江戸川大学情報教育研究所(千葉県流山市)は7月29日に「第6回 情報教育研究会」を開催した。当日は、千葉県をはじめ、茨城県、埼玉県、東京都の高等学校の管理職や指導主事、教科「情報」の担当教員らが参加。また、今年は神奈川県からも多くの参加者があり、大盛況のうちに終了した。
近年、次世代を担う若者の情報社会における問題解決力を育成することが喫緊の課題となっている。こうした中、江戸川大学情報教育研究所では毎年、高等学校や中学校などで情報教育に携わる教員と一緒に課題について考えるための研究会を開催。
今回の情報教育研究会は、これまでの参加者の要望を受け、「新学習指導要領に伴うプログラミングの指導について」「プログラミング以外の指導について」「データサイエンスについて」をテーマに取り上げた。
研究会は江戸川大学情報教育研究所長・神部順子教授の挨拶から始まり、その後、情報教育の専門家らによる講演を実施。
最初に登壇したプログラミング・STEM 教育の第一人者である埼玉大学の野村泰朗准教授は、「STEM教育とプログラミング的思考」と題して講演を行った。データサイエンスの権威であるカリフォルニアポリテクニック州立大学統計学部の Jimmy A. Doi 教授は「推測統計の概念を理解するためのアクティブラーニング」について講演。また、江戸川大学情報教育研究所客員教授でもある東京工業大学の松田稔樹准教授が、育成すべき資質・能力からみた情報科の存在意義と望まれる指導内容・方法について解説した。
さらに、江戸川大学メディアコミュニケーション学部情報文化学科の玉田和恵教授は、私立大学情報教育協会で取り組んでいる縦糸・横糸モデルに基づく同大の情報教育カリキュラムを提示した。小原裕二助教はプログラミングについて、山口敏和講師は 3D やバーチャルリアリティ、情報文化学科で行っている教育内容を発表した。
講演会の後は、「プログラミングはどう指導するの? プログラミングだけ議論してていいの?」をテーマにパネルディスカッションを実施した。現場の教員から事前に寄せられた質問に対して、同じく現役の中高教員であるパネラーが回答。情報教育について、教員らの熱い思いがぶつかり合う有意義な時間となった。
同研究会で知り合った教員らが「情報教育」をキーワードに連携して新しい研究成果を出しており、江戸川大学が首都圏の情報教育の拠点としての役割を果たしている責任を感じる会となった。
<参考リンク>
■情報教育研究会
https://www.edogawa-u.ac.jp/event/highschool/jouhou.html
■江戸川大学情報教育研究所:
https://www.edogawa-u.ac.jp/facility/info_research/index.html
■メディアコミュニケーション学部 情報文化学科
https://www.edogawa-u.ac.jp/colleges/d_informatics/
●江戸川大学が7月29日に「第6回 情報教育研究会」を開催 -- 次世代を担う若者の情報社会での問題解決力の育成について(2018.06.29)
https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39551.html
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