アジア13の国・地域から選ばれた起業家が競うイノベーション・アワード「AEA2021」 制震ダンパーを開発するTectonus Limited(ニュージーランド)が優勝

1.5ヵ月のメンタリングを通じて、出場企業の8割が日本進出へ意欲

 アジア各国・地域から選ばれた技術系スタートアップ30社が参加したイノベーション・アワード「アジア・アントレプレナーシップ・アワード(以下、AEA)2021」が2021年10月27日(水)~28日(木)に全編オンラインで開催されました。ビジネスプレゼンを競うAEA2021では、地震の際に、構造物を再びセンタリングする自己センタリング機能を持った制震ダンパーを開発する、ニュージーランドのTectonus Limitedが優勝しました。



 AEAは、成長著しいアジアから優秀なテクノロジーをもつ起業家・スタートアップが集まり、社会課題解決につながるビジネスプレゼンを競い合う、国際的なイノベーション・アワードです。AEA2021では、これからの世界において重要な3つのテーマ「ヘルスケア」「ワーク&ライフスタイル リフォーム」「サステナビリティ」に関連したソリューションを持つ、アジア各国・地域から30社の技術系スタートアップが参加しました。参加企業は、日本市場への進出や日本企業との協業の可能性の他、事業の革新性、経済的・社会的影響力、事業実行力など、広い観点で審査が行われました。また、今回はAEA2021開催までの1.5ヵ月の期間で、国内VC等のメンター陣による継続的なメンタリングを行った結果、参加スタートアップの9割が「プレゼンテーションが改善」したと回答しており、「AEA後もメンターとつながりをもち続けたい」という声も集まりました。また日本進出に関しても8割の方が「具体的に日本進出に向けて動きたい」と回答しました。
 AEA10周年記念コンテンツとして行われた基調講演では、グラミン銀行創設者であり、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス博士より、ユヌス博士の提唱するユヌス・ソーシャル・ビジネスの在り方、そしてこれからの時代に必要となるリーダーシップについて、起業家や企業の方々へメッセージをいただきました。
 今後も AEA は、アジアのテック系スタートアップや支援者を結集してイノベーション創造におけるエコシステム構築を目指すとともに、柏の葉エリアでの実証実験の受け入れなども積極的に進め、新産業創造に取り組んでいきます。

■AEA運営委員会委員長 各務 茂夫よりAEA2021総括
10年目を迎えた今年は、参加するスタートアップのレベルがとても高くなっていると感じています。中でも、環境問題や医療など社会課題への意識が高い起業家が増えました。アジアでは過去のレガシーにとらわれず、スケーラビリティのあるビジネスが生まれています。日本でも意識していきたいポイントです。
また、イベント前には6週間にも及ぶメンタリング期間を設定したことで、本来プラットフォームとしてあるべき形に近づいてきたと感じています。AEAでは今後も、新産業創出に向けたアジアと日本のエコシステムの実現に取り組んでいきます。

■AEA2021 受賞企業一覧
<優勝>
Tectonus Limited(New Zealand)

地震の際に構造物の中心を再配置する機能を持った新築・改修の両方に対応可能な建築物用/液体貯蔵タンク用の制震ダンパー

【企業コメント】
「とても驚いています。私たちを認めていただきありがとうございます。いい評価を頂いて責任も感じていますし、ベストを尽くさなければと考えています。世界をもっと安全な場所にしていくという目標を達成したいと思います」

【審査員コメント】
「実用的な技術と、すでに製品化されていて顧客からの引き合いも多いことが評価されました」

<準優勝>
More Foods Innotech Co., Ltd.(Thailand)
従来よりも低塩・低糖であり健康に配慮された植物肉

【企業コメント】
「このような賞を受賞できて光栄です。私たちが何をしていて、何を目標としていたかを発表することができました。素晴らしい結果が得られたと思います」

【審査員コメント】
「環境への配慮や持続可能性に価値を見出し、独自の技術を持ち込んで革新的に世界に挑戦しているリアルなビジネスを展開している点が評価されました」

<第3位>
Biomass Lab(Vietnam)

製紙スラッジを加水分解することにより採取可能で、生分解性・高耐久性・無毒性など様々な特性を持つバクテリアセルロースの活用

【企業コメント】
「このイベントに参加できたことが嬉しいですし、受賞できたことはとても驚いていますが、とても嬉しく思っております。より世界に貢献していきたいと思います」

【審査員コメント】
「エキサイティングで基礎的な技術を持っており、製品化されれば大きなインパクトを与えることができるという点で評価されました」

<特別賞 AEAユヌス・ソーシャル・ビジネス賞>
※該当企業なし

<富士通アクセラレーター賞>
Smart Tag Inc.(Taiwan)

製造ラインのモニタリングを実現する既存デバイスの表面に貼り付けるだけで使用可能なフレキシブルワイヤレスIoTセンサー

【特別賞審査員コメント】
「富士通が注力している分野の一つに『Sustainable Manufacturing』があります。富士通とSmart Tagのコラボレーションにより、Smart Tagの先進的なIoTソリューションが、製造業のお客様が直面しているペインポイントや課題を、迅速かつコスト効率よく解決してくれると確信しています」

<特別賞 IP Bridge賞>
Onikle Inc(Japan)

AIレコメンデーションにより検索時間を大幅に削減する科学者向け論文検索サービス

【特別賞審査員コメント】
「プレプリント文書検索プラットフォームによって多くの科学者を支援しており、イノベーションを促進する可能性があると思い決定しました」

<特別賞 日本ベンチャー学会賞>
More Foods Innotech Co., Ltd.(Thailand)


【特別賞審査員コメント】
「世界的に競争が激しく、かつ成長している市場をターゲットにして取り組んでいる点。将来のためにはできるだけ多くの選択肢が必要だと思います。日本ベンチャー学会を代表して、私たちの日常生活をより良いものにし、現在のバリューチェーンの多くのポイントで様々なステークホルダーと共に社会的インパクトを生み出す可能性を高く評価します」

<特別賞 ライフサイエンス賞>
KURA Care Inc.(Taiwan)

心臓病患者に特化した効果的な健康管理を可能にするAI遠隔医療ソリューション

【特別賞審査員コメント】
「心臓病という非常に重要な分野において、AIを含む非常に高度な技術と人間によるサービスを組み合わせることで、予防や予後のための行動変容を支援・促進するという革新的なソリューションであり、台湾と米国サンディエゴの魅力的な経営陣も評価しました」

<特別賞:マイクロソフト賞>
Tectonus Limited(New Zealand)


【特別賞審査員コメント】
「今後の市場成長性や、IoT事業の可能性を感じました。スマートビルディングやスマートシティなど、協業の可能性も感じています」

<特別賞 オーディエンス賞>
Peth Yoeung Healthtech(Cambodia)

医療記録と患者データの安全なストレージを提供するクラウドベースの病院管理ソフトウェアプラットフォーム

出場企業の事業概要などはこちらを参照ください:https://aea.events/j/startup-entrants/

<各賞の内容>
・優 勝 :賞金300万円
・準優勝 :賞金100万円
・第3位 :賞金50万円

・AEA・ユヌス・ソーシャル・ビジネス賞
ユヌス・ソーシャル・ビジネスの7原則を全て満たしたうえで、総合的に優れている企業に贈呈されます。
ムハマド・ユヌス博士とのオンライン面会の権利を得ます。

・富士通アクセラレーター賞
富士通の事業部や関連会社との協業により、社会や富士通の顧客が直面している課題の解決に最も潜在可能性を持っているベンチャーに授与されます。「ScanSnap iX100」が贈られます。

・IP Bridge賞:
人々の未来づくりに貢献し、提供プロダクトが日本における実装可能性を秘めているベンチャーに対し、㈱IP Bridgeによる知財支援(2021年末までに最大3回)のサービスが贈られます。

・ライフサイエンス賞:
1.来日時の LINK-Jネットワーク内企業との1on1 mtg設定の打診
  内容によってはLINK-J HPへの注目ニュースの掲載
2.LINK-J HPへの受賞企業のインタビュー記事の掲載
3.(日本企業の場合)LINK-J会員権1年間分無料
※LINK-J(一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン)
ライフサイエンス領域において人的交流・技術交流を促進し、シーズやアイデアの事業化を支援することで、新産業創造のエコシステム構築を目指している。


・マイクロソフト賞:
IoT Asia, Azure Tech Team, Cloud Solution ArchitectによるAzure上でのIoTシステム構築に関する、アーキテクチャレビューとコーチング。 (実施可能な支援内容・期間は、技術範囲・シナリオによりベストエフォートでの対応となります)

■ファイナルセッション(最終審査)

■基調講演の様子

■結果発表・表彰式の様子

■協賛・後援一覧
<協賛>(五十音順)

特別協賛:
株式会社日本経済新聞社/日本マイクロソフト株式会社

プラチナスポンサー:
グローバル・ブレイン株式会社/凸版印刷株式会社/日本ベンチャーキャピタル株式会社/株式会社日立製作所/三井住友建設株式会社

ゴールドスポンサー:
清水建設株式会社/大成建設株式会社/トッパン・フォームズ株式会社/株式会社東京大学 エッジキャピタルパートナーズ/三井不動産レジデンシャル株式会社/株式会社三菱総合研究所

シルバースポンサー:
株式会社 IP Bridge/鹿島建設株式会社/グリーンホスピタルサプライ株式会社/小松マテーレ株式会社/株式会社ジェイアール東日本企画/シグノシステムジャパン株式会社/3Hクリニカルトライアル株式会社/株式会社錢高組/大和ハウス工業株式会社/東急建設株式会社/株式会社日建設計/フロンティアコンストラクション&パートナーズ株式会社/光井純&アソシエーツ建築設計事務所株式会社/三井ホーム株式会社

<後援>
文部科学省/経済産業省/内閣府/千葉県/柏市/一般社団法人日本経済団体連合会/一般社団法人日本能率協会/一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会/公益財団法人日本デザイン振興会/公益財団法人ちば国際コンベンションビューロー/政策研究大学院大学/国立研究開発法人科学技術振興機構/国立研究開発法人産業技術総合研究所/日本ライセンス協会/一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン/インド大使館/ニュージーランド大使館商務部(ニュージーランド貿易経済促進庁)/駐日ロシア連邦通商代表部/シンガポール共和国大使館商務部 (シンガポール企業庁)/一般社団法人ユヌス・ジャパン/九州大学ユヌス&椎木ソーシャルビジネス研究センター/PSG College of Technology, Science & Technology Entrepreneurial Park/Graduate School of Business, Ateneo de Manila University/Skolkovo Foundation/NUS Enterprise/BLOCK71 SINGAPORE/Graduate Institute of Technology, Innovation & Intellectual Property Management, National Chengchi University/Innovation Driven Entrepreneurship Center, University of the Thai Chamber of Commerce/Foreign Trade University

■共催者 概要
<国立大学法人東京大学産学協創推進本部>[WEB]https://www.ducr.u-tokyo.ac.jp/
東京大学産学協創推進本部は、東京大学のオリジナルな研究成果を活用し、インパクトの高いイノベーションを実現すべく、知的財産の権利化、管理・活用、起業・事業化に係る支援を行っています。具体的には、研究者・学生向けの起業相談、ベンチャー企業向けのインキュベーション施設の運営・管理事業、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社や株式会社東京大学エッジキャピタルを通した大学発ベンチャー企業への資金提供などを行っています。また、「東京大学アントレプレナープラザ」「東京大学アントレプレナーラボ」等のインキュベーション施設の運営を手掛け、更には「東京大学アントレプレナー道場」「EDGE-NEXT」「本郷テックガレージ」「FoundX」などのアントレプレナー育成教育プログラムを運営しています。本アワードを通じて、グローバルな視点に立ってさらなる起業文化・アントレプレナーシップの醸成を進めてまいります。

<三井不動産株式会社>[WEB]柏の葉スマートシティ https://www.kashiwanoha-smartcity.com/
三井不動産は、千葉県柏市の柏の葉キャンパス駅周辺エリアにおいて、「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の3つのテーマのもと、柏の葉スマートシティ事業を進めています。新産業創造においては、三井不動産の持つ幅広い商圏と多岐にわたる事業領域をいかして、街全体で多世代・多分野・多国籍の人々がつながる新たな産業創造を目指しています。三井不動産および柏の葉スマートシティでは、2012年の立ち上げ時からAEAを支援しており、柏の葉エリアを舞台にアジアのスタートアップや大手企業・起業支援者が集まるイノベーション創造のエコシステム構築を進めてまいります。

<一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ>[WEB]https://tepweb.jp/
TXアントレプレナーパートナーズ(TEP)は、つくばエクスプレス沿線を中心に技術をコアとするディープテック・スタートアップの支援を行う組織で、地域の大学・研究機関、行政、民間企業、個人支援者が連携して、持続可能なスタートアップ支援のエコシステム構築を推進しています。スタートアップが自国・地域内に留まらず、アジアや世界に視野を広げる機会として本アワードを立ち上げ、これまで継続開催しており、日本をはじめアジアのスタートアップ育成環境の醸成を目指します。

<一般社団法人日本ベンチャー学会>[WEB]http://www.venture-ac.ne.jp/
一般社団法人日本ベンチャー学会は、新産業創出にむけて、ベンチャー企業および一般企業における企業活動等について理論・実証・実践に関する研修を行うとともに、産学協同の推進および企業家活動の支援に寄与することを目的とします。単なる研究者だけの集まりではなく、大手企業、ベンチャー企業、行政関係者など多様な人々のネットワークを形成しながら、「思考する学会」であると同時に「行動する学会」としての機能を高め、イノベーションの創出を担う企業家活動やベンチャーに関わる社会的なプラットフォームとなることを目指しております。

<独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)>[WEB]https://www.jetro.go.jp/
ジェトロは、55カ国76の海外事務所および52の国内拠点から成るグローバルなネットワークをフルに活用し、貿易・投資促進や調査・研究を通じ、日本の経済・社会の更なる発展に貢献することを目指しています。近年は、日本のスタートアップエコシステム育成やイノベーション創出に向けた取組を強化しており、日本のスタートアップの海外展開支援や、海外スタートアップとの連携・協業を推進しています。2019年、イノベーション促進課を新設し、オープンイノベーションに取り組む日本企業と海外スタートアップ等との商談の機会を提供しています。

■三井不動産グループのSDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しています。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。

*なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における5つの目標に貢献しています。

目標3  すべての人に健康と福祉を
目標8  働きがいも経済成長も
目標9  産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10 人や国の不平等をなくそう
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

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この企業の情報

組織名
三井不動産株式会社
ホームページ
http://www.mitsuifudosan.co.jp/
代表者
菰田 正信
資本金
34,016,200 万円
上場
東証プライム
所在地
〒103-0022 東京都東京都中央区日本橋室町3-2-1

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