大学通信から中学・高校のニュースリリースをお送りします。
聖学院中学校・高等学校(東京都北区、校長:角田秀明 以下、聖学院中高)は9月4日(金)に『十年間の最初の日』を発行する。これは、2019年12月に実施したタイ研修旅行のレポート集で、参加した中学3年~高校2年までの32名の生徒が、各自の体験をもとにレポートを作成。このたび、それらを約200ページに及ぶ冊子としてまとめた。1冊1,000円(300冊限定)で販売され、売上金はタイ関係の施設に寄付される。
聖学院中高では、1991年からタイでの研修旅行を行っている。30回目となる2019年の研修旅行には中学3年~高校2年まで32名の生徒が参加。13日間に及ぶタイでの体験を元に、一人ひとりの日常の課題や関心から社会課題を見つめ直し、3,000字のレポートを作成した。
■聖学院とタイ研修旅行
タイ北部の国境付近は山岳地帯で、少数民族が独自の文化を継承しながら暮らしている。しかしながら、今もさまざまな理由で国籍を持てない人々が数多く存在する。
無国籍の問題は人身売買や貧困の連鎖といった社会不安につながる。2018年に起こったタイ北部の洞窟遭難事故では、救出された少年ら13人のうち4人が山岳民族出身、無国籍であることが報道され注目を集めた。SDGsの掲げる「誰一人取り残されない世界の実現」という観点からも、現代に投げかけられている課題の一つである。
こうした中、戸邉治朗(前聖学院中学校・高等学校校長)教諭は、SDGsという言葉が使われる以前から、ピパット・チャイスリン氏(故人)の「タイ山岳民族を支援したい」という夢に共感しており、1992年に子どもたちの生活を保護するための「メーコックファーム・プロジェクト」を発足。退職した現在も、聖学院とメーコックファームの子どもたちを繋いでいる。
タイ研修旅行に参加する生徒らは、現地の学校との交流や山岳民族の村での宿泊を通して教科書では学ぶことのできない経験を重ねる。
■社会課題をどのように''自分事化''するか
タイ研修旅行では、事前学習で仮説を立て、研修旅行で現地を体験し、事後学習で検証する。
2018年度タイ研修旅行のレポートは「社会課題の自分ゴト化」を目標としていた。そこで、「社会課題」という大きなテーマを自分の側に引き寄せるための学びを実施。その結果、レポートには「経済」「国籍」「麻薬」「ゴミ問題」「LGBT」「ジェンダー」といったSDGsに関わるテーマが多く取り上げられ、2019年7月にレポート集『南北回廊を北上せよ』として発行した。
2019年度の研修旅行ではさらに''自分ゴト化''を深めるため、前年とは逆に、身近にある興味や問題を入り口とし、社会課題という大きなテーマに結びつけるアプローチを採用。結果として、前年の傾向に加えて「幸福」をテーマに選ぶ生徒が増加した。現地に生きる人々の笑顔や暮らしに触れた生徒らは、特定の国の「社会課題」を考えるというフレームを超えて、社会課題の中で希求する幸福のあり方を問うた。
■レポート集概要
2019年度タイ研修旅行参加者レポート『十年間の最初の日』
【発行人】 聖学院中学校・高等学校 校長 角田 秀明
【編集人】 伊藤 豊
【頁 数】 200頁
【発行日】 2020年9月4日
【印 刷】 株式会社 新生社
(関連記事)
・聖学院中学校・高等学校生徒によるタイ研修旅行レポート集『南北回廊を北上せよ』を発行~社会課題を公平・公正に見るための視点を育成するスタディツアー~(2019.09.18)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-42260.html
・第30回 聖学院中学校・高等学校タイ研修旅行「ジブンゴトを社会課題化する」12月19日出発 山岳少数民族の生活体験など13日間の異文化交流・地域探究活動(2019.12.13)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-42866.html
▼『十年間の最初の日』購入に関する問い合わせ先
聖学院中学校・高等学校
伊藤 豊
TEL: 03-3917-1121
FAX: 03-3917-1438
※タイ研修旅行レポート集(1,000円/1冊)の売上は全てタイ関係施設に寄付されます。
▼本件に関する問い合わせ先
聖学院広報センター
松田・萩野
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【リリース発信元】 大学プレスセンター
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