PwCコンサルティングとサンリオエンターテイメント、 “Kawaii”についての共同研究第一弾「全国Kawaii実態・幸福度調査2021」の結果を発表

2021年9月2日
PwCコンサルティング合同会社
株式会社サンリオエンターテイメント




PwCコンサルティングとサンリオエンターテイメント、
“Kawaii”についての共同研究第一弾
「全国Kawaii実態・幸福度調査2021」の結果を発表
サンリオエンターテイメント、Kawaii研究所を設立
約9割の人が抱く“Kawaii”感情。“Kawaii”という感情を抱く人は幸福度が高い傾向




PwCコンサルティング合同会社(東京都千代田区、代表執行役CEO:大竹 伸明、以下:PwCコンサルティング)とサンリオピューロランドを運営する株式会社サンリオエンターテイメント(東京都多摩市、代表取締役社長:小巻 亜矢、以下:サンリオエンターテイメント)は、幸福学および脳科学の知見を活用したKawaiiについての共同研究(以下、脳科学×幸福学×Kawaii研究)の第一弾として、「全国Kawaii実態・幸福度調査2021」の結果を本日発表しました。調査結果によると、約9割(89.5%)の方がKawaiiという感情を抱き(69.2%の方が週に一回以上)、Kawaiiという感情を持つ人ほど、幸福度が高い傾向にあることが分かりました。また本調査結果を踏まえ、サンリオエンターテイメントは、Kawaiiを科学する「Kawaii研究所」を設立し、それぞれの分野の関係機関や企業とともに研究し、世の中の幸福度向上と、新たな需要の喚起を目指します。

脳科学×幸福学×Kawaii研究概要
脳科学×幸福学×Kawaii研究は、幸福学および脳科学の知見を取り入れてKawaiiのメカニズムを解明し、Kawaiiの力を最大限に使い、世の中の幸福度を高める、また、やさしさを届けることを目的に2021年5月に開始しました(*1)。まずは、幸福学の知見を活用し、Kawaiiという感情に関する複雑性、Kawaiiという感情の幸福への影響度を捉えることを主な目的に掲げ、調査・分析しました。本調査は性別・年齢・住居エリアで人口動態の構成比に合わせて割付し、調査対象を設定しています。全国の15歳から79歳の男女を対象にインターネットで実施し、5,703の有効回答を得ています。

(※1) PwCコンサルティングとサンリオエンターテイメント、“Kawaii”についての共同研究を開始
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/kawaii-project210520.html

調査設計方針および主な調査結果
PwCコンサルティングは、「Kawaii」や「幸せ」といった抽象的な概念を定量的に捉えることが、本共同研究の第一歩と位置付けました。仮説構築が重要となる調査設計では、「Kawaii」に関する過去の研究の文献で論じられている「Kawaiiは複雑で多義的な概念」であることや、体感的・経験的に「Kawaiiを感じることは幸せにつながるのではないか」といったことを仮説とし、これらを明らかにするため調査設計に組み込みました。その結果、仮説は概ね定量的に実証され、高い解像度で「Kawaii」を捉えることができました。以下は、主な調査結果です。


1.Kawaiiという感情を持つ人ほど、幸福度が高い傾向
今回の調査では、「自分自身に対してKawaiiと思うか」「身近な対象に対してKawaiiと思うか」「他人からKawaiiと思われていると思うか」といったように多面的に「Kawaii」に関する感情を調査しました。その結果、Kawaiiに関する感情は、幸福度の高さとの相関を示す傾向がありました。加えて、自分自身に対しても、身近な人に対してもKawaii感情を抱く人は、最も高い幸福度を示すことも見えました。



2.Kawaiiは約9割の方が抱く身近な感情
Kawaiiは約9割(89.5%)の方が抱く感情であり、約7割(69.2%)の方は週に1回以上はKawaiiと感じています。加えて、6割弱(55.5%)の方はKawaiiと思われたい、また、6割弱(58.5%)の方はKawaiiと思われているはずであると考えていることが明らかになりました。いずれの場合も、若年層、女性、ペット飼育やアート経験の習い事などをしている場合により強いKawaiiを示すことが判明しました。


3.Kawaiiは「ベビースキーマ(赤ちゃん的な)因子」を主軸としながらも、その他要素も包含する複雑な感情
今回の調査では特定のキャラクター、人物、音声に対するKawaiiやその他感情も調査しました。その結果、赤ちゃんやシナモロール(サンリオのキャラクター)などがKawaiiと感じる対象の上位にランクされました。Kawaiiや関連する感情についての因子分析の結果、最も強いのが「ベビースキーマ因子」(赤ちゃん的な因子であり、ノーベル賞受賞者の動物行動学者であるコンラート・ローレンツ氏(1903-1989)が提唱した概念から命名)でしたが、「グッドルッキング因子」(美しいなどの見た目の良さを示す因子)、「カウンター因子」(ダサい、気持ち悪いなどのネガティブな意味を持つ因子)を持つキャラクターに対してもKawaii感情を得ることが明らかになりました。また、Kawaiiの感じ方を基準にクラスタリングした結果、プロファイルの異なる8つのクラスターに分解できました。各クラスターは、そもそものKawaiiへの感受性の高低や、Kawaiiと感じる対象で異なる特徴を持ち、性別、年代、価値観、幸福度などの観点でも明瞭な違いがみられました。


4.新型コロナウイルス感染症が幸福度低下に影響し始めている可能性
PwCコンサルティングが昨年実施した調査(全国消費者実態・幸福度調査2020、2020年9月調査(*2))では、人によっては幸福度の増加・低下両面あるものの、全体としての幸福度の水準には新型コロナウイルス感染症の影響は限定的であることが示唆されました。しかし、今回の調査(2021年6月調査)では、幸福度の水準、および、実感値の低下が見られました。

仮説としては、東京都を含む7都府県に対し2020年4月7日に緊急事態宣言が発出されてから1年以上が経過している現在、ワクチン接種というポジティブな要素はありつつも、デルタ株など新種株の脅威や、長期化により実生活で影響を受けている方が増加していることで、全体としての幸福度水準が下がったことが推察されます。

(※2) PwCコンサルティング、幸福学の第一人者・前野 隆司氏と共同実施した「全国消費者実態・幸福度調査2020」を公開
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/well-being-report201224.html

前野 隆司氏(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授)の調査に関するコメント
現代日本語ではかなり頻繁に使われる「かわいい」という単語は外国語には直訳できない複合的な概念であり、「Kawaii」研究は国際的にも注目を集めています。そんな中、Kawaiiの言語的構造や幸せとの関係について、興味深い研究成果を得ることができました。これからも、Kawaiiという概念が人々の幸せに寄与することを心より願っています。


Kawaiiを科学する「Kawaii研究所」設立
サンリオエンターテイメントがこのたび設立するKawaii研究所では、サンリオキャラクターや世の中のKawaiiが消費者行動にどのような影響を与えているか、与えうるかを多様な分野、ターゲットで、それぞれの分野の関係機関や企業とともに研究します。調査結果から判明したデータに基づいて、Kawaiiの可能性を拓き、世の中の幸福度向上と、新たな需要の喚起を目指します。

サンリオエンターテイメント代表取締役社長小巻亜矢のコメント
サンリオショップやピューロランド、ハーモニーランドでは、キャラクターやKawaii世界観に接したお客様が瞬時に笑顔になり、表情が輝くといったシーンであふれています。私は感覚的に、Kawaiiのパワーは人を幸せにしている、と確信していました。今回の研究でKawaiiを科学し、そもそもKawaiiとはどういった感情なのか、幸福度との相関関係を一定量のデータとして明らかにすることができ、さらに今後脳科学との掛け算でバイタルデータとの相関研究が始まり、どんな結果が出るのか、興奮しています。
消費の在り方や人々の生き方、価値観が変わり始めていたところにコロナ禍に見舞われ、さらに変化のスピードが加速している今、ウェルビーイングにフォーカスしたマーケティングが不可欠です。この研究は人にとって企業にとって可視化できる果実をもたらせるのではないか、と思います。Kawaii研究所を設立し、継続的にこの分野を掘り下げていき、新たなプロダクトやサービスにもつなげていけたらと思っています。

今後両社は本研究結果を踏まえ、「Kawaii」「幸せ」と生体情報(脳科学)との関係性の解明、そして、Kawaii研究所設立に伴う「Kawaii」知見のビジネスへの活用、本研究結果の「幸福度マーケティング」における活用(Kawaiiに基づくパーパスドリブンなブランディングや、データドリブンな顧客理解、KPI設計など)を進めていきます。本共同研究を通じて、サンリオエンターテイメントとPwCコンサルティングは、日本が誇るKawaiiを科学的に紐解き、幸福に満ちた世の中の実現に貢献することを目指します。

幸福度マーケティングについて  
https://www.pwc.com/jp/ja/services/consulting/customer/marketing/well-being-marketing.html
国内幸福学研究の第一人者である前野隆司氏(慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授)と協業し、企業と顧客、従業員を含むその他ステークホルダーの「幸せ」を中心とした長期的でサステナブルな関係性を構築する「幸福度マーケティング」のソリューションです。「幸福度マーケティングインサイト」(https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/column/well-being-marketing.html)では、幸福度調査に基づくインサイトを多数発信しております。

脳科学のWell-beingへの貢献について
https://www.pwc.com/jp/ja/services/consulting/technology-consulting/technology-laboratory/brain-science.html
PwCコンサルティングの「Technology Laboratory(テクノロジーラボラトリー)」では、心にまつわる社会課題の解決に向けて、国際標準規格である脳の健康管理指標BHQ(Brain Healthcare Quotient)を用いて、人々のWell-beingを実現する糸口を世界に提示する取り組みを推進しています。脳科学以外の先端技術に関しても、調査研究および実証研究、社会実装を通じて、企業の事業変革、大学・研究機関の技術イノベーション、政府の産業政策を総合的に支援します。
以上



株式会社サンリオエンターテイメントについて:https://www.sanrio-entertainment.co.jp/
日本発の「Kawaiiエンターテイメント」をつくり、発信することをミッションとし、サンリオキャラクターと触れ合えるテーマパーク、サンリオピューロランド(東京都)と、ハーモニーランド(大分県)を運営しています。
 ・サンリオピューロランドhttps://www.puroland.jp/
 ・ハーモニーランドhttps://www.harmonyland.jp/

PwCコンサルティング合同会社について:https://www.pwc.com/jp/consulting
PwCコンサルティング合同会社は、経営戦略の策定から実行まで総合的なコンサルティングサービスを提供しています。PwCグローバルネットワークと連携しながら、クライアントが直面する複雑で困難な経営課題の解決に取り組み、グローバル市場で競争力を高めることを支援します。

PwCについて:https://www.pwc.com
PwCは、社会における信頼を構築し、重要な課題を解決することをPurpose(存在意義)としています。私たちは、世界155カ国に及ぶグローバルネットワークに284,000人以上のスタッフを擁し、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。詳細はwww.pwc.com をご覧ください。

PwC Japanグループについて:https://www.pwc.com/jp
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複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約9,400人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。

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この企業の情報

組織名
PwC Japanグループ
ホームページ
https://www.pwc.com/jp/ja/
代表者
木村 浩一郎
資本金
1,000 万円
上場
非上場
所在地
〒100-0004 東京都千代田区大手町1‐1‐1大手町パークビルディング
連絡先
03-6212-6810

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