ベトナム・ホーチミンシティ-Media OutReach- 2020年4月24日 - Moody's Investors Service(以下、ムーディーズ)は、COVID-19の世界的な感染拡大(パンデミック)の影響や政府のソーシャル・ディスタンス命令などのために市場が厳しい状況にある中で、改めてホーチミン市開発銀行(以下、HDBank)の信用格付けを「B1」に設定しました。
ムーディーズはプレスリリースの中で、HDBankは良好な収益性を保ち資本面で改善が見られるほか、流動性資産のポートフォリオも良好で、リスク管理においても確実に進化を遂げていると述べています。
HDBankは先ごろ発表した2019年度決算報告で、連結総資産約229兆4,800億ドン(約97億8,000万USドル)、株主資産20兆3,800億ドン(約8億6,780万USドル)、税引前利益約5兆200億ドン(約2億1,380万USドル)を計上し、過去最高の業績をあげています。
総資産利益率(ROAA)は1.8%、平均株主資本利益率(ROAE)は21.6%でした。
HDBankの不良債権比率(NPL)は0.98%未満で引き続き厳格にコントロールされており、銀行業界の中でも長年、最も低い水準に抑えられています。
HDBankは昨年、ベトナム国立銀行から前倒しでバーゼルII基準導入の承認を受けており、自己資本比率(CAR)は11.2%と規定の8%を大幅に上回っています。
今年初めの3カ月間、COVID-19の感染拡大に伴って国内および世界市場に大きな変化がもたらされたにもかかわらず、HDBankは非常に好調な業績を達成しました。
COVID-19のパンデミックとの戦いに協力するため、HDBankでは顧客向けにさまざまな優遇策を打ち出しています。消費者市場の安定化を図るために、10兆ドン(4億2,600万USドル)の融資枠を設けてスーパーマーケットに製品やサービスを納入する生産者や企業に対して最低6.5%の金利で貸出を行うほか、中小企業向けには5兆ドン(2億1,300万USドル)、パンデミックに関連する医薬品や医療機器を供給する企業に対しては3兆ドン(1億2,760万USドル)を金利、手数料なしで融資します。
さらに同行では技術アプリケーションを強化し、キャッシュレス決済ソリューションの導入促進も図っています。
ホーチミン市開発銀行(HDBank)について
ホーチミン市開発銀行(HOSE:HDB、HDBank)はベトナム初の商業銀行として、1990年に設立されました。
営業開始から30年間でベトナムの有力銀行の1つとなった現在、強固な財政基盤と最新のテクノロジーを擁して、個人、法人、投資家向けに幅広い金融サービスを提供しています。