スマートモビリティのさらなる開発へ向けた新たなイニシアチブ
アリババグループは本日、自動車業界の全ての提携パートナーが使用できるよう、基本OS技術をグローバルに公開することを発表しました。アリババが自動車用OSを提携パートナーに公開するのはこれが初めてです。これは、自動車メーカーにおけるデジタルトランスフォーメーションへのニーズを満たすため、オープンかつ協調的なアプローチを通じて、最大手テクノロジー企業としてのコミットメントを強めるための施策です。
この新しいイニシアチブは、アリババがスマートモビリティの開発をさらに推進するための次のステップで、スマートモビリティは、アリババグループと上海汽車集団(SAIC)との合弁会社である斑馬網絡(Banma Network Technology、以下「斑馬」)とYunOSで先導する戦略分野です。このYunOSは、アリババのIoTソリューションとして自社開発したオペレーティングシステム(OS)で、以前はAliOSと呼ばれていました。自動車業界の提携パートナーは、このOSコードを使用することで、独自のスマートモビリティアプリケーションやソリューションを開発できるようになります。
オープンなスマートモビリティプラットフォームは、斑馬の合弁事業の成功をはじめ、アリババとSAICとの間に幅広く展開される戦略的パートナーシップの重要な部分を占めています。
さらに斑馬とYunOSは、スマートモビリティ部門のリソースを最適化し、技術開発を加速させるとともに、インターネット接続車両のOSやアプリケーション、自動車メーカー向けにカスタマイズされたモビリティソリューションの構築に重点を置いています。そして、よりパーソナライズされた革新的なモビリティエクスペリエンスを通して、自動車ブランドが中国の消費者とのつながりを維持できるよう、最先端のテクノロジーを提供することを目指しています。
自動車産業における、アリババグループのスマートモビリティの取り組み
アリババAIラボと本田技研工业(中国)投资有限公司(略称はHonda中国)は2019年6月11日、上海で開催されたCES Asia 2019にて、Smart AIなどの機能を備えた第3世代「Honda CONNECTシステムを共同開発し、将来、Hondaが中国市場で販売する機種に、自動車用音声AIアシスタント「天猫精霊(Tmall Genie)」を導入することを発表しました。
「天猫精霊(Tmall Genie)」のオンライン音声認識、自然言語処理などのAI技術を搭載することで、運転者がHonda車を音声を通じてよりスマートに管理することが可能になりました。自動車から自宅、自宅から自動車の相互制御や、アリババエコシステムへの接続もできるようになります。また、両社は自動車内ECサービスなどの革新的な技術についても積極的に研究していく予定です。
現在、天猫精霊は世界で第3位、中国で第1位のスマートスピーカーブランドです。2019年3月時点で、提携ブランドは600を突破し、連携可能な端末は1億を超えています。
YunOSおよび斑馬について
アリババは2010年に、独自のOSの開発を開始し、2016年に初となるYunOS対応インターネット接続車両を発表しました。2015年にアリババとSAICが設立した斑馬網絡は、YunOSをベースにしたインターネット接続車両向けのオープンプラットフォームです。YunOS対応車は、ARナビゲーション、インテリジェンス音声認識、高精度マップ、O2Oサービス予約、飲食店マップ、ドライブスルー支払い機能など、幅広いサービスを通じて、これまでにない体験を提供します。現在、斑馬の自動車ソリューションを搭載した約100万台の自動車が、SAIC、東風プジョーシトロエン(神龍汽車有限公司)、フォード、シュコダ・オートによって製造され、中国国内を走行しています。
アリババクラウドについて
2009年に設立されたアリババグループのデータインテリジェンスの中枢です。Gartnerの調べでは世界TOP3のIaaSプロバイダーの1つであり、IDCの調べでは中国最大のパブリッククラウドサービスプロバイダーです。アリババクラウドは、アリババグループのマーケットプレイスでビジネスを展開する事業者、スタートアップ企業、中小企業、政府関連機関をはじめとする世界中の事業者にクラウドコンピューティングサービスの包括的な製品群を提供しています。アリババクラウドは、国際オリンピック委員会のオフィシャルクラウドサービスパートナーです。
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