シーメンスの傘下で、最先端エンタープライズアプリケーション開発のグローバルリーダーであるMendix(本社:オランダ ロッテルダム/CEO:ティム・スロック)は、本日、地理情報(ジオデータ)を専門とするグローバル企業であるFugro社が、クラウドベースのミッションクリティカルな設備管理システム(EMS)をMendixのローコードソフトウェア開発プラットフォームで構築し、提供開始したことを発表しました。Fugroは、Mendixを利用することで、わずか7カ月で無停止機器を最適に管理する洞察を提供するクラウドネイティブな最先端のプラットフォームを開発し、従来のEMSからの移行を完了しました。
Fugroはオランダを拠点にグローバルに事業を展開し、日本にも拠点をもつ年商15億ユーロの企業です。
同社は、陸域および海洋の地盤、現場、資産の評価や保全状態等を、そのデータ収集から分析、参照まで統合したジオデータを構成し、さまざまな洞察を導き出します。サービスを不断かつ最も効率的に提供するため、Fugroでは常に自社のソフトウェアポートフォリオの見直しを行っています。現場の設備に想定外のダウンタイムや不具合が1つでも生じれば、非常に危険な状況を招き、莫大な損失につながる可能性もあります。そのため、Fugroの海洋特性調査事業では、EMSをアップデートする必要がありました。
EMSは、何千もの設備機器や装置の状態を、その詳細な位置情報と共に追跡し、各設備の動作認証が更新されているか、あるいは修理が必要かを確認できるアプリケーションです。同時に、EMSはFugroが各種規制や基準に確実に準拠するための仕組みでもあります。Fugroではレガシーシステムの老朽化を機に、EMSシステムの根本的な再構築を計画し、Mendixのパートナー企業であるEGALiT社に新たな基幹アプリケーションをローコードで開発するよう依頼しました。
Fugroの海洋特性調査(MSC)部門アセット管理担当ディレクター、Frank Ruhs氏は次のように述べています。
「当社が望んでいたのは、自社システムのクローンを作ることでした。Mendixを採用したのもそのためです。これにより既存システムと同じ機能を、安全なクラウド環境で再構築でき、堅牢なソリューションを少なくとも今後5年間確実に提供できます。加えて、オフライン機能を備えたクラウド環境として整備できたことで、スピードやアクセシビリティ、生産性のすべてにおいてはるかに優れたものになりました」
直観的操作性に自動化を加えたユーザーエクスペリエンス
Fugroの新システムには、クラウド移行の他にも、いくつかの重要な要件が求められていました。それは、柔軟性を高めつつ長期にわたる保守を可能にすることと、Fugroのエコシステム内にある他のシステムやデータソースと緊密に連携しながら安定運用させることです。
さらに、Fugroはより直観的な操作と自動化を加えたユーザーエクスペリエンスを求め、システムの正確性とコンプライアンス準拠も要件としました。さらに、EMSの中核機能は、6万以上が連なるユニークデータポイントを持った機器に対し、5~6人の社員からなるユーザーグループが数百に上る検査指標によって運用管理を行う、極めて複雑性の高い仕組みです。こうした多様で厳しい要件と環境下でしたが、EGALiTのローコードスペシャリスト達はそれでもわずか7カ月でシステムを再構築することができました。
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