【東芝】東芝共創センター「Creative Circuit®」に「映像認識AI」を実装し、体感を通じた共創パートナーとの価値創出を促進

2022-2-24
株式会社 東芝

東芝共創センター「Creative Circuit®」に「映像認識AI」を実装し、
体感を通じた共創パートナーとの価値創出を促進
~東芝の最新の映像認識AIの利用イメージの共有により、AI技術の社会実装を加速~

概要
 当社は、当社グループの共創活動の拠点として昨年2月にオープンした共創センター「Creative Circuit®(*1)」内に、当社の最新の映像認識AIを用いた機能を実装し、最新技術の体感を通じた共創パートナーとの新たな価値の創出に取り組みます。
 当社は第一弾として、Creative Circuit®内に、「密接検知」、「不審行動の検知」、「不自然な姿勢の検知」、「個人認識」の4つの機能を実装しました。当社グループ内外の共創パートナーにAI技術を体感いただくことで、共創パートナーとのAI技術の新たな価値創出に取り組み、当社のAI技術の早期の社会実装につなげます。
 さらに、コロナ禍においてもCreative Circuit®をより安心安全で創発的な場として利用できるように、密接検知機能を活用した「コミュニケーション活性度モニタリング」を開発し、Creative Circuit®内で運用しています。密接状態を検知すると同時にコミュニケーション活性度を算出・提示し、過剰な密状態を防止しながらコミュニケーションの活性化を支援することで、共創活動の効率と効果を高めます。
 当社は今後、Creative Circuit®内に新たなAI機能を順次導入する予定です。Creative Circuit®を共創パートナーとのAI技術を用いた価値創造の拠点としても活用し、社会課題の解決や持続可能な社会の実現に向けたイノベーション・ソリューションの創出に貢献します。

Creative Circuit®に映像認識AIを実装した背景
 映像認識AIは、人の行動や周辺環境の認識に必要不可欠な技術として、多くの分野で実利用が進んでいます。AIビジネスは今後も拡大していくことが見込まれており、国内市場は2025年には2020年度比約2倍の1兆9,357億円になる予測です(*2)。当社では、50年以上にわたり画像認識技術の研究開発を行っており、多くの社会課題の解決に貢献してきました。直近でもインフラ事業における豊富な知見と実績を生かしたインフラサービスを支える競争力のある独自の画像認識技術を数多く開発しています(*3)。
 また、今後、エネルギー・資源・気候変動をはじめとする世界規模での社会課題の解決や持続可能な社会の実現には、組織や専門性の壁を超えて多様な人たちがつながり、共に課題を考えアイデアを出し合っていく共創活動が重要となります。共創活動においては、開発した最新技術を迅速に共創パートナーと共有し、価値創出の議論を深めていくことが求められます。
 当社は、お客様やパートナー企業との価値共創を実践する拠点として共創センター「Creative Circuit®」を開設しています。本施設に当社の最新AI技術を実装し、共創パートナーにいち早く体験いただくことで、パートナーとAI技術を用いた新たな価値創出に取り組みます。

実装した機能の特長
 当社は、当社グループの共創活動の拠点であるCreative Circuit®内にカメラを設置して以下の4つの映像認識AI機能を実装し(*4)、来場いただいたお客様・パートナーに簡単に高精度にセンシングする当社の映像認識AIを体験、性能を確認いただけるようにしました。また、活用例として「コミュニケーション活性度モニタリング」を導入しました。

機能
(1)密接検知
混雑する場所や密集度合い、会話をしている人の距離を可視化するために、物体検出技術(*5)によりセンシングした、人物の位置や各人物の身体の関節位置、人同士の距離と身体の向きから、密接状況を解析し提示(図1)

(2)不審行動の検知(ウロウロ、キョロキョロする人を検知)
サポートが必要な人物を早急に発見するために、物体検出・追従技術(*5)によりセンシングした、人物の移動軌跡や、各人物の身体の関節位置の動きから、ウロウロやキョロキョロといった困惑・不審な行動を検知し通知(図2)

(3)不自然な姿勢の検知(倒れたり、うずくまったりする人を検知)
救護が必要な人物を早急に発見するために、物体検出技術(*5)によりセンシングした、人物の位置や各人物の身体の関節位置から、不自然な姿勢の人物を検知し通知(図3)

(4)個人認識(マスクをしても個人を識別)
登録した人物に特化した価値を提供するために、顔認識技術(*6)により、登録した1枚の顔写真を基に、登録人物を特定(図4)

活用例
コミュニケーション活性度モニタリング
密接検知機能を活用しコミュニケーションの状況を可視化します。密接状態を検知すると同時にコミュニケーション活性度を算出・提示(図5)します。コロナ禍における新しい生活様式に合わせ、過剰な密状態の予防とコミュニケーションの活性化への貢献を両立し、共創活動の効率と効果を高めます。

図1:密接検知機能

 
図2:不審行動の検知機能


図3:不自然な姿勢の検知機能

図5:コミュニケーション活性度モニタリング
 
 Creative Circuit®において、AIを用いたこれらの機能を共創パートナーに実体験いただくことで新たなアイデアの創出につながるとともに、AI技術の社会実装の加速が期待できます。

今後の展望
 当社は、今後も共創活動の活性化やAI技術の新たな価値創出を実現するために、Creative Circuit®内に新たなAI機能を順次導入する予定です。また、今回実装した映像認識AI技術は、早期の社会実装を目指し、東芝デジタルソリューションズ株式会社が提供する東芝アナリティクスAI SATLYS™(*7)などへ展開を進めて参ります。


*1 共創センターCreative Circuit®
神奈川県川崎市の当社スマートコミュニティセンター内に設置された共創拠点。本施設はお客様と当社グループによる共創活動に使用するもので、一般には貸し出しをしておりません。
https://www.global.toshiba/jp/co-creation/corporate.html
*2 AIビジネスの国内市場
オートメーション新聞 https://www.automation-news.jp/2021/07/57280/
*3 東芝AI技術カタログ
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/ai.html
・「一般的なPCで高速に群集の人数をカウントするAIを開発」(2020年6月公表)
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/20/2006-08.html
・「1枚の写真から撮影場所や被写体の大きさを自動認識・管理する「点検情報管理AI」を開発」(2021年2月公表)
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2102-01.html
・「画像に対する質問に世界最高精度で回答できる質問応答AIを開発」(2021年9月公表)
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2109-02.html
・「世界初、ズームレンズの単眼カメラの写真のみで3D計測できるAIを開発」(2021年11月公表)
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2111-03.html
*4 実装した機能は、すべて公知の技術で実現
*5 小林, 柴田, “空間・時系列のAttentionを用いた物体検出と複数物体追跡の同時推定”, MIRU2020.
*6 「米国国立標準技術研究所の顔認識ベンチマークテストで世界トップレベル、日本企業トップの認識精度を達成」(2021年11月公表)
https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/21/2111-02.html
*7 東芝アナリティクスAI SATLYS™
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/ai-iot/satlys.html

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この企業の情報

組織名
株式会社 東芝
ホームページ
https://www.global.toshiba/jp/top.html
代表者
島田 太郎
資本金
20,086,900 万円
上場
東証プライム
所在地
〒105-8001 東京都港区芝浦1丁目1-1
連絡先
03-3457-4511

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