湘南工科大学(神奈川県藤沢市)はこのたび、ICTルーム「Marine」の改修を実施。PC自習室として学生が自由に利用できる「Marine」に最新のICT環境を整備した。33台のPC全台に43型4Kディスプレイを設置し、画像や動画の編集に適したソフトウェアをインストール。学科にかかわらず最新のソフトウェアや超大型ディスプレイを利用でき、授業形式でも使用できる環境になった。これにより、数値や言語だけでなく画像や動画などの情報から課題を発見して解決し、伝えることのできる力を育成する。
現代は、合理性や効率性が重視された時代から、曖昧で不確定なVUCA(※)時代になっているといわれている。
デジタルネイティブ世代の学生たちが卒業し迎える時代は、数値や言語で明示できる情報だけでなく、曖昧で不確定な情報を大量に受け取り、伝え、つなげる力も求められると考えられる。
近年、社会のさまざまな場面でICTの活用が急速に広がり、社会の発展に欠かせないものとなっている。同大はそうしたニーズに対応し、工科系私立大学の中でも有数のICT環境と設備を整える。中でも糸山英太郎記念教育研究総合センターは、最新型パソコンを備えたICT演習室をはじめ、PC・マルチメディア演習室、ICTルームなどがある同大のメディア情報教育の拠点である。
今回の「Marine」のリニューアルは、デジタルネイティブ世代の学生たちが自分の思考を視覚化させ、数値や言語だけでなく、画像などの曖昧で複雑な情報をもとに創造的に課題を発見し、解決できる力を身につける機会を増やすことを目的として行われた。
PC全台(33台)にインテル(R)Core(TM) i7-8700 プロセッサー、NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti 4GBビデオカード、43型の4Kディスプレイを設置。ソフトウェアはMicrosoft OfficeだけでなくAdobe Creative Cloud、Maya、Blenderなど、画像、動画編集に強いソフトウェアや授業で使用するソフトウェアを全台にインストールした。また4Kの超大型ディスプレイでは、複数の画面を表示してマルチタスクでデータを確認できる。
「Marine」は全学共有のPCルームのため、学科に関わらず公平にAdobeCCや超大型4Kディスプレイを利用でき、授業形式でも使用できる環境にしたことを特長とする。
内装は、名称の「Marine」から「Marine Life(海洋生物)」をイメージ。カーペットのストライプで水の流れを表し、椅子の座面色は深海生物に多いオレンジ系の紅色とした。これは、深海生物が海上できれいな紅色を示すように、大学生活を通して自然に身に着けた新しい力で、卒業後は色づき輝く学生の姿をイメージしている。
(※)VUCA(ブーカ)
Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の頭文字をつなげたもの。現代の特徴を表現するキーワードとされる。
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