~ヘルプマークの登場から9年、知ってはいても利用されず~障害当事者へ聞く「ヘルプマークの認知度・利用状況調査」

障害者の就労支援を中心にソーシャルビジネスを展開する株式会社ゼネラルパートナーズ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:進藤均)は、2012年に東京都が作成し、2017年に日本工業規格(JIS)に登録されたヘルプマークの認知および利用状況に関するアンケート調査を実施しました。



その結果、アンケートに回答した障害者の約8割がヘルプマークを知っていると回答しました。2017年に行った同アンケートでは約4割強となっていたことから、ヘルプマークの認知度はここ4年で大きく上昇したものの、利用したことのある人の割合は約3割に留まっていることが判明し、なかなか広がりを見せていない様子がうかがえました。

※2017年に実施したアンケート調査: https://note.com/gp__info/n/n8146714bfcb8

■調査結果

[1] あなたはヘルプマークを知っていますか。

4年前の調査では、ヘルプマークを「知っている」と回答した割合は47%でした。今回の調査では調査対象者のおよそ80%がヘルプマークを「知っている」と回答し、この4年間でヘルプマークの知名度は大きく上昇したことがうかがえます。




[2]あなたはヘルプマークを利用したことがありますか。

「利用している」と回答した方の割合は4年前の調査では20%、今回調査では26%と4年の間に利用割合は伸びていることがうかがえます。一方「利用したいと思わない」と回答した割合は4年前調査時で37%に対し今回調査では44%と7ポイントの上昇でした。この4年でヘルプマークの普及度合いも少しずつ伸びているものの、利用を止めた、あるいは利用したくないといった人の割合も同時に増えているようです。




[3] ヘルプマークはあなたが想定した通り、役立っていますか。

前回調査時はヘルプマークが「役立っている」「どちらかというと役立っている」と答えた割合は45%でした。ところが今回調査ではその割合は合わせて25%と20ポイント近く下げ、「どちらかというと役立ってない」「役立っていない」という回答が74%という結果になりました(前回調査時は54%)。利用者からみたヘルプマークの実用度がこの4年で下がっているように思えます。




[4] あなたがヘルプマークを利用していない理由は次のうち、どれですか。(複数選択可)



へルプマークを利用していない理由について調べてみると、

・利用する場所や機会がないから     36%
・利用時の周囲の反応が気になるから    30%
・認知不足により役に立たないと思うから 29%

といった回答が上位に入りました。

「周囲に配慮を必要としていることを知らせ、援助を得やすくなる」ことを意図したマークであるものの、ユーザー側としては必ずしもその恩恵を得られていない様子がうかがえます。また「嫌がらせを受けたなどの噂を聞いたから」と回答する人が前回調査時の8%から14%と6ポイント上昇しており、ヘルプマークの使用をためらわれているような印象も受けます。

【5】ヘルプマークについて、普及以外の点で改善を求めることはありますか。(アンケートで寄せられた自由回答の一部)

・他の方が利用されているが、どんな援助が必要なのかがわからない方がいる。なぜヘルプマークを付けていて、どんなヘルプが必要なのかがわかると良いと思う。(50代/男性/上下肢)

・未だ周知のマークになっている段階ではない今、普及以外の改善点ないかと思います。このマークをつけている人は困りごとがある人なんだという共通認識を持ってもらうことが最初の一歩だと思います。それをわかってもらうためにつけているのに、マークの説明からしなければいけないのは根本的に意味がないと思います。(20代/女性/その他の精神障害)

・マークだけでなく「ヘルプ」の方法・種類が多岐にわたっているので、どう「ヘルプするのか」を当事者から発信できることも大切。および個別最適だけでなく、「ヘルプする側」にわかりやすいようなまとめ方・カテゴライズとその手法を集約する必要があるのではないでしょうか。(40代/男性/視覚障害)


【調査概要】
対象者:障がい者総合研究所アンケートモニター
実施方法:インターネット調査
アンケート期間:2021/10/21~2021/10/27(有効回答者数:164名)

■障がい者総合研究所・戸田重央所長の見解


ヘルプマークが登場しておよそ10年、使用対象者の間ではその知名度は順調に広がりつつある一方、思ったような実用効果が得られないことからなかなか広がりを見せていない様子がうかがえます。ヘルプマークの普及のカギは、ヘルプマーク使用者がその実用度を実感できることが必要です。そのためには社会全体のヘルプマークの認知度向上に加え、「ヘルプマークを見かけたらどうしたらよいか」といった具体的な指針を示す必要‎もあるのではないでしょうか。

詳しいアンケート結果はこちら
https://note.com/gp__info/n/n23a292923682
なお、JIS登録がされた4年前(2017年)にも同様のアンケートを実施しました。
https://note.com/gp__info/n/n8146714bfcb8

≪株式会社ゼネラルパートナーズについて≫
障害者専門の人材紹介会社として、2003年に設立。その後、「就職・転職サイト」「就労移行支援事業」「就労困難な障 害者による農業生産事業」など、幅広い事業を展開している。これまで就職や転職を実現した障害者の数は5,000人以上に及ぶ。障害者雇用をはじめとする様々な情報や当事者の声を集め研究・発信する「障がい者総合研究所」、当事者が発信する障害者のためのメディア「Media116」でも情報を随時配信中。
会社名 :株式会社ゼネラルパートナーズ  本社所在地 :〒100-0011 東京都千代田区内幸町 2-1-1 飯野ビルディング 9 階  代表者 :代表取締役社長 進藤 均   設立日 :2003 年 4 月
URL:http://www.generalpartners.co.jp/  業務内容:障害者専門の人材紹介事業、求人情報事業、教育・研修事業、農業生産事業、調査・研究機関 など
※talentbookにて、日々の出来事や創業秘話、社員の仕事への想いなど、ゼネラルパートナーズにまつわる「ストーリー」を更新中!  https://www.talent-book.jp/generalpartners


本件に関するお問合わせ先
株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所 所長 戸田重央
〒100-0011 東京都千代田区内幸町 2-1-1 飯野ビルディング 9 階
Mobile : 080-3004-6108
Mail : toda@generalpartners.co.jp

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組織名
株式会社ゼネラルパートナーズ
ホームページ
http://www.generalpartners.co.jp
代表者
進藤 均
上場
非上場
所在地
〒100-0011 東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング 9 階

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