MDRT、米国における消費者意識調査「不信感を募らせる時代の傾向」を発表

  • 11:00

米国人が最も信頼するファイナンシャル・アドバイザーの資質は、
デジタルリテラシーよりも心の知性を重視することが判明

イリノイ州パークリッジ(2020年5月7日)-新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックがもたらした市場変動および景気低迷への対抗策とする新たな規制のすべては、クライアントとファイナンシャル・アドバイザーとの関係の基盤が、信頼であるということを証明しています。米国人の85%は、心の知性(Emotional Intelligence)が高い人間性を持つファイナンシャル・アドバイザーが勧めることへの信頼度が高いことを顕在化しました。歴史的な混乱期において、クライアントを安心させたり、動かしたり、またはつなぎ留めようとする場合、アドバイザーは誠実さと共感を抱ける思いやりを示す必要があります。本調査は、米国の成人2,000人以上を対象として、MDRTが委託したThe Harris Pollによって実施されました。

明確さとコミュニケーション
米国人の83%は、クライアントとアドバイザーが良好な関係を築くためには心の知性を示すことが重要であると考えています。そのカギは、言葉だけでなく態度であると回答しています。この結果は、卓越した仕事より、むしろ感情的なノウハウこそが基本的スキルであることを示しています。
米国人は、アドバイザーからの助言として、以下を信頼する傾向が見られ
ます。
  • クライアントのニーズに耳を傾け、理解する(57%)
  • わかりやすい方法で伝える(57%)
  • 自分の言ったことを守る(55%)
  • クライアントを人として大切にしていることを示す(52%)

わずか30%が、ウェブサイトに掲載されている最新情報を伝えるアドバイザーの助言を、より信頼すると回答するに留まりました。関連コンテンツを定期的に提案するアドバイザーの助言を信頼するという人は、さらに少なく、25%という結果になりました。デジタルリテラシーを持っているアドバイザーであれば、事業運営の効率化や顧客開拓へとつなげられますが、その行為自体が信頼を生むものではありません。

MDRT会長のRegina Bedoya, CLU, ChFC(レジーナ・ベドヤ)は、次のように述べています。「社会全体が構造的にも不安定になっているこの時期だからこそ、ファイナンシャル・アドバイザーはこれまで以上に個人レベルでクライアントとのつながりを重視する必要があります。アドバイザーは財務上のアドバイスに感情的側面を付け加えることで、クライアント自らがこの新たな現実社会を進んで行けるように調整し、前進できるようにすることができます」

人間のファイナンシャル・アドバイザーと契約を結ぶ米国人の大半が、感情面の能力を高く評価し、そのうちの89%が自分のアドバイザーが高い心の知性を示していると回答しています。ただし、まだ改善の余地があります。アドバイザーをもつ米国人のうち、アドバイザーが意見の対立を解決してくれると回答した人は、わずか32%に留まりました。意見を交わす際にクライアント側の感情的な反応を抑えてくれると回答した人は、わずか40%でした。

世代を超えた信頼
ベビーブーマー世代とZ世代では、社会のスペクトルの両端にあると一般的に認識されていますが、アドバイザーが信頼を得るためにできることとしては、いずれの世代でも意見が一致しています。ベビーブーマー世代(1947〜1965年生)の61%ならびにZ世代(1998〜2002年生)の62%は、クライアントのニーズを傾聴して理解してくれるアドバイザーを、より信頼すると回答しています。その中間世代で同じように考える回答者は、X世代(1966〜1981年生)で52%、ミレニアル世代(1982〜1997年生)で54%という結果になりました。

この差は、他のスキルの評価にも及んでいます。ベビーブーマー世代(47%)とZ世代(49%)の約半数は、頻繁にクライアントと連絡をとるアドバイザーを信頼する傾向にあります。これに対し、X世代では39%、ミレニアル世代では36%という結果になりました。景気循環や政策動向に沿ってファイナンシャル・プランを調整することについても、異なる傾向が見られます。こういった変化に対応できるアドバイザーは信頼できるかという点では、ベビーブーマー世代(39%)とZ世代(40%)となり、X世代(28%)、続いてミレニアル世代(24%)という低い数値となり、世代別の傾向が明らかになりました。

こうした世代差の一致は、X世代とミレニアル世代のほうが、他の世代よりもアドバイザーに期待する能力が高いことを示していると言えるかもしれません。アドバイザーは、この世代のクライアントや潜在顧客とつながり、長きにわたる信頼という感情的基盤を築くためには、一層の努力が必要になります。

ベドヤは、次のようにも述べています。「消費者は自分のニーズを明確に伝えることで、我々のようなアドバイザーがそのニーズに応えられるように、道を開いてくれています。MDRTは感情を中心とするクライアント関係の構築に努め、米国の方々の期待を超える準備があります」

MDRTの詳細はMDRT Media Roomをご覧ください。(英語のみ)
https://www.mdrt.org/about-mdrt/media-room/

調査方法
本調査は、MDRTがThe Harris Pollへの委託によって米国内で実施されたオンライン調査です。2020年2 月11 日~13 日までの間、18 歳以上の米国の成人2,031 名(人間のファイナンシャル・アドバイザーがいる回答者:526名)を対象としています。本調査は、無作為抽出に基づいたものではないため、サンプリング誤差の理論値の推定は行っておりません。変数の重み付けおよびサブグループのサンプルサイズなど、調査方法の詳細は、MDRT広報事務局(プラップジャパン内)にお問合せください。

MDRTについて
1927年に発足したMillion Dollar Round Table (MDRT)は、70カ国、500社以上の企業で活躍する世界中の生命保険と金融サービスの専門家72,000名以上が所属するグローバルで独立した組織です。MDRT会員は卓越した専門知識をもち、厳しい倫理基準を満たし、優れた顧客サービスを提供しています。また、生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されています。詳細は米国本部ウェブサイト、https://www.mdrt.org/ja/ でご覧いただけます。Twitter@MDRtweetで是非フォローしてください。
本件に関するお問合わせ先
【お問い合わせ】
MDRT 広報事務局(プラップジャパン内)
マートライ ティタニラ
電話: 080-8819-6911
メール: mdrt@prap.co.jp

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組織名
MDRT米国本部
ホームページ
https://www.mdrt.org/
代表者
Carol Kheng

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