DLRシステム世界最大手のスマートグリッド企業Ampacimon社と国内販売代理店契約を締結

~送電設備の運用でリアルタイムの天候データを活用し、送電能力を大幅に向上~

● ベルギーのスマートグリッド企業Ampacimon社と日本国内における販売代理店契約を締結
● 送電設備の許容電流算出(レーティング)における高精度の管理・予測ソリューションを提供
● 再生可能エネルギー関連事業への注力を通して、SDGsと「古河電工グループ ビジョン2030」の達成および2050年のカーボンニュートラル実現と高品質な電力の安定供給に貢献

 古河電工グループの古河電工パワーシステムズ株式会社(本社:神奈川県横浜市青葉区あざみ野南二丁目11番16号、代表取締役社長:大野和哉)は、ベルギーのスマートグリッド企業 Ampacimon(アンパシモン)社と日本国内における同社ソリューションの販売代理店契約を締結しました。

■背景
 カーボンニュートラル実現に向けて再生可能エネルギーの導入が推進されるなか、発電量の拡大とあわせ、送電容量の拡大、インフラ強靭化が重要な社会課題となっています。新たな送電設備の増強には多くの費用と時間がかかるため、「許容電流算出」(レーティング)の精度を高め、既存の送電設備を最大限活用していくことが期待されています。

 架空送電線は発熱をコントロールするために電流の許容量を設けて運用されていますが、周囲の気温や風速による冷却効果など天候条件にも影響を受けます。季節ごとに許容量を固定的に算出する静的レーティングに対して、刻々と変化する気温・日射や風速・風向のデータに基づき許容量を算出する動的レーティング(Dynamic line rating:DLR)の技術が普及していますが、特に影響が大きい風速・風向については測定と予測に専門的な技術が必要になります。


”CIGRE Technical Brochure 601: Guide for thermal rating
calculations of overhead lines.” より引用・和訳

■内容
 Ampacimon社は、DLRシステムで世界最大の導入実績を誇るサービスプロバイダで、許容電流の管理・予測ソリューション「Ampacimon Dynamic Rating(ADR)」を提供しています。ADRの導入により、欧州では静的レーティングと比べて、許容電流を20%以上も向上させることに成功しています。
 ADRは、電線に取り付けたメンテナンスフリーの単一機器(ADR SENSE)で実際の電流や電線振動・張力変化を計測・分析することで、リアルタイムで電線直交風速や電線弛度・温度および許容電流を高精度に評価できます。電線の誘導電流を電源とするため、外部電源が不要であること、他のセンサ類は使用しないため、長期的な信頼性にも優れていること等も特長に挙げられます。
 また、気象予報データをもとに許容電流を予測した上で、独自のAIアルゴリズムで予測と実測の相関を学習します。このため、運用期間が長いほど予測精度が向上します。ADRは送配電会社の系統運用システムとの統合も可能であり、既に欧州ではADRを利用して日々の系統運用が行われています。日本国内においても、太陽光や風力などの発電設備を接続した送電設備にADRを導入することにより、再生可能エネルギー発電量を大幅に増加させることなどが期待されます。
 当社は、Ampacimon社の国内販売代理店として送配電会社等にADRを提供することで、日本国内の送電設備の効率的な運用を支援するソリューションを提供します。これにより、古河電工グループの経営上の重要課題(マテリアリティ)である「環境配慮事業の創出」および「気候変動に配慮したビジネス活動の展開」の取り組みを強化し、日本における2050年カーボンニュートラル実現とインフラの強靭化による高品質な電力の安定供給に貢献します。



  ダイナミック・ラインレーティグ用センサ


 
132kV超用(800kVまで)


132kV以下用
国別のADRシステムの導入実績(2021年10月現在)


■古河電工パワーシステムズ株式会社 概要
・ 設立:2012年10月(旭電機株式会社、株式会社井上製作所、古河パワーコンポーネンツ株式会社および古河電気工業株式会社の配電事業を統合して設立)
・ 代表者:代表取締役社長 大野 和哉
・ 主要製品:送変電機材、架空配電機材、電力ケーブル接続用品,計測機器 等
・ 古河電工持株比率:100%
・ ホームページ:https://www.feps.co.jp/index.htm
・ お問い合わせ先:https://www.feps.co.jp/inquiry/index.htm


■Ampacimon社 概要
・ 設立:2010年
・ 代表者:CEO Frederic Vassort
・ 本社:Rue de Wallonie 11 4460 Grâce-Hollogne Belgique
・ 主要サービス:架空送電線ダイナミックレーティングシステム,ケーブル温度監視システム 等
・ ホームページ:https://www.ampacimon.com/
・ お問い合わせ先:https://www.ampacimon.com/en/contact


■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。



古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
古河電気工業株式会社
ホームページ
https://www.furukawa.co.jp/
代表者
小林 敬一
資本金
6,939,500 万円
上場
(旧)東証1部
所在地
〒100-8322 東京都千代田区大手町2丁目6番4号常盤橋タワー
連絡先
03-6281-8500

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