京都芸術センターに拠点を置くCreative Professionals Lab. Kyoto(以下CP Lab. Kyoto)と京都市立芸術大学は、世界最大級のメディアアートの祭典「アルス・エレクトロニカ・フェスティバル2026」(オーストリア・リンツ、9月9日~13日)の「Campus Exhibition」に、京都市立芸術大学出身の2組のアーティストによるプロジェクト「Reflections: Outer Space / Inner Space」を出展します。本プロジェクトでは、三苫ケイトと宙漆(そらうるし)プロジェクトの作品を通じて、テクノロジーを介した世界と個人の内面との関係を問い直します。若手アーティストの国際的な活動を支援するとともに、国際展開に伴走する専門人材の実践的な育成の場としても位置付けています。
写真左:三苫ケイト≪広い世界とせまい世界≫、2026 右:宙漆プロジェクト 第2回打ち上げ作品≪浪≫、2023
アーティストの挑戦を支えながら、文化芸術の国際展開を担う専門人材を育てる
本事業は、京都芸術センターを拠点に芸術分野の専門人材の育成および国際的な文化活動を行うCP Lab. Kyotoと京都市立芸術大学が協働し、若手アーティストの海外進出を支援する取り組みです。京都市立芸術大学が株式会社ゼロホールディングスから、若手人材の国際的な活動支援に関する提案を受けたことを契機に、若手アーティストの国際交流を推進する京都市立芸術大学と、創造分野における専門人材の育成に取り組むCP Lab. Kyotoの意向が合致し協働が実現しました。本事業の実施にあたっては、株式会社ゼロホールディングスが支援を行い、文化庁の補助金により独立行政法人日本芸術文化振興会に設置された基金を活用した 「クリエイター等支援事業(育成プログラム構築・実践)」の一環としてCP Lab. Kyotoが企画・運営を担います。
今回のアルス・エレクトロニカへの出展を通じて、若手アーティストに海外で作品を発表する機会を提供するとともに、企画立案から海外との調整、現地での展示運営まで、国際展開に必要となる実務をCP Lab. Kyotoが支援します。アーティストの活動を支える現場で得られる知見を蓄積・共有することで、文化芸術の海外展開を担う専門人材の育成にもつなげていきます。
アルス・エレクトロニカについて
アルス・エレクトロニカ(Ars Electronica)は、1979年に創設されたオーストリア・リンツを拠点とする世界的な文化機関です。毎年開催される「アルス・エレクトロニカ・フェスティバル」は、世界最大級のメディアアートの祭典として知られ、展示、パフォーマンス、国際会議、ワークショップなど、多彩なプログラムを通じて、芸術・技術・社会の関係を探究しています。2026年は「FUTURE BEGINS - NEGOTIATING HUMANITY」をテーマに掲げ、AIの急速な発展や気候変動、社会の分断といった課題を背景に、人間とテクノロジーの新たな関係を問い直します。
“Ars Electronica Center – Façade”, Photo: Ars Electronica / Vanessa Graf
プロジェクトの概要
Ars Electronica Campus Exhibition 2026
Kyoto City University of Arts ×CP Lab. “Reflections: Outer Space / Inner Space”
会期:2026年9月9日(水)~9月13日(日)
会場:リンツ芸術大学(オーストリア・リンツ市)
主催:京都市立芸術大学、公益財団法人京都市芸術文化協会(京都芸術センター)、文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会
協賛:株式会社ゼロホールディングス
展示テーマ:世界的な不確実性と不安定さが増す現在、私たちは、自らの行動や立ち位置を見つめ直すために立ち止まる機会を失いつつあります。本展では、急速な技術革新と加速する情報環境の中で、自分自身の外側に存在する現実と内面の意識との関係を、地球規模と個人的な視点を往復することで探ります。外宇宙と内宇宙、多様な視点を並置することで、自らの現在地を捉え直すための新たな視点を提示します。
出展作家・作品
三苫ケイト ≪広い世界とせまい世界(Wide World & Small World) ≫
三苫ケイト ≪広い世界とせまい世界≫, 2026
全長9メートルの筒状のオブジェ内に仕込まれた4つの小型スピーカーから生成音声が交互に発せられるサウンドインスタレーション。話されているのは美術や文学、音楽などの批評文から引用されたものです。批評として書かれた言葉と、それを語る声との関係を通して、言葉が持つ不確かさを扱っています。
宙漆プロジェクト ≪宙漆プロジェクト≫
宙漆プロジェクト_小牧市公民館での展示風景_2023-2026
高度約30kmの成層圏へ打ち上げられた漆作品が、地球を背景に宇宙空間で輝く姿を捉えた映像作品(ビデオインスタレーション)。工学と伝統工芸(漆芸)を融合し、地上では見ることのできない景色を映し出すことで、新たな表現の可能性を探ります。
出展作家紹介
■三苫 ケイト
三苫ケイト
2001年兵庫県生まれ。2026年、京都市立芸術大学大学院美術研究科構想設計専攻修了。時間や「真実らしさ」をテーマに、音声や映像、人工物を組み合わせたインスタレーション作品を制作している。抽象的な形態と言葉の関係を通して、語る主体や対象の不確定さを探る表現を展開。近年の主な展示に、「二拠点の声」(COPYCENTER GALLERY、東京、2025年)、「浮島:Floating Island」(hakari contemporary、京都、2025年)、個展(kumagusuku SAS、京都、2023年)などがある。
■宙漆(そらうるし)プロジェクト
宙漆プロジェクトメンバー
工学と漆芸を横断する学生主体で始まったプロジェクト。発起人・川瀬幹己の「宇宙への憧れ」に対し、研究ではなく芸術としてアプローチすることを目指し結成。京都市立芸術大学漆工専攻出身の髙岸航平、久保尚子を含む複数のメンバーで活動を続けている。伝統素材である漆を極限環境へ持ち込み、そこで漆が捉える光景や環境との関係を芸術表現として記録・表現している。工学的知見と美的探求を結び、新たな景色の創出と表現の可能性に挑む。2023年に「宇宙でのくつろぎ方を考える。―漆と物理とくらしのミートアップ」(FabCafe Nagoya)、2026年に「漆にみる宙」(不知火美術館)、「宙漆プロジェクト展」(小牧市公民館)などで作品を発表。
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京都市立芸術大学
京都市立芸術大学は、1880年に創設された京都府画学校を起源とする、日本で最も長い歴史を持つ芸術系大学。美術と音楽の両分野を擁し、文化都市・京都に培われた豊かな芸術的土壌を背景に、140年以上にわたり創造性と専門性を兼ね備えた人材を育成しています。また、国内外で活躍する多くの芸術家や研究者を輩出し、教育・研究・創作活動を通じて、世界の芸術文化の発展に貢献しています。 |
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CP Lab. とは
CP Lab. (Creative Professionals Lab. Kyoto) は、工芸、建築、メディア芸術などの創造分野で活動する人材が、実践や協働を通じて専門性を高めるための実験的な学びの場です。現場に根ざしたリサーチと試行を重ねながら、新たな文化創造と人材育成の仕組みを探究します。あわせて、創造分野におけるマネジメントやプロデュース等の知見の共有に取り組み、文化芸術の海外展開と持続可能な活動を支える基盤の構築を目指します。
主催: 文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
本プログラムは、「文化芸術活動基盤強化基金(Japan Creator Support Fund)」による「クリエイター等支援事業(育成プログラム構築・実践)」の一環として実施しています
文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等支援事業(育成プログラム構築・実践))|独立行政法人日本芸術文化振興会
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