフォルニア州/代表取締役社長兼 CEO:アンドリュー・アナグノスト)は、先般開催した Autodesk University 2023 にて、複数の建設業向けソリューションの新機能および機能拡張を発表しました。

Autodesk では、デザインと創造(Design & Make)のプラットフォームを使用して、人工知能(AI)によりプロジェクト データから最大限の情報を集められるようにするクラウド接続環境を構築しています。これにより、お客様はプロジェクトの早い段階で協調的に決断を下せるようになります。建築・エンジニアリング・建設・運用(AECO)向けの業界別クラウドにより、設計から建設・運用までのデータの流れが生まれることから、コラボレーションが強化され、新しい仕事の仕方が可能になります。

デザインと創造(Design & Make)のプラットフォーム:https://www.autodesk.co.jp/solutions/design-and-make-platform

デザインから創造まで、建設環境のあらゆる場面で AI ベースのソリューションを活用
Autodesk では、人が創造力を発揮し、より有意義な仕事に従事できるようにするためのツールとしてAI を捉えており、AI を使用したプロセスの自動化やデータの分析を行い、プロジェクト チームの探査と問題解決のための現行アプローチを補強することで、新しいソリューションを見いだすためのインサイトを得ることができます。これにより、創造性を阻害する日常的なプロセスを自動化し、成果指向の設計が可能になります。

Autodesk AI <https://blogs.autodesk.com/autodesk-news-japan/autodesk-ai/ >では10年前からさまざまな AI 機能を開発し、現在それらは Autodesk のあらゆる AECO ソリューションで採用されています。


AECO ソリューション:https://blogs.autodesk.com/aec/2023/11/13/ai-in-aec/

そして Autodesk は、排水施設の設計と水管理を効率化する AI と機械学習(ML)の機能に関する2つの最新情報を発表しました。
  • 排水設計は、建設環境におけるあらゆるプロジェクトに欠かせないもので、これをサポートするために、Autodesk は新しい ML Deluge ツールを追加し、InfoDrainage の機能を強化しました。このツールにより、設計者は新たに組み込まれた AI を利用して、敷地の地表に水が流れ込んだ際の洪水マップを迅速かつ正確に予測できます。設計の即応性と効率性が向上することから、雨水制御の試行に費やす時間が短縮され、土木技術者は持続可能で弾力性のある排水計画の作成に集中して取り組めます。
  • Autodesk では、下水道設備検査のために、VAPAR の AI 画像技術を Info360 Asset に統合することを検討しています。VAPAR の技術は、下水管内に問題があった場合に自動で警告を発します。これにより、オペレータが下水道検査の映像を長時間見続ける必要がなくなるだけでなく、設備投資コストが大きく削減されます。詳細については近日中にお知らせします。
ML Deluge ツール: https://blogs.autodesk.com/innovyze/2023/11/13/autodesk-infodrainage-machine-learning-deluge-tool/


降雨時の地表モデリングの際に洪水マップを迅速かつ正確に評価可能なInfoDrainage ML Deluge ツールの機械学習機能

2023年5月、Autodesk では AI ベースの一連の予測分析機能を備えた Autodesk Forma(TM)(以下、Forma)(※1)<https://blogs.autodesk.com/forma/#all >を発表しました。これにより、結果に大きな影響を与えることが可能な計画・設計プロセスの早い段階で、プロセスをすばやく流動的に反復できます。Forma に搭載された 騒音解析と風解析は、騒音と風の状態を予測し、建物が周囲の環境から受ける影響を設計者に示します。また、運用エネルギー解析を使用することで、 建物の形状、窓と壁の比率、屋根と壁の構造といった、互いに相関しあう要素の変更が建物のエネルギー使用予測量にどのように影響するのかを知ることができます。

そして AI は、製図における手作業の自動化にも貢献しています。AutoCAD(R) 2024 <https://www.autodesk.co.jp/products/autocad/features >のマークアップ アシストは、ML を使って既存の図面テキストの更新を自動で行い、さまざまな形状を AutoCAD オブジェクトに変換し、マークアップ内の命令を実行します。またスマート ブロック: 置換は、ブロックを置き換える際に ML を使った提案を行うことで、必要なブロックをすばやく見つけられるようにします。

AI ベースの予測分析により建築家や都市プランナーがエネルギー効率を念頭に置いた設計を可能にする Forma の運用エネルギー解析

また、建設ライフサイクルのさらに下流に位置するチームは、建設分野における Autodesk 初の予測ベースの AI 機能である Construction IQ <https://construction.autodesk.co.jp/tools/construction-iq/ >をすでに使いこなしていることが考えられます。Autodesk Construction Cloud(R) に組み込まれた Construction IQ は、問題、所見、チェックリスト、協力業者の配分などを分析して、建設チームがさまざまなリスク要因を特定できるよう支援し、現場で働く作業員の安全性と生産性を向上させます。

2023年、Autodesk Construction Cloud に提出ログの生成を自動化する AutoSpecs in ACC <https://adsknews.autodesk.com/en/news/connected-construction/ >という AI ベースの機能が加わりました。ML を利用してPDF 仕様書から提出ログを数分で作成できるようになり、これまで数週間ほどかかっていた処理を大幅に短縮しました。AutoSpecs の Suggested Submittals では、AI を利用して不足している提出物を特定でき、重大なエラーを未然に防ぐことが可能です。

プレコンストラクションや建設管理から、運用まで、 Autodeskの支援ワークフローの多くに AIが組み込まれています。これには、入札の管理と選考、定量化と概算、文書管理、プロジェクト管理、品質と安全性などが含まれます。Autodesk の建設ソリューションにとって、AI はワークフローを最適化し、お客様により良い結果を出していただくために不可欠なものです。

参考ブログ「The Rise of AI in Construction」: https://constructionblog.autodesk.com/ai-construction/

BIM の未来に向けて、アクセスしやすくきめ細かな AEC データを提供する Autodesk Data Model
AI が効果を発揮するには良質なデータが必要です。Autodesk が再考を重ねた接続型のデータ環境を中心にデザインと創造のプラットフォームを構築しているのはそのためです。Autodesk Data Model は、ファイル(Autodeskツール以外で作成されたものを含む)をデータ サブセットに分割することで機能するため、大規模なモデルではなくプロジェクトの協力者が必要とするデータのみを共有することが可能です。API を使用することで開発者は詳細なデータにアクセスし、そこから価値を引き出せます。

Autodesk University において、Autodesk は、AEC の新しいデータ モデル API <https://aps.autodesk.com/apis-and-services/aec-data-model-api >のパブリック ベータ版の提供が開始されたことを発表しました。現時点で、Revit(R) 向けのパブリック ベータ版が提供されていますが、今後さらに発展させることで Civil 3D(R) やその他の土木・建築設計アプリケーションの価値をお客様に最大限引き出していただけるようにする予定です。オープンでアクセスしやすい、きめ細かなデータを利用することで、次のようなことが可能になります。
  • 最新の構造化データを、適切な人々に、適切なタイミングで提供。
  • BIM (ビルディング インフォメーション モデリング)の専門家でない人にも、同じように直感的なエクスペリエンスを提供。
  • ワークフローのカスタマイズを可能にし、プロジェクトのすべてのフェーズ、およびさまざまな業界における多様なニーズに対応。
Autodesk では、Autodesk Forma、Autodesk Construction Cloud、その他の Autodesk 製品(RevitやCivil 3Dなど)、およびサードパーティのアプリケーションにまたがるハイブリッド ワークフローを可能にすべく、将来に向けた取り組みを行なっています。目指しているのは、成果指向のシームレスなコラボレーションを通じて、将来の成功に向けて業界が前進できるように BIM を拡張することです。これらの新しいワークフローを構築しつつ、お客様の現在の業務に必要な Autodesk ソリューションのコア機能の継続的な開発にも力を注いでいます。

Autodesk Data Model の詳細については Autodesk Platform Services <https://aps.autodesk.com/blog/aec-data-model-apis-are-now-public-beta >をご覧ください。API の利用申し込みも受け付けています。

また、Autodesk では、Autodesk Construction Cloud の新機能(いずれもプライベート ベータ版)についても発表しました。
  • アップデート版のモデル ビューアを使用することで、BIM モデルの豊富なデータを現場で利用でき、プロジェクトに参加する全員が、必要なモデルをモバイル デバイスを使って数秒で取り出すことが可能です。これにより、適切なデータが適切な人のもとに渡るようになり、一部の大規模モデルに現場でアクセスしようとする際に生じる障壁が取り除かれます。
  • Autodesk Build のスケジューリング ツールに新たな機能として、Work Planning が加わり、不足の事態が生じた場合に、プロジェクト マネージャーが目先のスケジュールをすばやく調整できるようになります。
  • 新しい拡張フィルタ機能では、建設事業者によるビューのカスタマイズが可能になっています。これにより、ユーザーはモデルを管理しやすくなります。
  • 3D 進捗追跡により、アセットにモデルを関連付け、プロジェクトの進捗状況を視覚的に追跡することが可能です。


モバイル デバイスから必要なモデルに直接アクセス可能なAutodesk Construction Cloud のモデル ビューアのアップデート版

構造化データが一元化されることで、お客様はプロジェクトの早い段階で決断を下すことができます。プロジェクトのライフサイクルのフェーズをまたいでデータが接続されることから、新たな働き方を切り開くことも可能です。テクノロジー システムが統合され、複数のツール・チーム・プロセスの間で情報をやりとりできるようになります。自社とパートナーの両方が、オーサリング ツールで現在と過去の継続的な情報フローに直接アクセスできれば、設計時にそれらのデータをもとに建設可能性についての決断を下せることから、後々問題が発生することを避けられます。

接続されたデータへのアクセスを可能にするもう1つの方法として、Forma API と、サードパーティ ツールとの相互運用性(Rhino Open API で構築された Forma と Rhino 間の既存の接続など)を利用することができます。Autodesk では Forma の相互運用性を拡張することで、データを自社の他のソフトウェアだけでなく、業界全体と統合すべく取り組んでいます。たとえば、Trimble や Nemetschek などの企業と協力して、お客様のためにコラボレーション、情報共有、効率性を向上させる方法を探っています。詳細については近日中にお知らせします。

Rhino:https://blogs.autodesk.com/forma/2023/11/03/formas-integration-with-rhino-and-dynamo/

オープンで相互運用可能なプラットフォームを目指して構築された Autodesk Forma

Autodesk University のライブ講座とオンデマンド講座を是非ご視聴ください。また、Autodesk University では他にも以下のAEC 関連ニュースを紹介しています。
  • Autodesk Workshop XR は、Autodesk Construction Cloud に接続された新しい没入型ワークスペースであり、より効果的なデザイン レビューを提供します。チームはこの仮想空間内で協力しあい、実物大のスケールでモデルを詳しく検証して、実際の建設環境で設計が人の目にどう映るのか知ることができます。
  • The Phoenix はカリフォルニアで進められている持続可能で手頃な価格の住宅プロジェクトであり、一般的な集合住宅プロジェクトの半分の期間で建設され、価格は6割に抑えられる予定です。これを可能にすべく、プロジェクト チームは Autodesk のプラットフォームを利用して連携し、AI から得られる洞察と自動化を活用することにしました。
  • Autodesk University で発表された Revit 、Civil 3D 、 BIM Collaborate Pro の新機能の詳細については、AEC TechDrop ブログでご覧いただけます。
Autodesk Workshop XR:https://adsknews.autodesk.com/en/pressrelease/autodesk-workshop-xr-immersive-design-reviews/
The Phoenix:https://adsknews.autodesk.com/en/news/ai-powered-sustainable-housing-phoenix/
AEC TechDrop:https://blogs.autodesk.com/aec/2023/11/13/au-2023-aec-highlights/


(※1)現在、Autodesk Forma の対応言語は英語のみ。日本語対応の時期は未定です。

Autodesk/オートデスクについて
世界のイノベーターやデザイナー、エンジニア、ビルダー、クリエイターが、より良い世界のデザインと創造をサポートするオートデスクに信頼を置いています。生活や仕事を行うビル、運転する車とそれで渡る橋から、使用する製品、刺激的な映画やゲームまで。オートデスクのデザインと創造 (Design & Make) のプラットフォームが、この世界の創造をサポートするテクノロジーと、ビジネスや地球へより優れた成果をもたらすために不可欠なインサイトとデータを提供します。詳細については、https://www.autodesk.co.jp/ をご覧になるか、オートデスクのソーシャルメディアをフォローしてください。

セーフハーバー条項
本プレスリリースには、Autodesk AI とオートデスクのデザインと創造(Design & Make)のプラットフォームの将来の見通しに関する記述が含まれます。これらの記述は、製品、サービス、機能が将来利用可能になることを約束もしくは保証するものではなく、現在分かっている事実に基づき、現在の計画を示しているに過ぎません。オートデスクの財務結果に影響を与える可能性のある潜在的な要因については、米国証券取引委員会に提出する Form 10-K 年次業績報告書と Form 10-Q 四半期業績報告書に詳しく記載しています。
オートデスクは、将来の見通しに関するこれらの記述について、作成日以降に発生した事象や状況の変化を反映して記述を更新する義務を負うものではありません。

Autodesk および Autodesk ロゴは、米国および / またはその他の国々における、Autodesk, Inc.、その子会社、関連会社の登録商標です。その他のすべてのブランド名、製品名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。該当製品およびサービスの提供、機能および価格は、予告なく変更される可能性がありますので予めご了承ください。また、本書には誤植または図表の誤りを含む可能性がありますが、これに対して当社では責任を負いませんので予めご了承ください。
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この企業の情報

組織名
オートデスク株式会社
ホームページ
 
代表者
ルー グレスパン
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒104-6024 東京都中央区晴海1-8-10 晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーX24F

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