~ ビデオリサーチ ひと研究所 「生成AI利用」に関する分析 ~
株式会社ビデオリサーチ(以下:当社)内の生活者に関するシンクタンク「ひと研究所」は、当社のマーケティングデータ『ACR/ex(エーシーアール エクス)』をもとに、生成AIの利用実態に関する分析結果を公開いたしました。生成AI利用者の男女構成比や職業別・役職別利用状況、利用者の年齢分布から将来的な広がりを考察しているほか、生成AI利用率および利用用途については2026年4-6月度に調査した最新データの速報値を発表。本レターではその一部をご紹介します。
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< 分析サマリー >
■生成AI利用率データ
・2025年調査の38%から2026年は60%(速報値)に。1年で約1.6倍に増加
・利用目的は仕事、勉強シーンでの「調べ物・情報収集」が約7割、仕事以外の利用も4割超
・生成AIは生活者にとって「学習支援」「文章作成」「日常の相談・雑談」までもこなす、“身近な存在”へ
■性年代別データ
・利用者の男女構成比は男性が58.9%、女性が41.1%
・男性は35歳(57.3%)の利用率をピークとして10代後半から50代まで比較的平坦に分布
・女性は19歳(56.4%)の利用率をピークとして10代後半から20代前半が高く、その後は年齢とともに低下
■職業・役職別データ
・職業別:大学生は6割超、中学生・高校生も3人に1人が利用
・役職別:有職者のうち管理職クラスは5割超、役員クラスも5割近くが利用。一般社員は4割弱
効率化ツールとしてだけでなく、「考える仕事を支援する存在」として受け入れられる
■ひと研究所 主任研究員 中山 不尽子 コメント
・生成AIは今後どのように広がるのか |
【クレジット表記のお願い】
本データを記事掲載する際は、下記クレジットを付記の上ご使用くださいますよう、お願い申し上げます。
図1:ビデオリサーチ「ACR/ex」2026年(速報値)データより
図2~6:ビデオリサーチ「ACR/ex」2025年データより
当社ひと研究所による「生成AI利用」に関する分析記事は、以下からご覧いただけます。
VR Digest+(ビデオリサーチ ダイジェストプラス)
生成AI利用の現在地とこれから~利用者構造と活用実態から読み解く次のステージ~(2026年7月16日公開)
https://www.videor.co.jp/digestplus/article/consumer260716.html
【調査結果】
■生成AI利用率データ
・2025年調査の38%から2026年は60%(速報値)に。1年で約1.6倍に増加
・利用目的は仕事、勉強シーンでの「調べ物・情報収集」が約7割、仕事以外の利用も4割超
・生成AIは生活者にとって「学習支援」「文章作成」「日常の相談・雑談」までもこなす、“身近な存在”へ |
男女12~69歳における直近1か月の生成AI利用率は、2025年4-6月調査時点の38%から、2026年同月調査(速報値)では60%と約1.6倍に増えました。生成AIは一部の人が試していた新しい技術から、多くの人が日常的に活用するサービスへと急速に広がりつつあります。
利用目的をみると、「調べ物・情報収集」が、仕事・勉強目的で約7割、仕事以外でも4割超と、最も多く利用されています。そのほか学習・勉強のサポートやメールなどの文章作成、日常の相談や雑談などにも幅広く活用されています。単に情報を探すためのツールではなく、考えを整理したりアイデアを得たりするための身近な存在になり始めているようです(図1)。
【図1:生成AI利用率・利用目的(直近1か月)】
■性年代別データ
・利用者の男女構成比は男性が58.9%、女性が41.1%
・男性は35歳(57.3%)の利用率をピークとして10代後半から50代まで比較的平坦に分布
・女性は19歳(56.4%)の利用率をピークとして10代後半から20代前半が高く、その後は年齢とともに低下 |
次に、生成AIを使っているのは誰かを確認してみます。2025年の「ACR/ex」データ(7地区計)によると、生成AI利用経験者の男女構成比は男性58.9%、女性41.1%となっており、現時点では男性の利用がやや先行していることがわかります(図2)。
【図2:生成AI利用経験者の男女構成比】
年齢分布を男女別にみると、男性は35歳の57.3%をピークとして、10代後半から50代まで比較的なだらかに広がっており、若年層だけでなく働き盛りの世代にも利用が浸透している様子がうかがえます(図3)。一方、女性は19歳の56.4%をピークに、10代後半から20代前半で高く、その後は年齢が上がるにつれて低下する傾向がみられます(図4)。男性はビジネスシーンでの活用を含め幅広い年代に広がっているのに対し、女性は若年層で利用率が高く、生成AI利用の広がり方には男女で異なる特徴がみられました。
【図3:生成AI利用経験(男性)】
【図4:生成AI利用経験(女性)】
■職業・役職別データ
・職業別:大学生は6割超、中学生・高校生も3人に1人が利用
・役職別:有職者のうち管理職クラスは5割超、役員クラスも5割近くが利用。一般社員は4割弱
効率化ツールとしてだけでなく、「考える仕事を支援する存在」として受け入れられる |
生成AI利用者の職業構成では、有職者が7割を占めており、生成AIの活用が仕事と結びつきながら広がっていることがうかがえます。
一方、職業別に利用率をみると、「大学生・各種学校生」における利用が6割以上と高くなっていました。「中学生・高校生」も3割強が利用していることがわかりました(図5)。また、有職者を役職別にみると、「局長・部長クラス」や「その他管理職クラス」といった管理職層が5割を超える高い利用率となっていました。業務調整や意思決定、企画立案などを担う層を中心に活用が進んでいると考えられます。生成AIは単なる効率化ツールにとどまらず、“考える仕事”を支援する存在として受け入れられ始めているといえそうです(図6)。
【図5:生成AI利用者の職業別利用率(直近1か月)】
【図6:生成AI利用経験(最近1か月):有職者における役職別利用状況】
■ひと研究所 主任研究員 中山 不尽子 コメント
・生成AIは今後どのように広がるのか |
生成AIはこの数年で急速な進化を遂げ、私たちの仕事や生活の中へと入り込み始めています。調べ物や文章作成、学習支援に加え、日常の相談や雑談などにも活用されるようになり、その役割は幅広いものへと広がっています。
今後を考えるうえで注目したいのは、現在の利用者構造が時間とともにどう移り変わっていくかという点です。男性では、利用率の高い20~30代が5年後には30~40代、10年後には40~50代へと移行します。企画やマネジメントを担う立場でも活用が続くとすれば、生成AIは「若い人が使う技術」ではなく、キャリアの成長とともに使いこなす“ビジネス基盤”として定着していく可能性があります。一方、女性では若年層を起点に、ライフステージや生活環境に応じて利用の深さや関与度が変化していくことが想定され、業務支援にとどまらず、生活支援やコミュニケーション支援といった役割からも利用が広がっていくと考えられます。
また、日本の生成AI利用は諸外国と比べればまだ高い水準とはいえず、裏を返せば、生成AIを起点としたビジネス機会は十分に開かれているといえます。これからは「どれだけ使われているか」という利用率だけでなく、「どの業務で」「どの生活シーンで」価値を発揮するのかという“役割設計”が問われる時代に入っていくでしょう。ひと研究所では引き続き、生活者データをもとに、生成AIが人々の暮らしや仕事にどのように定着していくのかを捉えてまいります。
【取材のご案内】
中山 不尽子(株式会社ビデオリサーチ ひと研究所 主任研究員)へのインタビュー取材も随時受け付けております。ご関心をお持ちいただけましたら、下記お問い合わせ先までお気軽にご連絡ください。
調査概要
・サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex」
・調査時期:2025年4~6月(春調査回)/2026年4~6月(春調査回 ※速報値)
・対象地区:東京50km圏、関西、名古屋、北部九州、札幌、仙台、広島(7地区計) N=11,162
※2026年速報値は7地区計(エリアウェイトなし) N=12,026
・対象年齢:男女12~69歳
・対象者抽出:エリア・ランダムサンプリング(ARS)
・調査方法:回答専用タブレットによるインターネット調査
■ACR/ex(エーシーアール エクス) (
https://www.videor.co.jp/service/media-data/acrex.html)
当社が保有する、生活者を「意識」と「利用・購入者」の両側面で捉える日本最大級のマーケティングデータです。同一サンプルに対し、生活者属性、商品関与、メディア接触など網羅的に調査しているため、生活者の実態を多角的にそして客観的に捉えることが可能なシングルソースデータとなっています。仮説立案(0次プランニング)、ブランド調査、メディアプランニングなどさまざまな用途にご利用いただけます。
■ひと研究所(
https://www.videor.co.jp/service/communication/hitoken.html)
ひと研究所とは、ビデオリサーチの生活者に関するシンクタンクです。当社が保有する多様なデータを活用しながら、生活者の今と未来のインサイトを探求しています。
■株式会社ビデオリサーチ(
https://www.videor.co.jp/ )
株式会社ビデオリサーチは、テレビを含む動画ビジネスを支えるデータ&システム会社です。1962年にテレビ視聴率データを提供する調査機関として設立され、日本国内におけるテレビ視聴率調査や各種メディアデータ、マーケティングデータを提供しています。公正なデータと信頼性の高い指標を基盤に、企業のマーケティング課題解決をトータルサポートし、知恵と情熱でデータ&システムを駆使するソリューションカンパニーとして、企業の意思決定を支援しています。