~通信事業者ネットワークの高度なパケット転送技術に対応した小型ルータ~
● MPLS(注1)やSRv6(注2)などの高度なパケット転送技術に対応した、コストパフォーマンスに優れた通信事業者の拠点向け小型ルータ
● 通信事業者向けマルチサービスルータFXシリーズで培ったキャリアグレードの技術と実績を継承
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、2021年1月よりルータブランドFITELnet(R)シリーズの新製品として、マルチサービスアクセスVPNルータ「FITELnet(R) F220 EX」と「FITELnet(R) F221 EX」の一般発売を開始しました。「F220 EX」と「F221 EX」は、通信事業者ネットワークで利用されている高度なパケット転送技術に対応したルータです。FXシリーズの技術と実績を継承しているため、高い機能性を持つコストパフォーマンスに優れたルータとして、ネットワークの高度化・多様化の推進に貢献します。
FITELnet(R) F220 EX
FITELnet(R)F221 EX
■背景
5GやIoTサービスの急速な普及・発展による顧客ニーズの高度化・多様化への対応として、通信事業者アクセスネットワークや大規模企業ネットワークでは、従来通信事業者ネットワークのみで使われていた高度なパケット転送技術を持つ高い機能性を有する拠点ルータが求められています。しかし、その領域においては、既存の高機能・高性能ルータのスケーラビリティは必要無いため、当社では、通信事業者向け製品であるFXシリーズの技術と実績を継承した高い機能性を持つコストパフォーマンスに優れた小型ルータとして 『FITELnet(R) F220 EX』と『FITELnet(R) F221 EX』を開発しました。
高い機能性が求められる領域の拡大
■内容
● 高度なパケット転送技術に対応したコストパフォーマンスに優れた通信事業者の拠点向け小型ルータ
通信事業者のVPNサービスなどのバックボーンネットワークで利用される下記のトランスポート機能やネットワークスライシング(注3)・サービスチェイニング(注4)技術を小型ルータにてサポートします。
・MPLS IP-VPN(注5)
・EVPN-MPLS(注6)
・SRv6(エンハンス)
● 通信事業者向けマルチサービスルータFXシリーズで培ったキャリアグレードの技術と実績を継承
FXシリーズとのアーキテクチャ共通化により、コントロールプレーンとデータプレーンの分離やFXシリーズの高機能ソフトウェアの展開を実現。FXシリーズの技術だけでなく、商用ネットワークでの実績も継承し、安定性の高いネットワークサービスを提供します。
■参考情報:FXシリーズの特長
FXシリーズは、当社が主に通信事業者ネットワーク向けに開発した、高機能・高性能ルータのラインナップです。以下ページにて当社主力製品の1つである、FITELnet(R) FX1の特長をご覧いただけます。
URL:https://www.fnsc.co.jp/products/fx1.htm
■仕様
以下ページにてご覧いただけます。
URL:https://www.furukawa.co.jp/fitelnet/product/f220ex/index.html
■用語解説
(注1)MPLS(Multi Protocol Label Switching):VPN(Virtual Private Network)を構築する方法の一つです。パケットにラベル[label]という識別子を付加し、高速な転送を実現しています。
(注2)SR(Segment Routing)v6:IPv6ネットワークにおいて、パケットヘッダに付加したルーティングポリシー情報に基づいてパケット転送するソースルーティング技術です。
(注3)ネットワークスライシング:ネットワークをサービス要件に応じて仮想的に分割する技術です。
(注4)サービスチェイニング:各種ネットワークサービスをルータから分離・連携させ、パケットをユーザ要件に対して適切な順序で転送させる技術です。
(注5)MPLS IP-VPN(Virtual Private Network):通信事業者の閉域IPネットワーク網などで、通信サービス利用者の拠点間をネットワーク接続して、MPLSネットワークを介して拠点間の通信を行う技術です。
(注6)EVPN(Ethernet VPN)-MPLS:MPLSネットワークを介したイーサネットマルチポイントサービスです。
『FITELnet』は古河電工の登録商標です。
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。」を基本理念に掲げて、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を軸に、事業活動をしています。さらに、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、当社グループの事業領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。