PwCコンサルティング合同会社(以下、「PwCコンサルティング」)はこの度、社員が自身の仕事や職場環境をどのようにとらえているかを探るグローバル従業員意識/職場環境調査「希望と不安」(Global Workforce Hopes and Fears Survey)において、日本企業の回答者の回答に焦点を当て、OECD加盟国25カ国を対象とした諸外国との比較分析を通じて日本企業における実態や課題、従業員の仕事への意欲や関心を喚起するためのポイントを考察した分析結果を公開しました。
今回の調査では、日本企業の社員および職場環境に関する「7つの事実」が明らかになりました。
- 自身の仕事に満足している社員はわずか28%であり、調査対象のOECD加盟国25カ国中24位
- 社員は「金銭的報酬」「仕事の充実感」「自分らしさを発揮できる環境」「働きやすさ」を重視する一方、「仕事の内容」や「キャリア開発」の優先順位は低い
- リモート可能な社員の割合が31%であり、調査対象のOECD加盟国25カ国中最下位
- 「雇用主の透明性・情報開示を重視している社員の割合」は調査対象のOECD加盟国25カ国中最下位
- Z世代は、他世代と比べて転職意向が高く、4人に1人が12カ月以内の転職を検討
- 専門性の高い人材は、他人材と比べて「仕事への満足度」が高く、「仕事の内容」や「キャリア開発・学習の機会」を重視
- スキル・労働力不足への企業の対応は、「賃上げ・スキルアップ」が中心であり、人材採用等の他施策への注力度は低い
デジタル化が加速し、コロナ禍におけるワークスタイルの変化が進む中で、今、社員が「仕事」に対して何を感じ、何を求めているかを考察した結果、日本には独自の傾向があることが明らかになりました。本報告書では、調査結果を踏まえ、人材マネジメントを成功に導く4つのアプローチを、昨今話題の人的資本経営やエンプロイーエクスペリエンス(EX)などと関連付けて解説しています。
- 1.データに基づく人的資本マネジメントの強化
- 2.事業戦略に必要となる人材ポートフォリオの策定
- 3.事業戦略と人材マネジメントを結びつけるための人事機能の変革
- 4.多様な人材に対応するためのEX向上施策の実施