住友林業株式会社(社長:光吉敏郎、本社:東京都千代田区)は千葉県木更津市のKURKKU FIELDS(クルックフィールズ)で「宿泊施設cocoon」と「地中図書館」を施工しました。両施設は再生可能な資源である木材を多く使用し、当社が国内外で培った木造建築や建物の木質化の施工ノウハウ・知見を活かしています。宿泊施設、地中図書館は2022年11月24日、2023年2月16日にそれぞれオープンしています。KURKKU FIELDSは持続可能な社会の形を「農業」・「食」・「アート」の視点から発信している自然豊かな複合施設です。当社はKURKKU FIELDSの地域に根ざした施設運営や持続可能な社会への想いに賛同し宿泊施設、地中図書館ほか施設内の一部建物を施工しています。
※1人と地球にやさしい「木」を活かした建築でKURKKU FIELDSの更なる発展に貢献していきます。
※1【2019年7月13日】プレスリリース 農業、食、アートを一度に体験できる、自然との共生体験施設
「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」が千葉県木更津市に今秋オープン
https://sfc.jp/information/news/2019/2019-07-03.html
■「宿泊施設 cocoon」(コクーン)
高台に位置する「cocoon」(コクーン)は繭(まゆ)の形をしたヴィラタイプの宿泊施設です。計7棟の客室とキッチンラウンジ、レストラン、サウナの小屋が点在し、宿泊する人をゆるやかにつなぐ設計です。環境、農業、生き物たちに触れ、命のつながりを感じることで、暮らしを考えるきっかけや意識の変化につながる場をコンセプトに設計されました。外装材には奈良県吉野郡吉野町の「吉野杉」を使用。無垢材は素材そのものの自然な経年変化を生み出します。ほかにも木質の内装材や家具、屋上緑化など、宿泊を通じて「木」の温もりをふんだんに感じられる施設です。
壁と天井のつながりは曲面でシームレスに施工 宿泊者が料理を楽しめるキッチンラウンジ
アール加工を施した外壁が印象的な外観 室内外をフラットにつなぐ開口部
<宿泊施設(cocoon) 建築概要>
■「地中図書館」
中腹に位置する「地中図書館」はその名の通り洞窟のように地中に横たわっています。大地の中に潜り込んで本を読み、知識を蓄え、想像する力を養い、再び大地を踏みしめて未来へと進んでいく人々の支えとなる場をコンセプトに設計されました。最深部の読み聞かせホールは開閉式のトップライトを用いて、室内に自然光を取り込みます。室内の柱や梁などの建築的な要素を無く
して「地中」を表現。地形を優先して施工した不規則な天井高も特長です。
地中にひっそりと存在する佇まい シンメトリーに曲線を描くエントランス
Hiroshi Nakamura & NAP
読み聞かせホール 施工中の様子 完成後の様子
読み聞かせホールは屋根の勾配に沿って設けた28枚の登り梁が互いに支え合うことで強度を保つレシプロカル工法を採用しています。
<地中図書館 建築概要>
■ご参考 KURKKU FIELDS内 その他の当社施工物件
ダイニング・ベーカリー シフォンケーキ製造・販売店舗
設計:フジワラテッペイアーキテクツラボ 設計:フジワラテッペイアーキテクツラボ
シャルキュトリー センターハウス
設計:フジワラテッペイアーキテクツラボ 設計:SIGMA DESIGNERS
KURKKU FIELDSで6つの施設を施工する建築事業部は、保育園や介護施設、商業施設をはじめとする非住宅建築物の木造・木質化を推進しています。木質部材の調達や製造、設計・施工にいたるまで、木の魅力を最大限に活かした建築物を通じて付加価値の高い商品、サービスを提供しています。
当社グループは森林経営から木材建材の調達・製造、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木材の活用で炭素を長く固定し続け、他社と社会の脱炭素化に貢献していきます。