「フットゴルフワールドカップ2023アメリカ大会」への出場と、日本代表の初優勝を目指す水谷唯人さん
出会いから、わずか2年で日本代表に選出
「緑の芝に向かって、自分の思い通りにボールを蹴ることができる。それが気持ち良かったし、楽しかった」
フットゴルフ日本代表の水谷唯人さん(当社組立工場)は、初めてゴルフ場でボールを蹴った2年前の記憶をそう振り返ります。その日以来、この新しいスポーツに夢中になり、短期間で東海リーグ、関西リーグ、ジャパンツアーといった階段を駆け上がると、今年5月には日本代表メンバーに最年少で初選出されました。ナショナルチームの一員として米・フロリダ州で開かれた日米対抗戦「パシフィックトロフィー2022」に出場した水谷さんは、男子シングルスのマッチプレーを戦って惜しくも僅差で敗れたものの、チームは前回ワールドカップ(2018年 モロッコ大会)で3位の強豪アメリカに勝利しました。
「初めての国際大会ということもあって、自分のリズムで試合を運べなかったのが悔しい。8月から始まるジャパンツアーで上位の成績を残して再び日本代表に選ばれ、来年、同じ会場で開かれる第4回ワールドカップで雪辱を果たしたい」と決意を新たにしています。
5月に開かれた日米対抗戦に勝利した日本代表。後列中央が水谷さん
平日は公園で練習。週末はツアーを転戦
フットゴルフはその名の通り、サッカーとゴルフを融合した新しいスポーツです。サッカーの公認球を足で蹴り、ゴルフコースで9ホール、または18ホールをラウンドします。2009年にオランダでルールが整備され、国際フットゴルフ連盟が発足した2012年にはハンガリーで第1回ワールドカップが開催されました。同連盟では、2028年のロス五輪での正式種目化を視野に入れるなど、さらなる普及に力を注いでいます。
国内の競技人口はおよそ1万人(日本フットゴルフ協会)。トップクラスの選手の中には、元Jリーガーも複数います。水谷さん自身も高校生までサッカーに熱中していたものの、「華々しい成績は皆無。選抜チームなどにも縁のない選手でした」とのこと。一方で、右足のキックには以前から強い自信を持っていたことに加え、「負けん気の強い自分の性格的にも(フットゴルフは)向いている気がした」と振り返ります。
とは言え、働きながら年間約20戦が行われるジャパンツアーを転戦するのはたいへんなこと。平日は近所の公園、週末はクルマで1時間ほどのゴルフコースで練習を重ねつつ、北海道から中部エリアで開かれるツアー大会に出場を続けています。
「体力的にも、遠征費やトレーニングにかかる費用もたいへんですが、来年のワールドカップ優勝という目標、ワールドツアー転戦という夢を諦めたくはない」。そんな一途な水谷さんを、四輪バギーのエンジン組立職場の同僚たちも一丸となって応援しています。
代表選考を兼ねた2022-23ジャパンツアーの開幕を8月に控え、
「ワールドカップメンバーに入ることはもちろん、優勝を目指したい」と水谷さん
■広報担当者より
水谷さんから、フットゴルフの欧米での盛り上がりぶりを聞きました。日本でも公認の常設コースを持つゴルフクラブが増えており、競技選手として、またレジャーとして楽しむ人びとがひろがっているそうです。ちなみに1ホールあたりの距離は約40~200ヤード、グリーンは使わず、カップの大きさは直径53cmとのこと。実際のプレーをまだ見たことはありませんが、想像するだけで楽しそうです!