血友病B治療用の遺伝子組換え型第IX因子製剤「RIXUBIS」のFDA承認を取得 定期補充療法として米国初の遺伝子組換え型血友病B治療薬

この資料は、米バクスターインターナショナルインクが2013年6月27日に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。

2013年6月27日、米国イリノイ州ディアフィールド発

バクスターインターナショナルインク(NYSE:BAX)は、成人血友病B患者における定期補充療法、出血時治療および周術期管理を適応とした「RIXUBIS」(遺伝子組換え型血液凝固第IX因子)について、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを本日発表しました。米国において血友病B治療用の遺伝子組換え型第IX因子の新薬が承認されるのは約15年ぶりとなり、「RIXUBIS」は成人血友病B患者における定期補充療法および出血時治療の両方の適応症が承認された米国初の遺伝子組換え型第IX因子です。血友病Bは、血友病Aに次いで患者数の多い血友病であり、出血を抑制する血液中のたん白である血液凝固第IX因子が欠乏している疾患です(1)。

「画期的な製品やプログラムの提供を通して、バクスターは血液凝固異常症患者さんの支援を長年リードしています。今般承認された、米国初の定期補充療法を適応とした血友病B治療薬の開発を含め、血友病領域におけるバクスターの取り組みを称えます」と、米国血友病財団(National Hemophilia Foundation)CEOのヴァル・バイアス(Val Bias)氏は述べています。

承認の根拠となった第I/III相試験では、「RIXUBIS」の週2回の定期補充療法を6ヵ月間受けた患者の43%に出血が発生せず、年間出血率(Annualized Bleeding Rate, ABR)の中央値は2.0回/年でした。抗第IX因子抗体の発現は認められず、また、アナフィラキシー反応は報告されませんでした。1人の患者において、抗フーリン抗体の一過性の発現が認められました。臨床試験中、最も多く認められた副作用(1%を超える被験者に発現)は、味覚異常、四肢痛、フーリン抗体陽性でした。この試験結果は、米国・アトランタで開催された第54回米国血液学会年次総会(American Society of Hematology, ASH)において発表されました。


「当社の血友病治療薬のポートフォリオに『RIXUBIS』が加わることを、大変よろこばしく思います。『RIXUBIS』の承認により、多くの血友病B患者さんが必要とされている治療選択肢を提供することができるでしょう。私たちは、血友病患者さんが出血から解放されることを目指しています。その取り組みにおいて、『RIXUBIS』の承認は大きな前進となりました」と、バクスターバイオサイエンス事業部プレジデントのルードヴィッヒ・ハンソンは、述べています。

出血の予防または出血頻度の低減を目的とした定期補充療法においては、体重1kgあたり1回40~60国際単位の「RIXUBIS」を週2回投与します。1回あたり1バイアルの投与で済むよう、含量が異なる5種類の製剤を提供します。溶解用デバイス「BAXJECT II」(無針溶解移注針)は、「RIXUBIS」の個装箱に同梱されます。

「RIXUBIS」は、FDAにより希少疾病用医薬品の指定を受けています。2013年後半にEUにおいて、「RIXUBIS」の承認申請を予定しています。


◆第I/III相試験について

第I/III相前向き多施設共同オープンラベル試験では、12歳から65歳までの治療歴のある重症(血中第IX因子濃度<1%)および重症中等症(血中第IX因子濃度<2%)血友病B患者73人を対象として、「RIXUBIS」の薬物動態、有効性および安全性を評価しました。被験者は「RIXUBIS」による定期補充療法または出血時治療を受け、第IX因子製剤への暴露日数は150日以上となりました。59人が「RIXUBIS」の週2回の定期補充療法を受け、そのうち56人が少なくとも3ヵ月以上治療を継続しました。さらに、治験登録前12ヵ月以内に12回以上の出血の記録があった14人が「RIXUBIS」の出血時治療を受けました。

スクリーニング時に被験者の88%に関節症が認められ、66%に標的関節(出血を繰り返す関節)が認められました。治療はそれぞれの患者の重症度や出血部位と原因にあわせて行われました。治験中報告された249件の出血のうち、211件(84.7%)は、1~2回の投与により治療されました。


◆「RIXUBIS」について

「RIXUBIS」(遺伝子組換え型血液凝固第IX因子)は、成人血友病B患者における定期補充療法および出血時治療の両方を適応とした遺伝子組換え型の第IX因子たん白です。米国において血友病B治療用の遺伝子組換え型第IX因子の新薬が承認されるのは約15年ぶりとなり、米国において成人血友病B患者における定期補充療法と出血時治療の両方を適応とした遺伝子組換え型第IX因子が承認されるのは初めてとなります。


◆血友病Bについて

「クリスマス病」とも呼ばれる血友病Bは、血友病Aに次いで患者数の多い血友病であり、出血を抑制する血液中のたん白である血液凝固第IX因子が欠乏している疾患です(1)。現在、全世界では約26,000人、米国では4,000人以上が血友病Bと診断されています(2)。血友病Bは、出血症状や血友病性関節症(関節内出血)などの合併症をともなう慢性疾患で、しばしば衰弱をともない、また、入院が必要となる場合もあります(3)。日本には990人の血友病B患者がいると報告されています(4)。


◆バクスターの血友病領域における取り組みについて

バクスターは、血友病領域において60年以上の実績があり、世界初となる治療法を数多く提供してまいりました。業界随一の広範な血友病治療薬のポートフォリオを有し、各治療ステージに見合うさまざまな選択肢を提供することにより、患者さん個別の選択に対応することが可能です。当社の多様なパイプラインには、長時間作用型の血友病A治療薬、遺伝子治療を含む新規の血友病B治療法、フォンビルブランド病治療薬、遺伝子組換え型インヒビター治療薬などがあり、血友病治療の最適化と世界中の血友病AおよびB患者さんのQOL向上に向けて取り組んでいます。


◆バクスターインターナショナルインクについて

バクスターインターナショナルインクは、その子会社を通して、血友病や免疫不全症、がん、感染症、腎疾患、外傷などに対する医薬品・医療機器を開発および製造販売し、患者さんの救命や生命維持に貢献しています。多様性に富んだグローバルヘルスケア企業として、医薬品、医療機器、およびバイオテクノロジーの専門技術を活用し、世界の医療の向上に寄与する製品を創出します。


◆バクスター株式会社について

バクスター株式会社は、腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。医薬品、医療機器、バイオテクノロジーを中心とした医療サービスを患者さんや医療現場に提供し、医療に新たな価値を創造します。


This release includes forward-looking statements concerning RIXUBIS, including expectations with regard to anticipated regulatory filings. The statements are based on assumptions about many important factors, including the following, which could cause actual results to differ materially from those in the forward-looking statements: satisfaction of regulatory approval and other requirements; actions of regulatory bodies and other governmental authorities; changes in law and regulations; and other risks identified in Baxter's most recent filing on Form 10-K and other SEC filings, all of which are available on Baxter’s website. Baxter does not undertake to update its forward-looking statements.


1. Types of Bleeding Disorders: Hemophilia B. National Hemophilia Foundation. Accessed on May 10, 2013.
2. 2011 Annual Global Survey. World Federation of Hemophilia. Accessed on May 10, 2013.
3. Lee-Rodríguez-Merchán, E.-C. and Valentino, L. A. (2011) New Developments in Hemophilic Arthropathy, in Current and Future Issues in Hemophilia Care (eds E.-C. Rodríguez-Merchán and L. A. Valentino), Wiley-Blackwell, Oxford, UK. doi: 10.1002/9781119979401.ch29.
4. 厚生労働省委託事業「血液凝固異常症全国調査」2012年度報告書
本件に関するお問合わせ先
バクスター株式会社
コーポレートコミュニケーション部

TEL:03-6204-3680 

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
バクスター株式会社
ホームページ
http://www.baxter.co.jp/
代表者
土本 匡明
資本金
393,000 万円
上場
海外市場
所在地
〒104-6009 東京都中央区晴海オフィスタワーX9F
連絡先
03-6204-3600

検索

人気の記事

カテゴリ

アクセスランキング

  • 週間
  • 月間
  • 機能と特徴
  • Twitter
  • デジタルPR研究所