- オフィス投資に積極的な経営者が増加、オフィスは経営課題の解決方法の一つに
- 働き方改革の効果を感じている経営者は半数以下、“複数施策の実施”が鍵
三井デザインテック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:渋谷忠彦)は、経営者による投資やオフィス環境、働き方への考えやニーズの把握を目的として「オフィス環境等に関する経営者の意識調査(The Executive Data Book2)」を発表しました。
本年の調査では、2016年に実施した前回調査同様に、経営者のオフィスに関する意識を分析したほか、近年多くの企業にとっての課題である働き方改革への意識も調査項目に加えました。以下、調査結果の詳細についてお知らせします。
【経営者の意識調査 ダイジェスト】
【調査結果 概要】
■オフィスに対する投資プライオリティ
経営者が重視する投資のうち、人材確保(96.5%)や人材育成(96.0%)といった人的資源への投資プライオリティが群を抜いて高いです。「オフィス」を重要視している経営者も53.6%と、半数以上の経営者にとって重要な投資として認識されています。
■将来的なオフィス投資
オフィスの将来的な投資に対しては「現状維持」が42.9%と最も多いですが、「投資に積極的」である経営者は40.0%と、2016年に比べて投資意欲は上昇傾向にあります。
■オフィスビル・スペースに対する満足度
オフィスビル・オフィススペースに対する経営者の満足度は、共に前回調査よりも低下。
オフィスビル満足度 オフィススペース満足度
■オフィスの課題
経営者がオフィスの課題として感じている要素としては「スペース不足: 55.1%」「文書管理の設備が不適切である:44.4%」が上位に挙げられています。また、一人当たりの面積が広いと満足度は高くなります。
■オフィス投資への期待
経営者がオフィスに投資する際に期待する項目は、「業務効率向上:60.0%」「コミュニケーション促進:41.6%」が上位となり、「人材確保:33.7%」「ワークスタイルの変革:32.3%」「空間的ゆとり:26.3%」が続いています。また、多くの項目において2016年の調査から数値は高くなっており、経営者にとってのオフィスへの期待値が向上していると言えます。
■働き方改革で必要と感じている取り組み
働き方改革を実施している経営者が必要と感じている取り組みは、「労働時間の削減」が76.8%、「業務の効率化」が72.0%と多く、「人材確保」が50.5%で続いています。業務効率化と人材戦略が経営者にとって重要な課題となっていることが読み取れます。
■働き方改革の効果実感
働き方改革を実施している企業は77.5%に上るにも関わらず、効果を実感している経営者はそのうち49.3%に留まりました。多くの企業が取り組んでいる働き方改革ですが、効果を実感している経営者は多いとは言えないようです。
■働き方改革で実施している取り組み
実施している取り組みについては「残業時間削減策」と「休暇取得促進策」が群を抜いて多く、次いで「人事評価制度改定」が続きます。また、効果を感じている企業は、働き方改革の施策に対し複合的に取り組んでいます。
実施施策項目および取り組み割合 具体的な実施施策平均数
「オフィス環境等に関する経営者の意識調査(The Executive Data Book2)」では、上記ポイントの詳細な説明の他、経営者の考えるオフィスへの課題や期待する働き方なども調査しています。
報道関連の方で詳細情報が必要な方はご連絡ください。
<解説> 経営課題の解決策としても重要度が高まるオフィス投資
今回の調査では、投資プライオリティにおいて、人的資源が上位に挙がるのと同時に「オフィスへの投資」が前回調査に比べて増加しており、経営者が課題と感じている「人材確保」「人材育成」の解決につながる具体的な施策として、「オフィス投資」が必要であると認識されつつあることが分かりました。自社に必要な人材獲得が困難になってくる中、働く環境であるオフィスが人材獲得や人材の確保において非常に重要な要素となってきています。
業界別で比較すると、特に金融業界は将来的なオフィス投資に力を入れています。AIなどICT導入が加速し、経営環境が目まぐるしく変化している同業界では、働き方改革と共にオフィスの重要性をより強く認識していると見ています。
また、安定成長している国内景気を受けて、前向きなオフィス移転要望が増加しており、イノベーションやコミュニケーションの促進・クリエイティビティの向上を目指し、分散拠点の統合を目的とした移転が増加しています。一方で、業績の向上によって人員が増えたことで、オフィススペースが不足し、不満が高まってきているという結果も出ています。
今年初めて実施した働き方改革に関する調査では、働き方改革に取り組んでいる企業は7割を超えましたが、その効果を感じている経営者は多いとは言えませんでした。効果の実感には複合的な施策実施が必要であるという調査結果が出ましたが、各企業で試行錯誤をしながら取り組んでいる状況がうかがえます。
三井デザインテック株式会社では、各企業に合わせたワークスタイルのご提案とともに、適切なワークプレイスをご提供するため、本調査のような様々な取り組みを引き続き行ってまいります。
◆「オフィス環境等に関する経営者の意識調査」解説者プロフィール
大川 貴史
三井デザインテック株式会社
空間に係わるマーケティング・プロモーション・コンサルティングのマネジメントの責任者
また企業の働き方コンサルティングや、ワークプレイスコンサルティングを担当。
〔刊行媒体、情報発信〕
・Offiche (三井デザインテック発刊 年2回):オフィスワーカー向けタブロイド紙
・オフィストレンドレポート:オフィス、働き方トレンド情報発信
・Office Worker’s Data Book 1~3:オフィスワーカー調査レポート
・企業経営者調査2016・2018:経営者層へのオフィスに関する意識調査
◆「オフィス環境等に関する経営者の意識調査」調査概要
<対象> 都⼼23区に本社を持つ企業規模300名以上の企業の経営者
<回答者総数> 384件
<⼿法> 郵送アンケート
<調査時期> 2018年3⽉
◆三井デザインテック株式会社とは
三井デザインテックは、主に住宅・オフィスをはじめとして、ホテル・医療・福祉・学校・賃貸マンションなど、あらゆる生活・事業に必要な施設のインフィル(内外装・設備・間取り)の創造を手がけ、お客様に「心地よい、満足できる空間」をご提供しています。
最新情報はオフィシャルサイトをご覧ください。
http://www.mitsui-designtec.co.jp/