NEDO 多用途多端子直流送電システムの基盤技術開発に参加

~大規模洋上風力発電設備向けの直流深海ケーブル開発を推進~

● NEDOの「多用途多端子直流送電システムの基盤技術開発」の公募に採択
● 水深1500m級の深海に布設可能な「直流深海ケーブルの開発」を目標としたプロジェクトに参加
● 従来の最⼤深度300m級のケーブルと同等コストを実現する直流深海ケーブルおよび布設技術を開発

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区丸の内2丁目2番3号、代表取締役社長:小林敬一)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の「多用途多端子直流送電システムの基盤技術開発」の公募において、「直流深海ケーブルの開発」の提案が採択され、2020年8月に業務委託契約を締結いたしました。

■背景
 わが国では風力発電の導入が進んでおりますが、さらなる発電量の拡大には、陸上の風力発電に比べて立地制約の少ない、大規模な洋上ウインドファーム(以下、洋上WF)の設置が必要とされており、その適地は、風況の良い北海道、東北、九州地域などの沿岸に帯状に分布しています。
 これら地域に設置される複数の洋上WFと陸上の電力系統を多端子送電網で接続し、電力大消費地への長距離送電を可能とする直流送電システムは、洋上風力の導入拡大に極めて有効であるとともに、直流送電線を地域間への電力供給などの用途に利用できるため、地域の需給バランス維持、再エネ抑制の回避、レジリエンスの強化などにも貢献します。
 このような送電システムの実現に必要な、適切な電力制御により信頼性および効率の高い風力発電を可能とする直流高電圧送電技術の開発を狙いとして、多用途多端子直流送電システムの開発、多端子直流送電用保護装置の開発、および直流深海ケーブルの開発で構成される本事業が、NEDOにより立ち上げられました。
 当社は、国内有数の海底ケーブルメーカーとして先端技術の研究・開発においても高い評価をいただいていることを背景に、今回のNEDOによる本開発事業に採択されております。
 
■当社が実施する開発内容:直流深海ケーブルの開発
 当社は、本事業において、海底ケーブルの利用領域を拡大して効率的な送電をより一層可能とする1500m級までの深海で布設可能な直流深海ケーブルの設計、製造、布設技術の開発を担当します。
 従来の海底ケーブルでは、大水深海域を迂回して深度300m程度の浅海部に沿ってルート設定する必要があります。本開発技術の成果を適用することにより、ルート長の短縮が可能となり、エネルギーのクリーン化拡大にも大きく貢献します。

(開発項目)
・最大水深1500m級の深海に布設可能な500kV級直流高圧ケーブルの開発海底ケーブルの導体および鎧装設計を最適化して、大深度での布設に際してケーブルが受ける自重や厳しい機械特性に耐えられる性能を実現します。
・従来の最⼤深度300m級のケーブルと同等コストを実現する直流深海ケーブルおよび布設技術を開発

(開発事業期間)
2020~2023年度(予定)

環境調和対策について
 直流ケーブルは一般に低損失で大容量の送電が可能であるため、この技術の実現により送電時に発生するエネルギーロスを最適化することができます。

■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、「世紀を超えて培ってきた素材力を核として、絶え間ない技術革新により、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献します。」を基本理念に掲げて、4つのコア技術(メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波)を軸に、事業活動をしています。さらに、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、当社グループの事業領域を明確にした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定し、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。

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この企業の情報

組織名
古河電気工業株式会社
ホームページ
https://www.furukawa.co.jp/
代表者
小林 敬一
資本金
6,939,500 万円
上場
(旧)東証1部
所在地
〒100-8322 東京都千代田区大手町2丁目6番4号常盤橋タワー
連絡先
03-6281-8500

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