話題の「Bubby's」オーナーシェフにインタビュー、アメリカの家庭料理を大いに語る  myfood.jp

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~myfood.jp 特集記事 Vol.6 ~

アメリカ大使館農産物貿易事務所が運営する、アメリカの農産物・食材と食文化の情報サイト「myfood.jp」では、毎月テーマを選んでアメリカ文化や食材にまつわる情報を掲載しています。なかでも、人気コンテンツ「クローズアップ・インタビュー」では、アメリカの食文化に関わる人々の素顔を紹介しています。

今回のクローズアップ・インタビューは、「Bubby's」オーナーシェフのロン・シルバーさんです。Bubby'sは、ニューヨーク・トライベッカにある美味しいパイが評判の人気カフェ&レストラン。今年2月には東京・赤坂への出店も果たしたロンさんに、アメリカ伝統の家庭料理などについて大いに語ってもらいました!

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アメリカ料理には、アメリカのすべてが融合している
ロン・シルバーさん
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myfood:今年2月に日本での旗艦店となる『バビーズ ニューヨーク アークヒルズ』がオープンしました。おめでとうございます。今回の日本出店のきっかけと、出店実現までの流れを聞かせてください。

ロン:ありがとうございます。2009年の横浜開港150周年記念イベントで、JR東日本は桜木町駅高架下に伝統的アメリカ料理をコンセプトにしたレストランをオープンしたいと計画しました。そしてレストランの運営会社である株式会社M・R・Sのウォーレン・ワドュード氏が私に初めて連絡をくれた時、じつはあまり興味を持てませんでした。なぜならアメリカ料理が、繊細な日本人に受け入れられるはずはないと思ったからです。でもランチを一緒にとりながら話をしているうちに、その計画が素晴らしいと思えてきました。それは208年11月のことでした。そして私たちは2009年6月、横浜・桜木町に期間限定で『バビーズ横浜』をオープンし、今年2月に赤坂で『バビーズ ニューヨーク アークヒルズ』を本格オープンしたのです。

myfood:そうだったんですか!?
日本人に受け入れられないと感じたのはなぜですか。

ロン:私の日本食体験はニューヨークに限られていました。寿司、焼き鳥、ラーメン、それと懐石料理です。私とはまったく正反対の料理だと思いました。でもある日、イースト・ビレッジにある『オタフク』という小さな店でたこ焼きを食べたときに少し考えは変わりました。甘くてしょっぱいたこ焼きは、それまでの日本料理より私との共通点があると感じたのです。

myfood:庶民の味がロンさんと日本を結びつけたんですね。Bubby'sを日本上陸させるとき、日本人向けのレシピ変更あるいは日本オリジナルメニューは検討されましたか?

ロン:それはありません。もちろん日本人の味覚に対するディスカッションはしましたよ。そして甘すぎないように意識しました。でもBubby'sのスイーツは、もともと甘すぎない味にしていましたから。

myfood:実際に日本へ来てみての印象はどうですか。

ロン:日本へ行く前、日本人はとても清潔で秩序を重んじる人々であり、伝統を重んじるとても美しい国というイメージを持っていました。そして今もこのイメージは変わりません。ですが滞在中にいろいろ驚くような意外性もありました。日本は私が知る中で一番美しい場所です。そして私が会った日本の人たちは、親切で寛大で親身で素晴らしい人たちでした。

myfood:1990年のオープンからあっという間にBubby'sを人気店へと押し上げたパイ。このパイの最大の特徴はなんですか。

ロン:Bubby'sではパイ生地を一から手作りしています。最高級のバターとラード、そして新鮮な季節のフルーツを使います。特別なことはしていません。私たちは伝統的なレシピで丁寧に作っているだけです。1980年代、カリフォルニア料理の人気が増して、コンチネンタル料理が主流だった頃に私は若い料理人でした。毎日何時間も完璧なフットボールの形やサイコロに野菜を形作っていました。大きな皿に、派手な装飾の料理が少しだけ盛り付けられていました。私は、自分ならこういう料理を求めないと感じていました。

myfood:当時のトレンドに疑問を感じたからこそ、伝統的アメリカ料理に回帰したんですね。ロンさんにとって、アメリカ料理とはなんでしょうか。

ロン:アメリカ料理には、アメリカのすべてが混ざり合っています。土地や人々、様々な人種が移動し、そのすべてが融合しています。そしてアメリカ料理は深い歴史を持ちつつ変化を好みます。ニューイングランドの清教徒からワイルドな西海岸の開拓者たちまで、大草原から南部の沼地へといった変化です。それぞれ場所にそれぞれの素晴らしい料理があり、いろいろな民族や文化が、その土地特有の料理を育んでいるのです。

myfood:ニューヨーク・トライベッカの本店には著名人の常連も多いそうですね。
ロン:トライベッカのBubby'sには様々な人が訪れます。映画俳優や映画監督、ロックスター、建築家などね。みんな近所に住む昔からの常連です。ジョン・F・ケネディJr.もその一人で、人生最後の朝食はBubby'sでした。私がもっとも大切にしているのは、訪れる皆さんが我が家でくつろぐ感覚になれることです。たとえそれが有名人であってもね。

myfood:そういう優しい心遣いも伝統的アメリカ料理の大切なテイストの一つなんですね。本日はお忙しい中をありがとうございました。最後にmyfood.jp読者へメッセージをお願いします。

ロン:多くの大企業の影響で、アメリカ料理はファーストフードだと思う人が増えています。Bubby'sのミッションは「アメリカの食卓を守ること」です。食事が人の温かい手と愛情でつくられ、おばあちゃんや曾おばあちゃんが作ってくれた味を大切にすること。それは豊かな彩りのあるアメリカの歴史を誇らしく思うということです。それがアメリカ料理なのです。Bubby'sで是非、伝統的なアメリカ料理を体験してみてください。


●過去のクローズアップ・インタビュー

Vol.33 日本料理をアメリカの食卓に広める
食べ物・旅行ライター・料理教師 デブラ・サミュエルズさん
http://www.myfood.jp/w_myfood/interview/2012/03/post.html

Vol.32 その味が、なぜその土地に根付いたのかを考える
フィーストインターナショナル代表・フードプランナー 福田 芳子さん
http://www.myfood.jp/w_myfood/interview/2012/02/post.html

Vol.31 農産物貿易とは、互いに豊かさを分かち合うこと
アメリカ大使館農務担当公使 ジェフリー・ウィギンさん
http://www.myfood.jp/w_myfood/interview/2012/01/post.html


【この情報に関するお問合せ先】
myfood.jp事務局
http://www.myfood.jp/contact.html

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組織名
アメリカ大使館農産物貿易事務所
ホームページ
http://www.myfood.jp
代表者
スティーブ・ シュニッツラー
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非上場
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〒107-8420 東京都港区赤坂1-10-5
連絡先
03-3224-5118

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