【東芝】オンライン授業向けのリアルタイム音声自動字幕システムToScLive(TM)を開発

高精度な字幕化により、聞き逃しの防止・授業の振り返りを容易に実現、ウィズ・アフターコロナの社会の学校教育をサポート

 当社は、オンライン授業の教師の音声を字幕化し、学生に配信する音声自動字幕システムToScLiveTMを開発しました。ToScLiveTMは簡単な操作で使用することができ、手軽に授業に導入することができます。また、現在オンライン授業で利用されている様々なオンライン会議システムとの併用が可能です。ToScLiveTMにより、聞き逃した部分の確認や授業内容の振り返りが容易となり、オンライン授業の質が高まることが期待できます。
 当社は、慶應義塾大学、法政大学の講義でToScLiveTMの有効性を検証する実証実験を6月中に開始する予定です。

 新型コロナウイルスの感染拡大以降、学校の授業のオンライン化が急速に進行しており、特に半数近くの大学でオンライン授業が行われています。準備期間が少ないままオンライン授業に移行したため、教育現場では授業の質の維持が課題となっています。授業の質の維持・向上には、聞き逃した音声の再確認や授業内容の振り返りを素早く効率的にできることが重要です。ビデオでも振り返りは可能ですが、早送り・早戻しで聞き逃した部分を探す時間がかかってしまいます。教師の音声を認識し、字幕をリアルタイムで表示すれば、聞き逃した部分をその場で確認することが可能です。また字幕化により授業全体をテキストデータ化することができ、授業後の復習も容易になります。

 そこで当社は、オンライン授業向けの音声自動字幕システムToScLiveTMを開発しました。本システムにより、教師の発話内容を字幕化し、学生はPCやタブレット・スマートフォンで見ることができます。現在オンライン授業で使われている会議システムとは独立したシステムのため、どの会議システムとも併用することが可能です。
ToScLiveTMの特徴は、簡単に利用できる使い勝手の良さにあります。精度の高い音声認識にはマイクなど音響設備の細かい設定が必要ですが、正しい設定には専門知識が不可欠です。このため、授業開始前に声を吹き込むだけでマイクの動作状況を確認できるガイド機能を用意しました。このガイド機能には、マイクの音量と周囲の雑音の大きさを測定し、正しく音声を認識できるようにサポートする機能も備えています。また、オンライン授業の音声認識は、専門用語をシステムに登録することで精度が向上します。個別に登録するには多くの時間がかかり授業実施までの準備時間が長くなるため、講義資料などのテキストデータから専門用語を自動抽出する機能を開発しました。これらの機能により、専門知識のない方でも容易にシステムを使用することができ、高精度な字幕化によりオンライン授業の質の維持・向上に貢献できます。


図:ToScLiveTMの概要



図:ToScLiveTMデモイメージ

 ToScLiveTMは、当社が2019年3月に公表した「会議・講演向け音声自動字幕システム」に基づくシステムです。当社が長年研究開発を行ってきた音声認識技術によって支えられており、認識率は発言内容を事前学習なしで十分に把握できるレベルと言われる85%を達成しています。また、「えー」「あのー」などのフィラー、「きょ、今日は」などの言いよどみを検知し、字幕上の表示を薄くすることで、読みやすさを向上させています。
 当社は、ToScLiveTMの実証実験を6月中に慶應義塾大学と法政大学において開始予定です。実証実験を通じて教師や学生から効果や課題の聞き取りを行うことで、システムの有効性を高め、早期の教育現場への導入を目指します。
以上
本件に関するお問合わせ先
株式会社東芝   広報室 小林、蝦名、山本 03-3457-2100

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この企業の情報

組織名
株式会社 東芝
ホームページ
https://www.global.toshiba/jp/top.html
代表者
島田 太郎
資本金
20,086,900 万円
上場
東証プライム
所在地
〒105-8001 東京都港区芝浦1丁目1-1
連絡先
03-3457-4511

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