三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信、以下 三井不動産)と一般財団法人日本予防医学協会(本部:東京都江東区、代表理事 石澤英人、以下 日本予防医学協会)は、2019年6月より、企業と従業員双方をサポートし、企業の健康経営推進に資するソリューションサービス、「&well(アンドウェル)」を開始しました。
本サービスは、街づくりやビルディング事業を通じて様々なビジネスライフを提供する三井不動産と、予防医学分野での卓越したデータ蓄積量と豊富な知見をもつ日本予防医学協会の業務提携により実現します。更に健康経営領域の第一人者である特定非営利活動法人健康経営研究会(所在地:大阪府大阪市北区、理事長 岡田邦夫、以下 健康経営研究会)との協働により、実効性のあるサービスを提供します。
本サービスでは、各企業における「健康経営」「働き方改革」「ESG経営」「データヘルス」等の推進に大きく貢献し、「健康経営優良法人2020」より認定基準が厳格化される「ホワイト500」の取得もサポートしてまいります。
初年度は、東京・日本橋の三井不動産のオフィスに入居する企業およびその各事業所へのサービス提供を皮切りに、順次、全国に展開、数十万人規模への拡大を目指します。将来的には、AI やゲノムなど最先端の有力サービスプロバイダーと連携したサービスなども拡充・発展させていく構想です。
7月11日(木)にサービス開始の初回イベントとして、「今日より明日のカラダを好きになる」をテーマとした体感型健康イベント「&wellフェスタ」を日本橋室町三井タワー大屋根広場で開催します。
■これまでの三井不動産の取り組み
三井不動産は、グループ長期経営方針「VISION 2025」において「街づくりの一層の進化」を掲げ、様々な社会課題の解決に取り組んでいます。
ライフサイエンス領域においては、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(理事長 岡野栄之、以下 LINK-J)と連携した「コミュニティの構築」、イノベーションによる新産業の創造・育成につながるエコシステムを構築するための「場の整備」などに取り組んでいます。
また、ヘルスケア・メディカル分野においては、千葉県柏市の「柏の葉スマートシティ」において、「子どもからお年寄りまで、みんなが健康で元気に暮らせる街」を目指し、予防医療に力を入れた医療施設の誘致、健康に係る幅広いサービスを提供する「街のすこやかステーション」の運営、大学および市民の多彩な活動を通じた街づくりの推進など、健康をテーマに様々な取り組みを行ってきました。
ビジネスライフにおいては、「その先の、オフィスへ」を当社ビルディング事業のステートメントとし、本サービス以外にも法人向け多拠点型シェアオフィス「ワークスタイリング」、テナント企業向け会員制施設・サービス「mot. 三井のオフィス for Tomorrow」など働き方改革や多様な働き方の実現といった社会的ニーズに応えるサービスを提供しています。
■健康経営支援サービス「&well」の概要
この度サービスを開始する「&well」は、従業員向けの「&well For Worker」と、企業の人事・健康担当者向け「&well For HR」を提供し、企業の健康経営推進のPDCAサイクル全体をサポートします。
「&well For Worker」は、PDCAのDoとして施策の実施を担いますが、アプリ等を活用した手軽なヘルスケアサービスが大半を占める今、三井不動産ならではの、実際に自分が働く街やオフィスビルなどと密接に関連したコンテンツを提供することで、「必要性は理解していても行動に移せない人」を含む「健康無関心層」にも積極的に活用頂けるサービスを特徴としています。
また、単に施策を実施するだけはなく「&well For HR」において、その結果を評価・可視化し、企業の健康経営担当者へ次年度の計画・策定につなげるレポート提供等のサポートを行います。
&well For Worker
~リアルな場×ICTで実現する「街でつなぐ健康ライフスタイル」~
健康経営を推進する企業にとって重要課題である“無関心層の巻き込み”に向け、「きっかけづくり」と「継続につなげる」の2段階のステップで、リアルな場とアプリの双方から施策を提供します。年間を通じ各施策が連動していく仕掛けを戦略的に構築しています。
I. きっかけづくり(無関心層も参加しやすいイベント等)
(1)ウォーキングチーム戦 <&wellウォークチーム対抗戦>
参加企業の中で組まれるチーム対抗イベント。期間中のチームの平均歩数をアプリ上で競い、最終順位の上位チームには、豪華商品をプレゼント。年3回程度実施し、歩くことよる健康増進だけでなく、チームのコミュニケーションの活性化、健康意識の向上につなげます。
(2)大規模イベント <&wellフェスタ>
普段の暮らしのなかで意識しにくい自身の健康を、楽しみながら参加し、気づきが持てるイベント。年4回、街の広場やホールなどを使用し、気軽に参加できるコンテンツを用意。オフィスのすぐ近くで開催されるイベントは、健康活動の“きっかけ”となり、参加率の向上を促します。
(3)セルフチェック <「+Wellbeing」および様々な測定機会>
アプリを通して健康診断の結果を分かりやすく分析・解説する「+Wellbeing」や、イベント・セミナー会場で様々な測定機会を提供し、アプリを通じて統合化。これによる自分の現状の見える化と、以降の定点チェックにより、行動意欲の持続化をサポートします。
II. 継続につなげる(アプリや週単位のプログラムによる習慣化)
(4)健康コラム
健康活動を実践、実現するため、運動・食などの内容をテーマに日本予防医学協会が提供する日々の生活に役立つ正しい健康知識をアプリで毎週配信します。
(5)小規模イベント <&wellウィークリープログラム>
週に1つのテーマをかかげ、セミナー・イベントを開催。健康習慣の継続と定着を目指します。運動・食事・美容・睡眠等と幅広く興味をもちやすいテーマで年間約50回のプログラムを用意。無関心層でも参加しやすいものから、しっかり汗をかくプログラムまで、自身に合ったコンテンツを選び参加するスタイルです。
(6)健康になってポイントもたまる <&wellポイント>
アプリでは、日々の歩数などの活動に応じ&wellポイントを付与。貯まった&wellポイントは、素敵な商品と交換可能で、自主的・継続的な健康活動を応援します。
&well For HR
~企業の健康経営推進のPDCAを支援~
「&well For HR」では「&well For Worker」の施策実施結果を評価・可視化し、次年度の計画・策定につなげるレポートの提供をはじめ、企業の健康経営推進に資するサポートを提供します。
I. &wellレポート
従業員の健康状態の変化と、「&well For Worker」サービスにより得られた健康リテラシーの向上や意識・行動の変容状況などのデータをベンチマーク比較、ビッグデータ解析に基づき分析・評価し、企業の健康経営担当者へレポートします。
健康経営担当者には、年度毎の活動計画に対する効果検証が求められますが、組織単位で従業員の健康状態の変化が現れるには数年の時間を要することがあります。そこで、本サービスでは、健康経営研究会と独自指標である「wellグレード」、「wellステップ」を開発。「wellグレード」では、健常者・予備群層のリスクをより細分化、「wellステップ」ではリテラシー向上、意識向上、生活習慣の変化を可視化します。この2つの指標を通じて、健常者や予備群層のリスク予兆を早期検知するとともに、施策実施の効果を比較的短いスパンで評価することで、企業と健康経営担当者がより効果的に健康経営のPDCAを推進できるよう支援します。
II. 企業担当者向け健康経営セミナー・サロンの開催
人事・健康担当者が一堂に会し、最新の制度動向や本サービスの活用事例等の情報提供・共有の場を設けることで、各企業の健康経営の推進を支援します。
III. 各企業の状況に応じたカスタムメードサービスの提供
各企業における関連制度への対応課題、KPIなどニーズに応じ、ポピュレーションアプローチからリスクアプローチまで様々な各種サービスを、日本予防医学協会および各有力サービスプロバイダーより提供します。
■サービスの推進体制・役割
三井不動産、日本予防医学協会、健康経営研究会の3者が、それぞれの分野において蓄積したノウハウをあわせ活用し、また3者の情報・ネットワークを通じた有力サービスプロバイダー・諸団体との連携により、クオリティの高い健康経営支援サービスを実現します。
(1)三井不動産
毎日を過ごす身近な場であるオフィスビルでのワーカーとの接点と、オフィスビルや商業施設、飲食店、広場などでの様々なイベントや取り組みを通じて蓄積したノウハウを活かし、本サービスを運営します。
(2)日本予防医学協会
予防医学領域での豊富な知見・サービスラインナップに加え、30年超にわたり蓄積した健康情報約100万人分のビッグデータ等を活用し、新たな知見を用いて健康経営推進に有効なサービスを提供・開発します。また、最新の検査なども取りそろえ、イベント等の機会を通じて提供します。
(3)健康経営研究会
健康経営領域における第一人者としての知見・ネットワークを活用し、「&well」のサービス全体を監修するとともに、最新のメソッドを取り入れたサービスを共同開発します。
(4)サービスプロバイダー
本サービスは、上記3者の開発するサービスだけでなく、サービスプラットフォームとして、優れたサービスプロバイダーと連携してサービスを提供します。今後もLINK-J加盟企業・団体、柏の葉スマートシティにおける参加企業や三井不動産のオフィステナント企業をはじめ、3者の情報・ネットワークを通じ、有力サービスプロバイダー・諸団体との連携を継続的に実施し、将来的にはAIやゲノム等のテクノロジーの活用も含め拡張・発展してまいります。